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「涙の女王」「ヴィンチェンツォ」の名脇役。来日した俳優クァク・ドンヨンにインタビュー

キム・スヒョン、キム・ジウォンが主演を務め、2024年上半期に爆発的にヒットしたドラマ「涙の女王」。キム・ジウォン演じるホン・ヘインの弟で、愛すべきキャラクター、スチョルを演じたこの作品で、役者としての深さが増したクァク・ドンヨン。涙の演技にも定評があり、「サイコだけど大丈夫」など、カメオで登場しても圧倒的なその存在感で魅了させられる俳優だ。そんな彼が、6年ぶりに公式来日。バラエティ番組やSNSなどで見せるユーモアのセンスも魅力の、彼の素顔に迫った。

──2月末にクランクアップしたという大ヒットドラマ「涙の女王」ですが、最近妻のダヘ役のイ・ジュビンさんと夫婦役でのCM出演で再会したり、長く余韻の残る作品になりましたよね。グローバルなドラマの人気ぶりをどう感じていますか?

こんなにも人気の作品、そして作品が終わった後も長く愛される作品に出演することができて、多くの方々に関心を持っていただけたことはとても幸せなことだと思うし、俳優として一番幸せな瞬間だと思うので、この瞬間を満喫したいと思っています。

──12年前、アイドルバンドの練習生から役者の道を選んだ理由は?

正直に言うと、僕がやりたかった、追い求めたかった音楽と、その当時事務所が僕に提案してくれた音楽がすごく違う色だったからです。

──役者としてどんな褒め言葉が嬉(うれ)しいですか?

「演技が最高だ(日本語で)」と言われることです!

──日本語は練習生だったから上手なのですか?

「はい、少し(笑)」

──演技の面白さはどんなところにありますか?

俳優として日常を見ていると面白い瞬間がたくさんあると思うんです。例えば今この瞬間も自分というこの人を、第三者の目から見てみると、いいことを話したいんだけれどとても慎重に言葉を選んでいる、これをシーンとして撮ったらそれも面白いと思いますし。こんなふうに僕は、日常の中からインスピレーションを得て学習して、そして再現するんです。それをやればやるほど人間というものを理解できる。また、学ぶことが尽きない仕事だというところに面白みを感じています。

──ドラマデビューして12年経ちますが、プロデュースなどにも興味がありますか?

演出とかですかね。演出に関してはちょっとわからないのですが、演出をするには足りないところがたくさんあると思うので。プロデュースという意味が日本と同じかわからないんですが、現場をコントロールする、人と人の間を繋(つな)いだり、いろいろなアイデアが出やすいように雰囲気を作っていくところには関心があります。

──俳優として成長したなと思うところは?

時々ファンの方々がアップしてくださる昔の映像や、テレビで昔出演した作品の映像が流れるのを観ていて感じるのが、あの時のベストはこれぐらいだったのか、一生懸命成長してきたなと思います。

──コメディが好きだそうですが、挑戦してみたい役、ことはありますか?

コメディは、俳優としても個人的にも、とても好きなジャンルですし、様々な色や要素が組み込まれるものなので、これからも続けていきたいジャンルです。それから今は、グローバルな交流が非常に盛んなので、日本や他の国、海外の作品にも参加してみたいですし、海外の俳優の方たちと一緒に演技をしたりするのも、とてもいい経験になると思っています。

──よく聴くお気に入りのアーティストや、好きな本などがあれば教えてください。

いま読み込んでいるのは、次に演じる舞台「ゴドーを待ちながらを待ちながら」の準備をしているので、この作品のインスピレーションとなっているサミュエル・ベケットの「ゴドーを待ちながら」です。音楽は、幼い時から好きで、ジャンルを問わずいろいろな音楽を聴いてきていますが、最近特によく聴いているのは、Official髭男dismです。

──最近感じた小さな幸せは?

僕は真面目な方ではないので普段早起きすることはそんなにないのですが、たまに朝早くに目が覚めた時、7時から9時くらいに部屋にとても綺麗(きれい)な光がさす時間があるんです。ふとそれをみた時に幸せを感じたりします。最近はいろんなことを考えなければいけなくて、あまり深く眠れていないので、今日は深くよく眠れたなという時にも小さな幸せを感じます。

──ドンヨンさんの好きなファッションスタイルや好きな香りも気になります。

ファッションはすごく好きなんですが、普段そこまで凝ったりはしません。着ていて楽なので、よくTシャツにジーンズ、ジャージーなどを着ています。アイテムも、今日着ている襟にポイントがあるような、ディテールにこだわったアイテムが好きです。

香水も好きで、いろんな香水を使い分けていますが、あえてひとつ香りをあげるとしたら、お香の香りが入っているものが好きです。

アイドルバンドの練習生時代に習ったという日本語を交え、大きな瞳を輝かせながら言葉を選んでいたドンヨン。次回作は、サミュエル・ベケットの戯曲をもとにした舞台「ゴドーを待ちながらを待ちながら」だ。縦横無尽に活躍の場を広げる彼から目が離せない。

photo: Emiko Tennichi, text: Mari Katsura

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Profile

クァク・ドンヨン

1997年3月19日生まれ。2012年ドラマ「棚ぼたのあなた」でデビュー。2016年の「雲が描いた月明り」の好演でも注目され、「ヴィンチェンツォ」「涙の女王」の助演、カメオでも独特の存在感を発揮し続ける演技派俳優。
公式ファンクラブ:https://kwakdongyeon.jp/

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