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【安藤忠雄建築×ミシュラン美食】美術館のような京都の隠れ家ホテルThe Shinmonzen

専門スタッフによるツアーも充実

世界中の“最高峰”を知り尽くしているようなゲストが滞在するホテルだけあり、スタッフのサービス水準の高さも際立っている。距離感が絶妙で、さまざまなゲストの要望を一緒に楽しみながらかなえてくれる旅のパートナーといった感じだ。

まず、京都の到着時から、ザ シンモンゼンのサービスはスタートする。新幹線で到着する場合、列車の番号と乗車する号車を伝えておくと、ホームに降りた瞬間にスタッフが出迎えてくれるのだ。タクシーの列に並ぶ必要もなく、手荷物も運んでもらえて、かつてないほどにスムーズにホテルへ到着できる。帰りも、駅まで送り届けてもらえる。

「一期一会、ノーと言わない精神を大切にしています」とオペレーションディレクターのスタッフはいう。彼らは、お寺を貸し切っての宴や、早朝特別参拝、入手困難なコンサートのチケットの手配までをこなす。

客館内でのサービスは、ゲストサービスキュレーターがケアしてくれる。館内には、スパトリートメントルームがあるので、その予約など。ちなみに、トリートメントメニューには京都発祥のレイキなどのサービスがある。

そして、人気なのがゲストエクスペリエンスキュレーターによる宿泊ゲスト専用のツアー。ホテルの立地を生かした祇園界隈(かいわい)の散策とアートツアーがある。

今回、案内してくれたのはゲストエクスペリエンス キュレーターの岸本和可子氏

祇園界隈の散策は、悪縁切りで有名な安井金比羅宮や八坂神社などを回って戻る1時間ほどのコース。これまで歩いたことがない道も多く、暮らす人の目線で見る京都の街並みはまた面白かった。

ホテル近くの辰己大明神
安井金比羅宮
八坂神社

そして、アートツアーは、新門前通という立地だからこそできるものだといえる。今回、徒歩で訪れることができる3軒のギャラリーとショップを案内していただいた。

1軒目は、この通りで古くから歴史を刻む「梶 古美術」へ。

「梶 古美術」では、貴重な骨董から、自ら現地へ赴いて探し出してきたインド更紗までが並ぶ

「私たちは商品ではなく、文化も売りたいと思っています」と代表の梶 高明氏は語る。広い店内には陶磁器のみならず、漆器、茶道具、掛軸、屏風などを幅広く展示。日常に使えるものから格別な蒐集(しゅうしゅう)にもこたえうる美術品がそろう。ほかに、海外まで足を運び、自分の目で確かめて蒐集したアフリカやアジアの工芸品、自らデザイン・製作したここにしかないカトラリーや布なども並ぶ。

16世紀後半から17世紀の瀬戸黒北野梅鉢紋茶盌(ちゃわん)
伊万里吸坂手 蕨文 端皿(17世紀)

梶氏は、新門前通が美術で有名なエリアになった歴史についても教えてくれた。

「多くは日本の伝統的な工芸品を商う店でしたが、そこへ後から骨董商が仲間入りして、繁盛し、他にも多くの骨董商が集まって現在にいたります。日露戦争時に、ロシア人捕虜たちは京都の東山のお寺に収容されていましたが、外出が許されるようになると、もの珍しさにこの辺りを訪れることもあったようです。

大きく発展したのは戦後。海外企業の日本進出や’70年の大阪万博開催にも後押しされ、京都ホテルや長楽館、都ホテルといった元外国人専用ホテルなどから、裕福な外国人がお土産を探しにこの界隈(かいわい)に来るようになりました。新門前通界隈には骨董商だけでなく象嵌(ぞうがん)や七宝の細工などで世界に知られた店もありました。

圧倒的に円安であったことで活況をていし、毎日夕方には海外発送するために、売り上げた品々でいっぱいのリヤカーを郵便局に持ち込み、その足で翌日の仕入れに走る日々だったと聞いています。毎日、在庫の補充をしなければならないほどだったようです。このようにして有名な骨董通りへと発展していきました」

そして、今でも、たくさんの外国人が立ち寄る場所であり続けている。

もう1軒、気鋭の画家からコンテンポラリーアート、アンティークまでを扱う「夢工房」も必見だ。香港とパリにも支店があり、海外のアートフェアへの出店にも積極的だ。

エントランスが印象的な夢工房
竹作家の田辺竹雲斎のテーブル
1300度以上の高温で製作する信楽焼の壺(つぼ)。割れたものをあえてアートに。古谷和也作「敗れ壺」
小野川直樹「鶴の樹」。夢工房の一押し作家
鶴の樹は、折り鶴に祈りを込めて樹に昇華している

最後に訪れたのは、気軽に骨董品を探せる「八木美術店」。

エントランスにも趣がある「八木美術店」
所狭しと並ぶ様々な品

店内にぎっしりと並ぶ商品の中から宝探しのように連れて帰る品を選ぶのは、なんとも高揚感がある。「誰かのもとで大切にされていたものが、また誰かの役に立つお手伝いができれば」とはオーナーの八木 進氏。ホテルのすぐ隣なので、迷って、また戻ってということもできる。

たった1泊2日でも、ディープな京都に触れる充実の滞在ができるザ シンモンゼン。芸術の秋に出かける京都旅には、最適な選択になるはずだ。

Information
The Shinmonzen
京都市東山区新門前通西之町235
tel. 075-533-6553
1室 253,000円〜(1室2名の場合。税サ、朝食、京都駅からのプライベートトランスファー込み)

Jean-Georges at The Shinmonzen
tel. 075-600-2055
朝食: 8:30~10:30(ビジターのみ LO 9:30)
ランチ: 12:00~14:00(LO 13:30)
アフタヌーンティー: 14:00~16:00(LO15:30)
ディナー: 17:30~23:00(LO 20:30)
※すべて要予約

OGATA at The Shinmonzen
tel. 075-600-2055
10:00〜18:00

photo & text: Rica Ogura

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