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圧倒的な迫力と没入体験。「ドルチェ&ガッバーナ」特別展がグラン・パレで開催中。

イタリアを代表するラグジュアリーブランド「ドルチェ&ガッバーナ」の特別展がパリ8区のグラン・パレで開催中だ。この特別展「From the Heart to the Hands: Dolce&Gabbana」は昨年、ミラノで初開催された巡回展で、2都市目としてパリが選ばれた。世界的に著名なキュレーター、フロランス・ミュラー氏が手がけた没入感たっぷりの空間の中で、創造のアイデアがハートで生まれ、ハンド(手作業)により形づくられるプロセスを体感できる。開催は3月31日まで。

ドルチェ&ガッバーナの創業者であり、デザイナーである、ドメニコ・ドルチェとステファノ・ガッバーナは、絵画、建築、彫刻、室内装飾、演劇芸術などのイタリア芸術から得た文化的要素をコレクションに豊富に取り入れてきた。優雅さ、官能性、ユーモア、革新的表現などを特徴とする独特なクリエーションには、ラグジュアリーの世界に対する彼らの型破りなアプローチが表現されている。

「From the Heart to the Hands: Dolce&Gabbana」では、200着以上ものドレスが約1200平方メートル、11部屋にまたがる展示室に並ぶ。部屋はデザイナーたちのインスピレーション源となったテーマごとに分けられている。「建築と絵画」の部屋には、ローマのファルネーゼ宮殿とその天井を飾るアンニーバレ・カラッチ(1560~1609年)の壮大なフレスコ画がビデオインスタレーションとして映し出され、そこに見られる要素がどのように衣装として表現されたのかを対比して見ることができる。ドメニコ・ドルチェの故郷でもあるシチリアを舞台にした、ブランドにとって永遠の着想源であるルキノ・ヴィスコンティ監督の映画「山猫」をテーマにした部屋には、有名な舞踏会のシーンが再現された。

ドルチェ&ガッバーナ
天井と壁一面にビデオインスタレーションが広がる展示室「建築と絵画 – Architectural and Pictural」
ドルチェ&ガッバーナ
展示室「山猫 – The Leopard」に再現された舞踏会のシーン

インスピレーション源を探る旅の中で注目したいのは、手仕事のすばらしさだ。ドルチェ&ガッバーナの最高級コレクション「アルタ モーダ」の制作には、イタリア最高峰の職人たちの「ファット・ア・マーノ」(イタリア語で「手作り」の意)の技術が継承されている。多彩な技法の刺繍(ししゅう)を「ハンドメイド」の部屋で見ることができるほか、ミラノのアトリエを再現した部屋では職人たちの作業風景も期間限定で垣間見ることができる。

ドルチェ&ガッバーナ
カレット(シチリアの荷車)柄で覆われた展示室「シチリアの伝統 – Sicilian Traditions」
ドルチェ&ガッバーナ
展示室「アトリエ、オーナメント、ボリューム – Ateliers, ornaments and volumes」

本展最大の見どころは、世界的に著名なアート&ファッション・キュレーター、教授、作家であるフロランス・ミュラー氏による没入感たっぷりの空間演出だ。パリ装飾美術館や東京都現代美術館を巡回した「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」展など、数多くの成功をおさめており、その名を知る人も多いだろう。本展でも部屋ごとにまったく異なる設(しつら)えがなされ、テーマごとに空間演出が目まぐるしく変わる。驚きを感じながら鑑賞の歩みを進めることになるだろう。会場のグラン・パレは1900年のパリ万国博覧会のために建設。2021年3月に大規模な修復工事に入ったが、ガラス屋根を持つ身廊は昨年改修が完了し、パリ五輪の競技会場としても使われた。特別展の開催は3月31日まで。

ドルチェ&ガッバーナ
展示室「ホワイトバロック – White Baroque」。バロック時代の巨匠、シチリア出身の彫刻家ジャコモ・セルポッタ(1656~1732年)の彫刻作品をオマージュし、17~18世紀に流行したスタッコ装飾がこの部屋のドレスのインスピレーション源となっている
ドルチェ&ガッバーナ
展覧会の最後の部屋となる「オペラ – Opera」もまた、ドルチェ&ガッバーナの作品と強い結びつきを持っている
ドルチェ&ガッバーナ
グラン・パレの展覧会場入り口

text: Shunya Namba @Paris Office
photos: Mark Blower Photography

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関連情報
  • ■会期:2025年1月10日(金)~3月31日(月)
    ■開館時間:月・火曜 午前10時~午後7時30分、水曜 午前9時30分~午後7時30分、木曜 午前9時~午後8時30分、金・土曜 午前9時~午後10時、日曜 午前9時~午後8時30分 ※最終入場は閉館時間の45分前まで
    ■入場料:大人(16歳以上)22ユーロ、子供(5歳~15歳)17ユーロ ※金・土・日曜、祝日、および学校休暇期間は異なる料金が適用
    ■ホームページ:https://paris.dolcegabbanaexhibition.com/en/

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