デザイン美を追求したカルティエの新作ハイジュエリー「ル ヴォヤージュ ルコマンセ」

Iris Velghe © Cartier
カルティエがハイジュエリーコレクション「ル ヴォヤージュ ルコマンセ」の新作を発表した。“旅の再開”を意味する「ル ヴォヤージュ ルコマンセ」は今年5月に生まれたコレクション。今回発表された作品群はその第二弾の位置づけとなる。カルティエの好奇心があらゆる領域に向けられ、芸術的なデザインの新作が創り出された。
Iris Velghe © Cartier
カルティエがハイジュエリーコレクション「ル ヴォヤージュ ルコマンセ」の新作を発表した。“旅の再開”を意味する「ル ヴォヤージュ ルコマンセ」は今年5月に生まれたコレクション。今回発表された作品群はその第二弾の位置づけとなる。カルティエの好奇心があらゆる領域に向けられ、芸術的なデザインの新作が創り出された。
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インドのムガール帝国時代の伝統的なジュエリーにインスピレーションを得たネックレス。リバーシブル構造になっており、一方の面はダイヤモンド、ホワイトゴールド、彫刻を施したロッククリスタルが輝きを放つ。もう一方の面は、レッド、グリーン、ブルーラッカーの鮮やかなコンビネーションが独創的な世界観を演出する。ネックレスを縁取るロッククリスタルは「ボテ」と呼ばれるインドの伝統的なモチーフを思わせるデザイン。きわめて高い技術が求められるこのネックレスの制作には、6人の職人が携わり、1年以上を要した。
カルティエがこれまでもモチーフとして作品に取り入れてきたドラゴンに再び視線を向けたブローチ。30.11カラットのトルマリンの上にドラゴンが鎮座し、その足は1石のイエローダイヤモンドをつかんでいる。力強いエネルギーで獲物を狙う一方で、大切なものは徹底して守る姿を、写実的なデザインで表現した。トルマリンや下部のダイヤモンドの幾何学的なフォルムとドラゴンの丸みを帯びたシルエットのコントラストが、絶妙なバランスを生み出している。
植物をインスピレーション源に、松かさにも藤の花にも見える、抽象的なアプローチで描き出したネックレス。ピンクゴールドにダイヤモンドが石畳のようにセッティングされ、鱗(うろこ)のようなモチーフを表現。この鱗をコーラルやエメラルドが引き立てつつ、独創的なカットのストーンがラインの先まで流れるように連なっている。左右がわずかに非対称に垂れ下がり、奥ゆかしい印象。抽象的でありながら、鮮やかなカラーの一つひとつの要素が有機的に組み合わさり、バイタリティに満ちた作品に仕上がった。なお、ネックレスの先の2石のエメラルドは、取り外して別のイヤリングに組み込むことができる。
気品あふれる幾何学模様で構成されたネックレス。一列に並ぶ5個のサファイアを軸に、サファイアとエメラルドのモチーフが左右対称の格子模様を描く。ところどころのオニキスがこのグラフィカルな格子を際立たせて動的な効果を演出。全体の色調には、創業者の孫であるルイ・カルティエが「ピーコックパターン」と命名した、カルティエを象徴するカラーコンビネーションが取り入れられている。
ボリューム感のあるフォルムが印象的なリング。メインストーンには、4.15カラットの独創的なひし形のファンシーブラウンイエローダイヤモンドを用いた。その周りに配された三角形のホワイトダイヤモンドが幾何学的な構造を成し、ミラーポリッシュを施したメタルパーツが空洞のあるグラフィカルなラインを強調。奥行きのある複雑な構造により、希少なイエローダイヤモンドを最大限に際立たせている。
デザイン美の追求。複雑な創作を可能にする技術――。カルティエの卓越性を再発見できる新作の数々にぜひ注目してみてほしい。
text: Shunya Namba @Paris Office
カルティエ カスタマー サービスセンター/0120-1847-00(10時~20時 年始を除く年中無休)
カルティエ 公式サイト: https://www.cartier.jp/
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