「ダミアーニ」創業100周年記念展覧会から見た真価とは
ミラノにおける展覧会「Damiani 100 X 100 Italiani」で展示された、100.19カラットのスリランカ産サファイアを使った「ミモザ エターナルブルー」©︎DAMIANI
今年で創業100周年を迎えたイタリアのハイジュエリーブランド、ダミアーニ。100周年を記念した展覧会
「Damiani 100 X 100 Italiani」がミラノで開催された。100点のハイジュエリーを展示するという、圧巻の内容だ。展覧会の現地取材を通し、ダミアーニの真価を探った。
100点のハイジュエリー、すべてが新作
ダミアーニは、世界有数の金細工の町、ヴァレンツァでエンリコ・ダミアーニが1924年に創業して以来、3世代にわたり創業ファミリーが経営を担ってきた。現在もヴァレンツァに約200人の職人を擁し、ハンドメイドにこだわったものづくりを行っている。ジュエリー界のアカデミー賞と称される「ダイヤモンド・インターナショナル・アワード」を過去18回受賞するなど、デザインや技術力の高さは折り紙つきだ。
創業100周年を記念し、ミラノで4月28日まで開催されたのが、100点のハイジュエリー作品を展示する展覧会「Damiani 100 X 100 Italiani」だ。展覧会場となった美術館「ガッレリエ・ディタリア」が、ブランドに空間を貸し出すのは初めてのことだという。「ミモザ」「ベル エポック」「マルゲリータ」「ファンタジーカット」の四つのコレクションに分かれて展示された100点のハイジュエリーは、すべてが今回のために新たに制作されたものだ。
「ガッレリエ・ディタリア」の外観
「Damiani 100 X 100 Italiani」の展示室
100カラット超の希少な宝石が使われた「ミモザ コレクション」
優美なミモザの花をモチーフにした「ミモザ コレクション」。目玉作品は、100カラットを超える宝石を使った5点のネックレスだ。それぞれ、100.19カラットのサファイア、123.84カラットのルベライト、144.26カラットのアメシスト、108.96カラットのクンツァイト、103.00カラットのペリドットの圧倒的な存在感が、見る人の目を奪う。大きさもさることながら、さほど一般的ではない希少な宝石が登場していることにも驚く。ダミアーニファミリーが持つ独自の人脈がそれを可能にしている。
100.19カラットのスリランカ産サファイアを使った「ミモザ エターナルブルー」©︎DAMIANI
「ミモザ コレクション」。メインストーンは、(左下)123.84カラットのオーバルカット ルベライト、(左上)144.26カラットのクッションカット アメシスト、(右上)108.96カラットのペアシェイプカット クンツァイト、(右下)103.00カラットのクッションカット ペリドット
日本でも人気の「ベル エポック」のハイジュエリー
タイムレスなデザインが人気で、日本でもロングセラーの「ベル エポック」コレクション。今回登場したブレスレット「ベル エポック・フレーム」は、映画のリールをモチーフにしたホワイトゴールドの構造に、ホワイトダイヤモンドと多彩な色合いを持つファンシーダイヤモンドをあしらった。ホワイト、イエロー、オレンジ、ブラウンなど、濃淡の異なる石が魅惑的な輝きを放っている。
「ベル エポック・フレーム」©︎DAMIANI
高度な金細工技術が光る「マルゲリータ コレクション」
「マルゲリータ コレクション」は、創業者のエンリコ・ダミアーニが、イタリア王国のマルゲリータ王妃へのオマージュとして1920年代に制作したコレクション。今回の展覧会のために制作された「マルゲリータ デザート・ガーデン」は自然の美しさや砂漠の日の出の魅惑的な色合いを表現している。メインストーンには、珍しいディープブラウンイエローのファンシーダイヤモンドを使用。カーペットの上に花が咲き誇るように見えるフレーム部分には、ヴァレンツァの職人の巧みな技が遺憾なく発揮されている。
「マルゲリータ デザート・ガーデン」©︎DAMIANI
マーガレットの花びら部分には、ダイヤモンドが規則正しくセッティングされている ©︎DAMIANI
幻想的な輝きを見せる「ファンタジーカット コレクション」
モザイク模様が特徴的な「ファンタジーカット コレクション」の目玉作品となるネックレスには、コロンビアのムゾー鉱山産の約64カラットのエメラルドを中心にあしらった。エメラルドは豊かな熱帯雨林の象徴であり、鮮やかな緑色が印象的だ。チェーン部分にはエメラルドカットとブリリアントカットのダイヤモンドを組み合わせ、絶妙なバランスに仕立てた。
「ファンタジーカット ザ・ダミアーニ・グリーントレジャー・オブ・ムゾー」©︎DAMIANI
アーカイブ作品を紹介する回顧展ではなく、現在の姿を見せる内容としたことからも、ダミアーニの自信がうかがえる。ハイジュエリーの一部は日本にも巡回予定。希少な宝石の数々、高度な技術など、100周年を迎えたダミアーニの真のすばらしさを実感できる、またとない機会となるはずだ。
text: Shunya Namba @Paris Office