ゴルフブームを考える

マリ・クレール編集長、田居克人が月に1回、読者にお届けするメッセージ。ゴルフは、どうしてこんなに人気スポーツになったのでしょうか?
マリ・クレール編集長、田居克人が月に1回、読者にお届けするメッセージ。ゴルフは、どうしてこんなに人気スポーツになったのでしょうか?
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今、ゴルフが大変な人気スポーツになっています。コロナ禍の時に、アウトドアで緑に囲まれた広い空間で楽しめるスポーツとして脚光を浴びたことがきっかけのひとつでしょう。またオンラインで仕事ができる時代になり、大都市から地方へ移住する人たちが現れたこともこの人気に拍車をかけたと思います。さらにハンディキャップが用いられる数少ない競技で、初心者から上級者まですべてのプレーヤーが平等に楽しめ、生涯スポーツとして長い間楽しめるスポーツという魅力もあります。以前のように高価な会員権を購入したり、高いプレーフィーを払ったりしなくても、「友の会」や「一人ゴルフ」といったシステムを利用すれば、だれでもリーズナブルな金額でゴルフを楽しめるようになってきています。その結果、ゴルフウェアブランドもここ数年で100近く誕生しましたし、ゴルフのラインを新たにスタートした海外ブランドも数多くあります。
世界を見渡してみるとヨーロッパは、アメリカや日本ほどはゴルフ人口が多いわけではなく、ゴルフ場の数も限られています。そのせいでしょうか、私も何回かヨーロッパのゴルフ場でプレーをしたことがありますが、とてもゆったりした雰囲気で、食事も本格的なものを提供するゴルフ場が多いと感じました。特にフランスの「モンテカルロ・ゴルフクラブ」やドーヴィルにある「バリエール」といったカントリークラブでは、その料理の美味しさに驚きました。
先日開催されたLPGA(全米女子プロゴルフ協会)主催のメジャー大会「アムンディ・エヴィアン選手権」では、今年創業90周年のフランスのスポーツウェアブランド「ラコステ」のポロシャツを着たフランス国籍のセリーヌ・ブティエ選手が優勝しました。レマン湖のほとりで行われた大会は好天にも恵まれ、多くのギャラリーが詰めかけました。特に彼女の組には大変な数のギャラリーが集まり、最終日、一緒にプレーした日本の畑岡奈紗選手もやりにくかったのでは。フランス選手の優勝で、パリ・オリンピックが来年に控えるフランスでもゴルフ人気はさらに高まり、ゴルフ人口も増えるのではないでしょうか。
日本では、何年も前から続いている女子プロの人気や活躍ぶりもゴルフブームの大きな要素だと思われます。試合数は男子プロを上回り、賞金総額も男子プロのトーナメントをはるかにしのいでいます。海外で活躍する選手も増え、注目度はますます高まっています。
「marie claire sustainable open golf 2023」のゲスト、モデルの浦浜アリサさんに聞く
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©︎marie claire
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