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本橋成一とロベール・ドアノー、あるいは中平卓馬と森山大道。2人展を通して、見慣れた写真が違って見えてくる様を恵比寿と葉山で堪能する

共通のテーマで庶民に寄り添った作品を発表

本橋成一《木下サーカス 三重 四日市市》 1971 年 ©Motohashi Seiichi
ロベール・ドアノー 《ピンダー・サーカス》 1949 年 ©Atelier Robert Doisneau / Contact

あるいはサーカス。2人とも劇場や広場を時代の風景としてとらえ、その理想的なモチーフとしてサーカスをテーマに数多くの写真を撮影した。その写真を見比べると、全く違う時代と場所にも関わらず、写真を満たす雑然としたサーカスの雰囲気や観客の熱気が符合して、同じ写真家が撮影しているような錯覚に陥る。ほかにもパリのレ・アール市場や東京の築地市場など、近代化で失われつつある都市風景を撮影している。

見る人を拒まない優しい写真に癒やされる

本橋成一《築地市場 東京》 1984 年 ©Motohashi Seiichi
ロベール・ドアノー《食肉市場》 1967 年 ©Atelier Robert Doisneau / Contact

写真史の知識などがなくても、展示されている2人の写真を見比べるだけでも楽しめる。2人とも圧倒的な撮影の技術がある上、見る人を拒まない優しい写真が多いからだ。そんな2人のまなざしに加え、見る人の視点も「交差」して、さらに豊かな物語が紡がれていく楽しさを満喫できる写真展だ。

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