歴史的傑作から現行コレクションまで勢揃い
「パテック フィリップ」の華麗なる世界に浸る展覧会
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デジタル全盛の時代、手仕事が連綿と紡いできた機械式時計のアナログな魅力に浸る──。
そんな贅沢な展覧会が6月、東京で幕を開ける。題して「ウォッチアート・グランド・エキシビション」。
パテック フィリップが主催し、貴重なミュージアムピースに加え、現行の全コレクションや希少なハンドクラフト・コレクション、オブジェなども展示する。
その数約500点。複雑機構と華麗な装飾の奏でる機械式時計の小宇宙を堪能できる。
ジュネーブ旧市街のプランパレ地区にパテック フィリップ・ミュージアムはある。1839年に創業した自社の製品だけでなく、16世紀以降の時計製作の歴史に足跡を残してきた傑作も収集・展示。今やレマン湖の大噴水やサン・ピエール大聖堂と並ぶ、ジュネーブを代表する観光名所でもある。実際に何度か訪れたことがあるが、1階から4階まで、展示を丁寧に観て回ると1日ではとても足りない。その質と量の充実ぶりにウォッチメーカーの頂を極めるパテック フィリップの矜持を感じさせる。
七宝の技法によってポピーの花を立体的に表現したペンダント・ウォッチ。1900~1901年製造
今回の東京展では、その中から選りすぐった約180点のタイムピースを展示。例えば、1820年ごろに作られたペアのハート型時計はオートマトンとオルゴールを搭載し、金地にキューピッドの翼を縛るヴィーナスを細密な七宝で描く手の込みよう。
18世紀の女性画家エリザベート=ルイーズ・ヴィジェ=ルブランの絵画が七宝で描かれた ハート型のペアウォッチ。1820年頃製造
パテック フィリップが1868年に製造したスイス初の腕時計も見逃せない。婦人用でシークレット・ウォッチとなっており、ケースに施されたブラックの七宝とローズカットのダイヤモンドの組み合わせが目を引く。
1868年製造のスイスで初めて誕生した腕時計。ハンガリーのコスコヴィッチ伯爵夫人に 販売されたと伝えられる
世界の主要都市の時刻を知ることができる「ワールドタイム」も傑作の一つだ。1950年代前半に製造されたモデルは、ヨーロッパ大陸が七宝で描かれた文字盤に24のタイムゾーンをそれぞれ代表する41の都市名が記され、グローブトロッターたちに愛用された。
複数の時刻を同時に表示できる「ワールドタイム」を備えた腕時計〝P1148。ヨーロッパを描いた七宝焼きの文字盤に24のタイムゾーンと41の都市名が記されている。1953~1954年製造
そうした珠玉のオールド・コレクションに加え、現行の全コレクションも一堂に展示する。中でもローズゴールドのケースに精密な手彫金を施したスカイムーン・トゥールビヨン6002Rモデルは、12もの複雑機能を搭載したグランド・コンプリケーション。注文に応じて作るため、「時価」だが、星座表に月の軌道も表示できる超複雑時計の価格は天文学的になるはずだ。
12の複雑機能を搭載した機械式手巻きムーブメントの現行コレクション〝スカイムーン・トゥールビヨン6002R〞。手彫金によるケースと七宝で装飾された文字盤を組み合わせた希少なハンドクラフト・モデル
もっとも、時刻を知り、時間を計るための道具に、人はどうしてそんなにエネルギーを注いできたのか? そこには世代を超えて受け継がれていく、「タイムレス」なものづくりへの情熱もあるのだろう。その答えを求めながら観覧するのも東京展の楽しみ方の一つだと思う。
1916年に誕生したパテック フィリップ初の5ミニット・リピーター搭載の腕時計。時刻を音で知らせる複雑機構を婦人用のコンパクトなケースに搭載した
複雑な機構を構成する微細な部品の組み立ては、少数の熟練した職人の手と忍耐力にかかっている。展覧会会場では、その職人たちによる作業の実演を目の前で鑑賞することができる
text: 『マリ・クレール』副編集長 高橋直彦
photos: ©PATEK PHILIPPE
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