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ダイアナ元妃の生誕60周年、ウィリアム&ヘンリー王子に最愛の母の想いは届くか?

ダイアナ元妃の銅像の除幕式に参列したウィリアム王子とヘンリー王子。©︎Reuters/Aflo

1997年に交通事故で亡くなったダイアナ元妃を讃える銅像が、かつて彼女が暮らしたロンドン・ケンジントン宮殿内に設置された。近頃、頻繁に不仲説が囁かれるウィリアム王子とヘンリー王子がともに除幕式に参列。以前とは違う、緊張感が漂う距離がそこにはあったようだ。

兄弟はダイアナ元妃の銅像の前で何を想った?

ダイアナ元妃の生誕60年となった7月1日、ロンドン・ケンジントン宮殿内で、元妃の銅像の除幕式が行われた。英国でも収まらないコロナ禍を受け、この式典に参加したのは、元妃の家族とウィリアム王子、ヘンリー王子など近親者のみ。キャサリン妃やチャールズ皇太子など、他の王室メンバーの姿はなかった。

2017年、二人の王子が亡き母を称えた銅像の制作を彫刻家のイアン・ランク=ブロードリー氏に依頼。4年の歳月を経て、この日、お披露目となった。銅像が設置されたケンジントン宮殿内のサンクン・ガーデンは生前、ダイアナ元妃が愛していた場所。この日、ウィリアム王子とヘンリー王子は、共同の声明を発表し、ダイアナ元妃の功績を讃えた。

現在、アメリカに住むヘンリー王子が英国に帰国し、二人の王子が一緒に姿を現したのは、フィリップ殿下の葬儀以来。ヘンリー王子の王室離脱後、溝が深まるばかりの二人だが、今回の式典でも、その微妙な距離感に世界中の視線が集まった。英国版『マリ・クレール』によるとボディランゲージ専門家、パティ・ウッドは「ヘンリー王子はウィリアム王子との繋がりを強く望んでいる」と分析する。一方、その願望をはぐらかすようにヘンリー王子に視線を向けないウィリアム王子……。二人は以前の固い兄弟の絆を取り戻すことはできるのだろうか?

幼いウィリアム王子とフィリップ王子の手をしっかりと握って、周囲にも優しい眼差しを向ける1988年当時のダイアナ妃。©︎photoshot/Aflo

そんな緊張状態が続く二人の王子の関係を誰よりも心配しているのが、1997年に36歳の若さでこの世を去ってしまったダイアナ元妃だろう。王室の伝統であった乳母に頼らず、自らの手で子育てをしたダイアナ元妃。そして英国王室のルールである手袋の着用をやめ、出会った人々と自分の手で直接、握手をするようにしたのも彼女だった。その後、彼女は王室らしいアイテムの帽子を被るのも控えるように。その理由は「帽子を被っていたら、子供たちを抱きしめることができないから」という名言も残している。

そんなダイアナ元妃のパーソナルシェフを長年務めた料理人のダレン・マクグラディ氏が料理サイト『Delish』で公開された動画の中で彼女の好みについて語っている。「ダイアナ元妃はよくキッチンに来て、自分が好きな料理をオーダーし、それができるまでおしゃべりをしていたよ」。彼女は健康的な食事を心掛けていて、ズッキーニ、マッシュルーム、そしてお米とニンニクをパプリカに詰め、チーズを乗せて焼いたものが好きだったとか。「パンとバターを使ったプディングは、ウィリアム王子とヘンリー王子が一緒に滞在しているときにだけ、食べていましたね。でも彼女が食べるのは少しだけでした」。亡き母と一緒に食べたプディングは、2人の王子たちにとっても特別な味だったに違いない。

母の銅像の前で、兄弟は一緒に過ごした楽しい日々に想いを巡らせる瞬間はあっただろうか。ダイアナ元妃が再び2人の王子を引き合わせたこの除幕式をきっかけに、兄弟の仲が和解へと向かうことを世界中の人々が願っている。

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  • This article was published on marieclaire.co.uk


    text: Jenny Proudfoot


    translation: Tomoko Kawakami

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