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2025年待望の上陸。カペラホテルグループ代表に聞く、本質的なラグジュアリー体験とは?

2023年頃から、海外のラグジュアリーホテルの日本進出が止まらない。そんな中、大阪万博に合わせ2025年春、関西へのオープンで日本初進出する、カペラホテルグループの社長クリスティアーノ・リナルディが来日。カペラホテルグループのブランドについて、そしてこれからのラグジュアリーホテルの在り方について聞いた。

カペラホテルグループが展開する二つのブランド

シンガポールに拠点を置くカペラホテルグループは、ラグジュアリーホテル、リゾート、サービスレジデンスに特化したホスピタリティマネジメント会社。「カペラホテルズ&リゾーツ(以下、カペラ)」と「パティーナホテルズ&リゾーツ(以下、パティーナ)」の二つのホテルブランドを所有する。

シンガポールややシドニー、バンコク、ハノイ、ウブド(バリ島)、上海で展開している「カペラ」は、卓越したサービスと作り込まれた豪華なデザイン、その土地ならではの没入感のある体験を提供するホテルブランドで、「Travel + Leisure」誌の「World’s Best Awards」において2023年、2024年の2年連続で最優秀ホテルブランドを受賞。また、カペラバンコクは2024年に「Worlds’s Best Hotel in the World (世界のベストホテル)」および「The Best Hotel in Asia(アジアのベストホテル)」に選ばれ、同リストにはカペラシンガポールもランクインした。

一方、「パティーナ」はトランスフォーマティブラグジュアリーブランドと銘打つ。クリエイティブな思考とサステナビリティへのこだわりを持つ旅行者向けの都市型デザインと、ゲストが自分自身と周囲との繋がりを持つことを促してくれるウェルネス、アート、音楽といったカルチャーを大切にしている点が特徴。同ブランドの都市型デザインのホテルは大阪が初めてとなる。

関西出店の背景

2025年春には大阪に「パティーナ」、秋には京都に「カペラ」が開業予定。多くのブランドが東京を目当てに日本進出する中、関西に出店する理由を「実はコロナ前から日本進出の計画を進めていましたが、視野に入れていた関西の物件が先にたまたま運良く見つかったのです。どちらもこの素晴らしいロケーションを見逃すことはできませんでした。順番は前後しましたが東京に進出しないということではありません」とクリスティアーノ氏。

「パティーナ大阪」からは大阪城天守閣と難波宮跡が望め、地上21階、地下3階に約220室を予定する。一方、京都市東山区の新道小学校跡地に新設する「カペラ京都」は近接する宮川町歌舞練場、地域施設の建て替えまでを視野に入れ、そのデザイン監修を隈研吾建築都市設計事務所が担う。こちらは地上4階、地下2階の施設内に約90部屋を予定する。

まだまだ全貌は明かされていないが、「パティーナ大阪」はインスタグラムを開設。投稿されている内容を見るだけでも、日本人や外国人の想像とは異なるパティーナらしい大阪のイメージに期待が高まる。

価値観を共有できる、唯一無二のホテル体験を

二つのブランドのコンセプトは異なるものの、どちらのホテルにも共通することがある。サステナブルな仕組み、その土地の歴史を踏まえたしつらえやおもてなし、そして現地のクリエイターたちとの協業を行い、価値観を共有していくことだ。

「日本にはラグジュアリーホテルがたくさんあり、競合も多い。美しいデザイン、建築、丁寧なおもてなし、気の利いたサービス、ラグジュアリーな雰囲気など、どこも素晴らしく基準は非常に高い。ただ、富裕層の方々が今求めているのは、もっと情緒的な感情に訴えかけるものだと考えます」とクリスティアーノ氏は言う。

「私もさまざまなホテルに滞在してきましたが、残るものはどんなホテルに泊まったかではなく、どんな感情になったのか。それが一生の思い出として刻まれるのです。つまり、日本でしか得られないサービスやカルチャー、価値観を求めているのです」

長年、ホテル業界に身を置くクリスティアーノ氏は、2007年からの4年間、ブルガリ ホテルズ & リゾーツの日本総支配人を務めた経験も持つ。「初めて訪れた時から、私自身さまざまなことを学びましたし、日本にはここに住んでいないと理解できないような細やかなラグジュアリーが存在しています。日本のスタンダードは非常に高いので、多少怖い気持ちもありますが、これまでのあゆみもあり、この会社で二つのブランドを日本にオープンさせることができるのは、とても嬉(うれ)しく、誇りでもあります。ホテルに訪れる方々には、限られた時間ではありますが、私が触れてきた素晴らしい日本を体験していただきたい」

カペラホテルならではのホスピタリティーとは何か? その答えが明らかになるまでもう間もなく。ぜひ続報を楽しみにしたい。

text: Mio Koumura

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Profile

クリスティアーノ・リナルディ


ヒルトンのグループホテルのレストランマネージャーとしてのキャリアを皮切りに、ザ・リッツ・カールトン、ブルガリ ホテルズ & リゾーツ(ミラノ)を経て、2007年にブルガリ ホテルズ & リゾーツの日本の総支配人に。その後ザ・リッツ・カールトンのアジア太平洋地域の運営部長、ワン&オンリー・リゾーツの運営担当副社長、日本のエディションのクラスター総支配人を経て、20年9月カペラホテルグループに社長として参画。

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