「ルイ・ヴィトン」と世界を旅するフォトブック。最新版はマーティン・パーによる『ユナイテッド・キングダム』
『ユナイテッド・キングダム』マーティン・パー(118ページ、写真106点) ¥6,820 ©Louis Vuitton Malletier
「ルイ・ヴィトン」が展開する写真集『ファッション・アイ』コレクションより、ユナイテッド・キングダム(英国)をテーマに撮影された最新版が発売された。
『ユナイテッド・キングダム』マーティン・パー(118ページ、写真106点) ¥6,820 ©Louis Vuitton Malletier
「ルイ・ヴィトン」が展開する写真集『ファッション・アイ』コレクションより、ユナイテッド・キングダム(英国)をテーマに撮影された最新版が発売された。
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今回リリースされた最新版は、1952年にロンドン郊外のサリー州エプソムで生まれた写真家、マーティン・パーが捉えた一冊に。1998年から現在までに、イギリスのいたるところでの現実の暮らしや人々を撮影した未発表のものも含む、約100点の写真を掲載。労働者階級や、貴族たちの日常生活を映し出している。

ありふれたワンシーンから大きなイベントまでさまざまな日常で埋め尽くされているほか、本書のために取材した音楽フェスティバル「グラストンベリー・フェスティバル」とイギリス国王チャールズ3世の「戴冠式」の様子を対局的に掲載しているのも興味深い。

本作を通して漂うのは、サッチャー時代のX線写真とも言うべき初期の作品『Bad Weather』(1982年)、『The Last Resort』(1982年-1985年)、『The Cost of Living』(1989年)、そして『Signs of the Times』(1992年)などで彼が確立した皮肉っぽい雰囲気であり、そこから40年を経た現在もその独特な目線で写真を撮り続けているのである。

世界を代表する国際的な写真家集団「マグナム・フォト」のメンバーでもあるパー(2013年から2017年までは会長を務めた)は、先述の通り、皮肉とユーモアがある独自の作風が印象的。初期にはモノクロで撮影していたが、『The Last Resort』が初のカラー写真集に。近年ではイタリアのアートマガジン『Toiletpaper』とのコラボで誕生した写真集『ToiletMartin PaperParr』(2018年)や「グッチ」との1000部限定の写真集『World (The Price of Love)』(2018年)などでも知られる。
ほかにも、『British Food』(1995年)や『Real Food』(2016年)といった「食」にフォーカスした、ヴィヴィッドな色合いでインパクトのある作品も展開している。
「ルイ・ヴィトン」が手がける、2016年に誕生した『ファッション・アイ』は旅を異なる視点から捉えてきた。過去や現在のファッション・フォトグラファーたちが、ある都市や地方、国のポートレートを描写し、現在ではおよそ40タイトルほどが並ぶ。
・ベルリン
2017年にはベルリンをピーター・リンドバーグが捉えた写真集が登場。ベルリンとアーティストを中心に、パーソナルな視点で写す。キャバレーの楽屋や、シルエット、視線、弓なりの人物、脚を伸ばしたり休んだりしている姿、そしてたばこをふかす姿など、首都ベルリンの躍動的な夜の姿を描く本書。モノクロを中心として構成される写真は、厳かな美を感じさせる。

・ニューヨーク
同じく2017年に発売されたのは、1950年代、カラー写真の先駆者で、伝説的フォトグラファーのソール・ライターが革新的で美的な輝きを放つニューヨークを表現したもの。パンクロマチックフィルムを用いて、ときにはモノクロームで抽象性をもたせたイメージを生み出すライター。フレームの中にフレームを重ねることにより反射や動きで遊び心を加え、ニューヨークの街並みを情緒的に見せる。

・日本
ファッション・フォトグラファーの第一人者であるバロン・アドルフ・ド・メイヤー。彼の多くの作品は消失したが、魅惑的かつ未だに謎めいた「島の帝国」の様子が垣間見えるものも含め、アジアの長旅で撮った写真が数多く残っている。本書では、そんな日本の審美的な思想を好んでいたメイヤーが、1900年の明治時代の日本を旅した際に収めた写真を掲載している。

・パリ
2021年に発売されたパリをテーマにした写真集は、2名の写真家が参加。
中国政府公認の写真家であると同時に、故郷・成都の住民を写した写真でも知られる馮立(フェン・リ)が捉える「光の街」パリは、サッカーワールドカップの優勝チームが祝福される様子や、パリの典型的な抗議活動にまつわる場面など、ありきたりな表現に陥ることなく、率直かつ自由にフランスの首都を映し出す。

1933年にニューヨークで生まれ、マンハッタンのローワー・イースト・サイドで育ち、独学で写真家になったメルヴィン・ソコルスキーのバージョンは、彼の象徴的な作品でもある「Fly」シリーズで初となるモノクロとカラーバージョンの二つを掲載。斬新な表現に驚嘆するパリジャンたちをフレームに捉えている。

text: Kurumi Fukutsu
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tel: 0120-00-1854
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