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ついに最終回を迎えたドラマ「リコカツ 」(TBS系)。北川景子さん、白洲迅さん、プロデューサーが語るスペシャルインタビュー!

気になる最終回を前に、主演の北川景子さん、恋愛小説作家役の白洲迅さん、そして、このドラマに欠かせない植田博樹プロデューサーが明かす「リコカツ」の魅力に迫ります。

マリ・クレール モード編集部員の水口(緒原)咲を演じた北川景子さんが、「リコカツ」の撮影裏話を公開

©︎TBS

Q.撮影が終わり、今どんな気持ちでしょうか?

毎話、永山瑛太さんと休み時間に脚本を読みながら『この場面はこうした方がいいのではないか』など意見を交わし、プロデューサーさんとも打ち合わせを重ねて、みんなで「リコカツ」を築き上げてきた感覚があります。最終話も話し合って、みんなで作り上げてきて、こうしてクランクアップを迎えることができたので、とても達成感があります。

Q.このドラマを通して結婚観や離婚観、そして家族への気持ちなど変化はありましたか?

私は、“絶対に離婚しない”という覚悟で結婚しているので、結婚して1ヶ月で離婚ということに正直衝撃を受けました。自分の気持ちと役を、どう切り離して演じるかがテーマでしたね。“離婚”という言葉を簡単に口に出しちゃいけないし、ハンコを押したら離婚届はパッと出せるから、ハンコは押しちゃダメですね(笑)。家族の数だけそれぞれの形があって、この10話を通して改めて自分の家族に感謝してます。やっぱり家族は大切だなって思いました。

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Q.共働きの夫婦なら一度はぶつかる、第5話のセリフが皆さんの心に染みていると思います。あのシーンはどのように撮影されたのでしょうか?

離婚届にハンコを押すことになった回で、永山瑛太さんが『仕事を辞めて家庭に入ってもらうわけにはいかないか』と訊ねて、わたしが『じゃあ、あなたが仕事を辞めて家庭に入ってもらうわけにはいかないの?』っと返すシーン。台本を読んだ時はそこまで迫力とか緊張感のあるシーンは想像できなかったんです。でも、2人でリハーサルを行ううちに、“ここは本気でやらないと”という空気になっていきました。当日、瑛太さんも本当に集中されていて、なんか話しかけちゃ悪いかな?と思うくらいの迫力で、緊張感溢れるシーンになりました。

Q.共働きで夫とのすれ違いや、仕事と家庭の両立に悩む女性が多いと思います。北川さんが演じた咲と共感する部分はありましたか?

私も夫も、お互いに仕事を持っているので、大事な仕事の時期が重なってしまった時など、結構大変ですね。頑張ってます。夫が帰ってきたのに、ずっと私が仕事の電話をしたり、夫が話しをしたい時に、わたしの時間を取れないなど・・・。自己嫌悪になったりしましたね。仕事と家庭のどちらを優先するかとなると、どうしても家族に甘えがちになるのもリアルでした。一本のドラマを撮るのに4ヶ月かかるので家を空ける時間が長く、自分の親や夫の親、もちろん夫にも協力してもらい、家族総出で育児と家庭を回してきたという感じです。

Q.今夜最終回が放送されますが、ファンの皆様へメッセージをお願いします

ホームドラマはこれまでにやったことがなかったので、難しいなと思いながらやってきたところもあるのですが、等身大の人間らしい自然体の役を演じることができ、とても楽しかったです。皆さまに応援していただけたことで「リコカツ」がより成長し、全10話のマラソンを走り切ることができたと思うので、見守ってくださったファンの皆さまには本当に感謝しております。最後までお付き合いいただけたらうれしいです。

文芸部へ異動した主人公の咲が担当することになった恋愛小説家・水無月連。彼を演じた白洲迅さんが自身の、そして女性のファッション観について明かしてくれた。

©︎TBS
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Q.まもなく最終回を迎えますが、水無月連を演じてみていかがでしたか?

主役の咲と紘一とともに連も成長させてもらいました。人とどう付き合ったら良いのか分からなかった連が、二人と出会ったことで、彼自身が望んでいた姿に変わっていくことができたと。特に紘一との出会いは大きかったと思います。

Q.連との共通点は?

何か抱えているものがあるという点では、僕自身の悩みがちな一面を役の上でも出せたらと。そう思いながら演じていました。

Q.9話では、咲に声を荒げるシーンもありました。そして、去っていく咲の背中に口パクで何かをつぶやく姿が話題に。最終回、連はどうなっていくのでしょう?

いつもの連が帰ってきますよ。”本当はいいやつ”なんだというところを汲み取っていただければ嬉しいです。

Q.連のファッションにも注目が集まっていましたが、ご自身が好きなスタイルは?

冬はシンプルな格好が多いのですが、これからの季節、夏にかけては柄シャツなどの派手なアイテムが好きです。それにシンプルなブラックのパンツを合わせたり。足元はサンダルばかり履いています。

Q.好きな女性のファッションは?

