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話題の映画『チャレンジャーズ』は見逃せない!ゼンデイヤをめぐる三角関係に衣装…

© 2024 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved. © 2024 METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC. All Rights Reserved.

ゼンデイヤが主演を務める映画『チャレンジャーズ』が日本で封切りされた。全米では興収ランキングトップでスタートを切り、爆発的な大ヒットを記録。「ロエベ」のクリエイティブ ディレクター、ジョナサン・アンダーソンが衣装デザインを手がけていることでも注目を集めている、本作の魅力をひも解いていきたい。

監督は『君の名前で僕を呼んで』のルカ・グァダニーノ

監督を務めたルカ・グァダニーノは、伝説の傑作ホラーを再構築した『サスペリア』(2018)や、サルヴァトーレ・フェラガモの自叙伝に基づく長編ドキュメンタリー映画『Salvatore,Shoemaker of Dreams-サルヴァトーレ、夢の靴職人』(2020)なども手がけてきたイタリアの名匠。

ティモシー・シャラメ主演の『君の名前で僕を呼んで』(2017)でアカデミー賞®︎ノミネートを果たし、一躍脚光を浴びた。シャラメとの再タッグ『ボーンズ アンド オール』(2023)では“人喰い”の若者たちの恋を描いた問題作を発表し、世界的に賛否両論を巻き起こしながらも、ヴェネチア国際映画祭の銀獅子賞を受賞するなど、注目を集めている。

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同作は、脚本家ジャスティン・クリツケス(妻は『パストライブス』の監督を務めたセリーヌ・ソン)が実在のテニスプレイヤーに着想を得て生み出したオリジナル作(海外メディアのインタビューには、モデルとなるテニスプレイヤーの名前も明かしている)。プロデューサーのエイミー・パスカルを通してルカが脚本を読み、「この作品でアーティスティックな取り組みができれば、きっと素晴らしいだろう」とゼンデイヤたちに声をかけたという。本作に惚れ込んだゼンデイヤは、エイミーとともに本作のプロデューサーとしても名を連ねている。

10年以上にも及ぶテニスプレイヤーたちの“愛”の軌跡を“ゲーム”に

物語はスポーツ映画と思いきや、男女の三角関係が主軸となる。人気と実力を兼ね備えたタシ・ダンカン(ゼンデイヤ)は、絶対的存在としてテニス界で大きな注目を集めていたが、試合中に大けがを負い、突如、選手生命が絶たれてしまう。テニスプレイヤーとしての未来を失ったタシだったが、彼女に惹かれ、ともに虜になった親友同士の男子テニスプレイヤー、パトリック・ズワイグ(ジョシュ・オコナー)とアート・ドナルドソン(マイク・フェイスト)との三角関係を通し、愛と人生に葛藤する彼女と彼らの10年以上の年月をテニスのゲームに重ねて描写していく。

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現在と10年以上前に3人が出会った頃の出来事とを幾度も行き来しながら進んでいくストーリー。注目すべきは、中盤からのパトリックとアートのテニスのラリーだ。遡る出来事が1週間前、昨日と徐々に直近になっていき、映画の結末に向けて臨場感をあおる。また、汗の滴る描写やボール目線で浮き彫りにする独特のカメラワークや、トレント・レズナー&アッティカス・ロス(マーク・ザッカーバーグを半生を映画化した『ソーシャル・ネットワーク』(2010)でもタッグを組んでいる)の音楽が合わさり、テニスのルールを知らなくても、試合中の彼らの緊張感が伝わるようだ。

アンダーソンが衣装に込めた狙いとは?

作中で一際、目を引くのは、スクリーンでフォーカスされるブランド、そして「I TOLD YA」のTシャツだ。選手として活躍するアートは「ユニクロ」を着用し、彼をサポートするタシも同ブランドのパーカを着用していることから契約をしていることがわかる。また、試合を見守るタシは「ロエベ」のシャツドレスに「シャネル」のエスパドリーユを纏い、彼女が持つ大きめのフラメンコバッグも印象的だ。

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そして公開後、ロエベから発売された「I TOLD YA」Tシャツ(作中ではブランド名は明かされない)は、直訳すると「言ったでしょ?」という意味。物語の中でもタシからパトリックへと所有者を変え、その言葉の通り、物語の後半シーンで強いインパクトを残すなど、それぞれにある種の“役割”をも感じさせる。

(左)ゼンデイヤは「I TOLD YA」Tシャツをプライベートでも着用。(右)「ロエベ」が発売した「I TOLD YA」コレクションは、劇中に登場したグレー以外にホワイトも(各¥39,600)。いずれも国内在庫は品薄だ。同じデザインのスウェット(¥81,400)も展開されている。


これらは、観客を登場人物により深く感情移入させるためのジョナサンの狙いだという。魅惑的に成長していくタシのさりげなさ、JFKジュニアを参考にしたパトリックのエフォートレスな色気、成功を収めたアートの潔癖なまでの清潔感と閉塞感。年月を経て、ティーンの彼らがどのように成長していくのかを細やかに描き出す中で、アンダーソンは、ブランドを小道具としては見せたくなかったと言う。その背景には「私たちを取り巻く生活環境にブランドが蔓延していることを見過ごしがちだという奇妙な心理状態を掘り下げる」目的があり、「本作の衣装デザインは、人生、そして私たちのまわりはブランドであふれかえっているという現実に目を向けるものになりました」と語っている

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衣装にはキャラクターの内面を理解できるような効果があるが、本作ではブランドが彼らの人生や選択をより象徴的に映し出す。ファッションが好きならばなおさら、愛や友情、葛藤の中、彼らが下す選択の数々を目撃しながらも、そこにある服やブランドから彼らの生き方そのものにも思いをはせてしまうかもしれない。『チャレンジャーズ』のそうした魅力にも注目して、観てもらいたい。

text: Mio Koumura

ゼンデイヤが最新作『チャレンジャーズ』のプレスツアーで披露した“テニスルック”の足元に注目
【メットガラ2024】ベストルックを一挙公開! ゼンデイヤは豪華2パターンを披露

『チャレンジャーズ』
監督:ルカ・グァダニーノ
出演:ゼンデイヤ、ジョシュ・オコナー、マイク・フェイストほか
音楽:トレント・レズナー、アッティカス・ロス
配給:ワーナー・ブラザース映画
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公式サイト:challengers-movie.jp

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