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河村真木子のリアル人生相談 第4回:グローバル教育、家を買うなら海外or日本?

元外資系バリキャリ金融女子、会員数1万人を超える業界トップ規模のオンラインサロンを運営する河村真木子さんが、リアルなお悩みに本音で答えていく「河村真木子のリアル人生相談」。マリ・クレールのインスタグラムに読者から寄せられた、仕事、家庭、恋愛、人生についての悩みの中から、第4回は「グローバル教育」と「家を買うなら海外or日本?」についてお届けしていく。

悩み相談⑦:子どもをグローバルに育てるには?

――子ども0歳、グローバルに育てたいけど、田舎の公立校では難しいでしょうか?(30代女性)

河村真木子のリアル人生相談4-4

日本で子どもの英語力を上げてグローバルに育てるには、インターナショナルスクールに通わせるのが一番の近道です。もし選択肢が限られる環境でも、今、日本国内には英語学習ができる機会がたくさんあるので、グローバルな視点で育てることはできますよ。

では、どんなオプションがあるかというと、ひとつはボーディングスクール(全寮制の寄宿学校)です。国内のボーディングスクールは増加していて、イギリス系老舗ボーディングスクールなどが日本に進出してきています。

他にもオンラインを活用して学ぶ方法もあります。オンライン学校では、海外留学先などをターゲットにした授業もあるので、そういった仕組みを利用するのもひとつの方法です。

また、日本の学校に通いながら英語も学んでほしいという場合は、オンラインで英語を学びつつ、アメリカやハワイのサマースクールなどに参加させる方法もありますね。これによって、子どもは英語を学びながら、異なる環境にも触れることができます。

さらに最近は、国内でも完全バイリンガルで行われるサマーキャンプがあるので、そういったところに子どもを参加させるのもひとつ。例えば、北海道のニセコは外国人の多い町なんですが、そこでの「ニセコ留学」などもはやっていたりしますね。

――子どもをグローバルに育てるために、英語はマストなのでしょうか?

はい、英語はマスト。私はいつも「地球の共通語」と呼んでいるんですが、英語はアメリカの言語でもイギリスの言語でもなく、グローバルイングリッシュ、つまり地球の共通語として学ぶ必要があります。

英語が分かることで香港やシンガポール、フランスなどでもコミュニケーションが取りやすくなりますし、さまざまな国で過ごすことができます。日本語しか分からない人生と英語が分かる人生では、その選択肢の幅が天と地ほど開いていくでしょう。

ただし、私の子どもと妹の子どもでも違ったんですが、個々の特性や能力があるので、語学習得の進み具合は異なります。でも、最初は苦労しても、語学力は必ず向上します。

特に英語を学び始める最適な時期は、5歳から10歳ごろまで。この黄金期に徹底的に学ぶことで、将来的にはネイティブレベルに達することができると言われています。15歳以上になると第2言語になることが多く、発音などにコンプレックスが出やすくなるので、なるべく早い時期に英語教育を取り入れることをおすすめします。

――子どもをグローバルに育てることのメリットについて、河村さんの考えを教えてください。

子どもに世界中のどこででも生活できる選択肢を与えてあげられたら、将来の経済的なリスクヘッジになり、柔軟性を高められるというメリットがあります。

資産運用の世界においても「ホームカントリーバイアス」といって、自国中心になる傾向が一般的にあると言われています。生まれた国に愛着を持ち、自然とその国で生活することを選びがち。でも単に自国に資産を持つだけでは、貧乏になるリスクがあるんです。日本は人口が減少し、経済は縮小気味なので、将来に輝かしい未来を描けないこともあります。

もうひとつ、お子さんが女の子の場合。2023年のジェンダーギャップ指数で日本の順位が下がっているように(146か国中125位、過去最低の結果/Global Gender Gap Report 2023)、日本は女性にとって住みにくい社会であるといえるのです。性別や年齢による偏見が根強く、かつ女性は「若さ」だけにフォーカスされ「若さ」だけに価値があるかのように扱われやすい国でもあるので、行き詰まるだろうなと思うところがあります。

子どもの将来や性格、どんな人生を送るのか親は分からないので、日本以外の場所で生活できるというオプションを増やしてあげたいと考えています。

――河村さんの子育ての信念があればお聞かせください。

基本的に私は、子どもに対して「勉強しなさい」とか「これをやりなさい」と積極的に指示することはしません。代わりに、娘が自分からやりたいと言ってきたら、その時にやらせるスタンスを取っています。待ち伏せ的なアプローチです。

私が引っ張り回して覚えさせたのは英語だけ。これだけは、本人がやりたいと言うまで待つと遅くなってしまうからです。「幼少期」という語学の「黄金期」に英語を学ばせてあげることは大切だと思っています。

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Profile

河村真木子(かわむら・まきこ)

1976年、奈良県生まれ。高校3年生の春にロサンゼルスの高校へ転入を決意。帰国後、関西学院大学に入学するも自主退学し、UCバークレー校に進学。卒業後は米系投資銀行に就職。2度の転職を経て、2021年8月にオンラインサロン「Holland Village Private Salon」の運営者となる。2022年10月には初の書籍『超フレキシブル人生論“当たり前”を手放せば人生はもっと豊かになる』を出版するなど多岐にわたり活躍。

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