ハリー・スタイルズが最優秀アルバム賞を受賞。涙と感動、予想外もいっぱい？のグラミー賞2023を振り返る

アイドルグループ出身のハリー・スタイルズが最優秀アルバム賞を受賞

2022年6月に発売された『ハリーズ・ハウス』で6部門にノミネートされていたハリー・スタイルズ。ソロとしては3作目となるこのアルバムは、ビルボード・アルバム・チャートで2週1位を記録。先行シングル 『アズ・イット・ワズ』はシングル・チャートでなんと15週も1位の座を占め、2022年を代表するメガヒットソングとなっていた。

今回は、グラミー賞常連のビヨンセとアデルの一騎打ちと多くのメディアが予想する中、“ダークホース”といわれていたハリー。2021年にノミネート数が10枠となり、ますます厳しいレースとなっている年間最優秀アルバム賞を、アイドルグループ出身の彼が見事、ものにした。

独自のジェンダーレスなルックで、ファッションアイコンとしても人気の彼は、この日、レインボーカラーのスワロフスキーを格子柄に散りばめたジャンプスーツ姿で、上半身の露出度高めに登場。最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバム賞を受賞した後、キラキラのフリンジが揺れるジャンプスーツに着替え、エネルギッシュなパフォーマンスを披露した。ちなみにセレモニー中に着用していたユニークなスーツスタイルは「グッチ」のもの。

授賞式のトリとなるアルバム賞は、ステージ上にノミネート作のファン代表がずらりと並ぶという演出で、司会のトレバー・ノアのご指名により、ハリーの作品を推す年配の女性が受賞者を発表することに。彼女が声を弾ませながら「ハリー・スタイルズ」と名前を読み上げた瞬間、ハリーは指輪がいっぱいの両手で顔を覆った。

スピーチでは「この部門にノミネートされているすべてのアーティストにインスパイアされてきました」と語り、「これは僕のような人間にはあまり起こらないようなことなんだ。とてもとても素晴らしいことです。ありがとうございます 」と涙ながらに感謝。謙虚なコメントも「ハリーらしい」と好感度を高めている。

ハリーといえば現在は活動休止中の英アイドルグループ、ワン・ダイレクション（以下、1D）の人気メンバー。その1D仲間であるナイル・ホーランは「とても誇りに思うよ、ハリー」と真っ先にInstagramストーリーズをアップ。同じくリアム・ペインはトロフィーを見つめるハリーの写真とともに「ブラザー、おめでとう」と投稿し、1Dファンを感動させた。

ハリーは親日家としても知られ、今回のアルバムタイトルは細野晴臣の名盤『HOSONO HOUSE』に由来していると明かしたことも。この3月に行われる予定の来日公演は、グラミー賞年間最優秀受賞アルバムで大いに盛り上げてくれるにちがいない。