最近、シースルーのアイテムを身につけている方を見ますよね。やっぱり、そういうスタイルはドキドキします。僕自身が青が好きなので、ブルーの服を着ている人を見ると目が止まりますし、反対に僕は赤が得意ではないので、赤が似合う女性も素敵ですね。北川さん演じる咲のファッションも毎回可愛くて、特に9話で着用されていた、レイヤードしたようなデザインのホワイトのスカートが好きでした。

Q.今後の目標は?

どんな役でもやってみたいです。最近は、役へのこだわりみたいなものは無くなりましたが、“出演し続けたい”という思いは昔から変わりません。

これが連ドラ最後になるかもしれない。僕は後悔したくなかった。溢れる情熱で挑んだ「リコカツ」の裏舞台を植田博樹プロデューサーが語る。

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Q.北川景子さんと、永山瑛太さんをキャスティングするのに3年かかったと伺っております。どのようにして、実現されたのでしょうか?

このドラマを実現するには、ヒロイン役は北川景子さんにどうしてもお願いしたいと思っていました。そして、相手役には永山瑛太さん。その2人を思い浮かべると眠れないぐらい、興奮してしまって。1ヶ月に2回ぐらい北川さんに連絡してましたね。僕は、年齢的にもこれが最後の連ドラになるかもしれない・・・という思いがありましたので、絶対に後悔したくなかった。思い描いているヒロイン役は、絶対に北川さんしかいなかったですね。

「奇跡」っていうのは努力して努力して努力して、その先に転がっているものかもしれない

Q.全ての撮影が終わり、そして最終回が目前ですが、どんなお気持ちでしょうか?

コロナ禍の撮影というのは想像以上に大変でした。無事、最終回が放送されることに安堵しています。もし、ドラマ関係者に感染者が出たら、撮影がストップして間隔が空きます。そうすると、その回の放送が出来ないっていう事態が起こるんですね。それは、放送人として死ぬほど恥なことなんです。その可能性を持ちながら、撮影が4ヶ月間続きましたから。誰かが、体調不良だと聞くたびに、その夜は眠れない、そんな日々でした。ドラマの世界で滅多に“奇跡”という言葉を使わないんですが、キャスト、スタッフに感染者を出さず、無事に最終回を迎えられることが、僕は今回の撮影を通して“奇跡”だと感じましたね。そして、北川景子さんと永山瑛太さんお二人の姿を見られなくなるので、一足先に「リコカツ」ロスに陥ってます(笑)

リアリティのある台詞は丁寧な取材にあった。

Q.胸に響くセリフが多く、とてもリアルに感じました。取材はどのように行ったのでしょうか?

取材は半年かけて丁寧に行いました。離婚経験者の方になぜ離婚したのか?別れた妻、夫と復縁したいと思うか?また、ガンを患った方に宣告された時の気持ちや、どのように日々を送りたいのか?などなど、キャスト、スタッフも恥じらいを捨てて、実体験を話してくれました。恥ずかしい話ですがその取材を通して、女性がどんな気持ちで恋愛に向き合っているのか、知りましたね。それがセリフに活かされていると思います。

全員離婚家族。離婚から始まるラブストーリーはどうやって誕生した?

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Q.離婚から生まれるラブストーリーというのは逆転の発想だと思いますが、着想源は何だったのでしょうか?

実は、3年前に娘が結婚したんですが、その時に離婚した先輩から、『娘の結婚には気をつけた方がよいよ』と言われたんです。子どもが結婚すると親の役目は終わったような感覚になりますから、僕みたいな仕事人間は子どもの結婚を期に、妻から突然離婚を言い渡されると。そこで、思ったのが0日婚した子どもと、家族の離婚。「全員離婚家族」ってあるなと思いましたね。北川さんと瑛太さんの組み合わせがとっても素敵で、お二人が決まってから、「離婚から始まるラブストーリー」というコピーが誕生しました。

白洲迅という素晴らしい俳優に出会った

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Q.恋愛小説作家役に若い白洲さんをキャスティングされたの、はどんな思いからでしょうか?

紘一(永山瑛太)の恋敵といいますか、咲(北川景子)の担当作家で翻弄させるようなツンデレのイケメン役が合うんじゃないかな?と思っていて。ある日、役どころについて、白洲くんと直接話をする機会があったんですが、彼が持っている様々な表情に驚きましたね。そして、僕がお願いした10のことを、彼は100にして表現してくださって。ものすごく印象に残ってます。新しい企画が通ったらまず、白洲くんに電話しますよ。(笑)

どうなる全員離婚家族!咲は、マリ・クレール モードの本社があるパリへ行くのか?ドラマ「リコカツ 」(TBS)の最終回は今夜10時から放送です。お見逃しなく!

金曜ドラマ「リコカツ」(TBS系) 最終回6月18日(金)よる10:00~10:54放送 https://www.tbs.co.jp/rikokatsu_tbs/


Interview & text:Miyuki Kikuchi

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