ショパール、巨大なエメラルド原石から生まれたハイジュエリー「インソフ コレクション」を発表

6,225カラットにのぼる巨大なエメラルド原石からハイジュエリーを生み出すという、ショパールによる壮大なプロジェクト。数年がかりの挑戦の集大成として、新作「インソフ コレクション」をパリで発表した。トレーサビリティーやサステナビリティーにおける先駆的な取り組みにも注目したい。

6,225カラットにのぼる巨大なエメラルド原石からハイジュエリーを生み出すという、ショパールによる壮大なプロジェクト。数年がかりの挑戦の集大成として、新作「インソフ コレクション」をパリで発表した。トレーサビリティーやサステナビリティーにおける先駆的な取り組みにも注目したい。
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ジュエリーは通常、カットと研磨が施されたストーンから制作される。カッティングを行うまでは真価を見極めるのが難しいため、原石を起点にジュエリーを考案するというのはまれなアプローチだ。「インソフ コレクション」のプロジェクトが始動したのは、2022年。ショパール共同社長兼アーティスティック・ディレクターのキャロライン・ショイフレ氏は、その数年前にザンビアで採掘された6,225カラットにのぼるエメラルド原石をパリで初めて披露した。地元のベンバ語で「ゾウ」を意味する「インソフ」は、ゾウの鼻を思わせる原石の形状と巨大さにちなんで名づけられたものだ。

ダイヤモンド原石とは異なりエメラルド原石は非常に割れやすく、カッティングに失敗すると石全体に亀裂が入る可能性もある。ショパールは、高度な専門技術を持つジェムカッターをインドからジュネーブのアトリエに招き、1年におよぶ綿密な調査を経て、原石本来の美しさを引き出すカットやファセットを検討した。慎重な工程を経て、最終的に850カラットのエメラルドがもたらされた。

「インソフ コレクション」の第一章として、ネックレス、イヤリング、リングで構成されたパリュールが2024年のアカデミー賞オスカー・ウィーク中に発表。それに続く集大成として、5組のイヤリング、ネックレス5本、リング3点、ブレスレット1本、ジュエリーウォッチ 1本、計15の作品からなるハイジュエリーコレクションを発表した。
コレクションの中心は、コレクション名にもなっているゾウの姿をかたどったペンダント。ダイヤモンドで縁どったフォルムに、さまざまな形状と大きさのエメラルドを配した。繁栄と幸運を象徴する、上向きの鼻がチャーミング。

4つのネックレスで構成されたセットも独創的だ。2.50カラットのスクエアカットエメラルドを配した上品なダイヤモンドチョーカー、ピンクサファイアが15.53カラットのオクタゴナルエメラルドを引き立てるネックレス、エメラルド、パール、ダイヤモンドによる質感と色彩のハーモニーが魅力的なネックレス、ピンクパールの柔らかい輝きが壮麗なソートワールから成り、絶妙なバランスの中にそれぞれの作品の個性が光る。

トレーサビリティーやサステナビリティー分野において、ショパールの取り組みは先駆的だ。DNAベースのナノ粒子を宝石の天然亀裂に注入するという最先端の技術を導入し、原石を永久に識別することを可能にしている。これにより、時を経ても、簡易的なテストによってジュエリーと原石の関連性を証明することができ、原産地とのつながりを守ることができる。
また、「インソフ コレクション」は、アジアの野生動物と自然の保護に尽力する慈善団体エレファントファミリーとのコラボレーションで発表されている。コレクションの収益の一部は、エレファントファミリーとその活動を支援するために寄付される。自然の恵みに敬意を表し、「サステナブル・ラグジュアリー」を追求するショパールならではのアプローチといえる。
ザンビアのカゲム鉱山で「インソフ」の発掘を担当した採掘事業社ジェムフィールズもまた、教育、医療、生活向上に役立つプロジェクトやザンビアの動植物の保護活動への資金提供を通じ、地域社会の発展に貢献している。原石を起点にした制作には、トレーサビリティーの保証へのコミットメントのみならず、サプライチェーンの始点に立つ人々とともに社会にポジティブな影響を与えるというメゾンの姿勢が表れている。

text: Shunya Namba @Paris Office
photos: ©︎Chopard
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