ミラノ・ブランドが見せたのは、ブランドの持つ個性を強調した新たなアプローチ
2025.4.24

マリ・クレール編集長、田居克人が月に1回、読者にお届けするメッセージ。不穏な空気が漂うヨーロッパ。そんな中でミラノ・ブランドのデザイナーはあくまでも自分たちの 仕事に集中することによって、ブランドのアイデンティティを強く印象付けた。
2025.4.24

マリ・クレール編集長、田居克人が月に1回、読者にお届けするメッセージ。不穏な空気が漂うヨーロッパ。そんな中でミラノ・ブランドのデザイナーはあくまでも自分たちの 仕事に集中することによって、ブランドのアイデンティティを強く印象付けた。
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ファッションは時代を映す鏡だといわれます。ミラノ・ファッションウィーク期間中にアメリカのホワイトハウスで開かれたウクライナのゼレンスキー大統領とトランプ大統領との会談は、大きな波紋を引き起こし、ヨーロッパでは「第三次世界大戦がはじまるのでは?」といったような論調まで出てきています。こんな不安に満ちた時代の雰囲気をデザイナーたちはどう受け止めているのでしょうか? また昨年から続いている多くのブランドでのデザイナーの退任や就任に関わるニュースは留まるところを知らず、さらに広がっています。そんな状況の中で2月25日から3月3日まで開催された「2025年秋冬ミラノ・ファッションウィーク」。思いのほかデザイナーやブランドの個性を強く感じさせるショーが多く見られ、また使用された素材にも新しい試みや数シーズンぶりに復活したものもあり、興味深く、魅力的なファッションウィークとなりました。
印象に残ったブランドをいくつか紹介させていただきます。ブランド設立100周年を迎えた「フェンディ」のコレクションは、シルヴィア・フェンディがブランドの持つ華やかさ、エレガンス、職人技をグラマラスに表現。ブランドの原点であるファーを大胆に使用してブランドのアイデンティティを際立たせて表現していたのには驚かされました。

「プラダ」はドレスには普通使用しないような素材を使って、切りっぱなしの裾やネックラインで「リトルブラックドレス」を表現、現代の世界をおおう不安感を表現しました。

今回が最後のコレクションとなる「ジルサンダー」のルーシー&ルーク・メイヤー夫妻は華やかな装飾と異素材の組み合わせで、混とんとした時代での希望の光を表現。ブランドを去っていくのが惜しまれる印象を与えてくれました。

「フェラガモ」は舞踏家のピナ・バウシュからインスピレーションを受け、装飾性のないボディスーツにジャージーのコートやジャケットをあわせ、洗練されたミニマリズムを見せてくれました。

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©︎marie claire
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