3つの韓国ドラマから学ぶ、幸せの掴み方
2023.7.21
2023.7.21
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心の傷を持つもの同士が、無垢な心に癒やされる幸せ
オ・ギョンセ演じる、自閉症スペクトラム障害を持つムン・サンテと、そんな兄であるサンテの面倒を見ながら、精神科病棟の保護士をしているキム・スヒョン演じる弟のガンテ。2人は幼い頃に両親をなくし、貧しく苦しい生活を続けていた。
サンテはソ・イエジ演じる絵本作家であるコ・ムニョンの熱心なファンで、心の拠り所にさえなっている。サンテの憧れのムニョンは反社会性パーソナリティー障害の疑いがあり、生い立ちの中で、愛情を受けた経験がない。
ガンテが勤める病院で行われることになった絵本の朗読会の最中、病院の患者が脱走する騒ぎがおきる。病院内を逃げる患者と舞台裏で鉢合わせしたムニョンが朗読会の中断に怒り、逃げる患者に暴言を吐くと、逆に首を締められてしまう。助け出されたムニョンは落ちていたナイフで、患者を刺そうとするが、その刃をガンテが素手で受け止めた……。
物語の最初のエピソードを紹介しただけでも、かなり辛い展開が続く作品であることがわかるだろう。こんな事件を通じて出会ったガンテとムニョンは、お互いに出会ったときから無視することの出来ない何かを感じ取っていた。そして、サンテとガンテの兄弟や、ムニョンの悲しく切ない生い立ちがわかってくると、人と人の気持ちが通い合うためには、自分の心の声に耳を傾けることが、いかに大切なのかに気付く。
そして、自分の絵の才能を信じて自立していくサンテの姿は、歪んだ生い立ちに苦しむガンテとムニョンに多くの力と希望を与えているのだ。ガンテとムニョンの元を巣立つように絵本挿絵家として楽しそうに新しい仕事に向かうサンテの姿から、3人が苦しかったこれまでの自分に向き合い、それぞれの幸せを見つけた様子に涙なくしてドラマを見終えることが出来ない。
幸せは、過去の苦しい記憶や境遇に囚われていては掴めない。本作は、「未来に向けて自分の心を立て直すことで、身近な人との関係や生活が新たなものになる」と信じることが大事なのだ、と教えてくれる名作だ。
「海街チャチャチャ」
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