“知らない”は恥じゃない。「かっこいいワイン習慣」のススメ
覚えられないからといって、ワインを遠ざけていませんか? 大人の余裕は「知識量」ではなく「選び方」に表れるもの。今日から実践できる、スマートでブレないワインの楽しみ方を提案します。
覚えられないからといって、ワインを遠ざけていませんか? 大人の余裕は「知識量」ではなく「選び方」に表れるもの。今日から実践できる、スマートでブレないワインの楽しみ方を提案します。
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ワインに興味を持つほど、多くの人が最初につまずくのが「覚えられない」という壁。銘柄も産地も膨大で、すべてを理解しようとすると途方に暮れてしまうものです。実はそれは、ごく自然なことです。ワインは星の数ほど存在し、プロであってもすべてを記憶しているわけではありません。むしろ、「わからないことがある前提」で向き合うほうが、ワインはぐっと身近になります。
大切なのは、無理に覚えようとすることではなく、少しずつ“自分なりに知っていく”こと。その意識の変化だけで、ワインとの距離は大きく変わります。

レストランでワインを選ぶとき、「おすすめでお願いします」と伝えることは少なくありません。間違いではありませんが、この選び方だけに頼っていると、いつまでも自分の基準が育ちにくいのも事実。なぜなら、おすすめの内容は店ごとに異なり、その場限りの出会いになりやすいからです。おいしかったとしても、それがどんな特徴だったのか、自分の中に積み重なりにくいのです。
一方で、料理は自分の好みで選んでいる人がほとんどのはず。ワインも同じように、「自分がどう感じたいか」で選べるようになると、印象はぐっと変わります。ほんの少しで構いません。人任せではなく、自分の基準で選ぶ。その姿勢が気持ちの余裕や洗練された印象につながっていきます。

では、どうすれば自分の軸を持てるのか。おすすめしたいのが、「ブドウ品種で選ぶ」というシンプルな方法です。
たとえば、どこへ行っても同じ品種を選んでみる。白ワインならシャルドネ、赤ワインならピノ・ノワール、といったように決める、ということ。同じ品種でも、国や作り手、畑、ヴィンテージによって味わいは驚くほど異なります。けれど、共通する輪郭があるからこそ、「違い」が少しずつわかるようになっていきます。この体験を重ねることで、ワインは“覚えるもの”から“違いを楽しむもの”へと変わっていくと思うのです。
そして、軽やかで心地よい時間を楽しみたくなるこれからの季節には、例えば白ワインから取り入れてみるのはいかがでしょうか。なかでもシャルドネは、世界中で作られている白ワイン、品種としても見つけやすくスタイルの幅も広いことで知られています。
比較して楽しむ面白さがあると感じているのは、フランスとアメリカ。フランスは引き締まった印象、アメリカのものはふくよかで華やか、といった違いも感じてみてください。「今日はシャルドネで」と自分の意思で選ぶ。その一言が、季節の空気を取り入れながら、ワインとの付き合い方をよりスマートにしてくれます。
こちらの2本はその「同じシャルドネでも全く性格の異なる味わい」を楽しませてくれるので、ゴールデンウィークや週末のホームパーティでみんなで違いを味わってはいかがでしょうか。
カリフォルニアワイン

糖度の高さを感じる果実の味わいが印象的。口当たりも滑らか、フレッシュな酸味が心地よい1本。ステンレスタンクとたる、この2つで熟成され、優しい甘さとコクが味わえます。クリーム系のパスタ、チーズプレートなどと合わせるとお互いを尊重するので、おすすめのペアリングです。

フレッシュな酸味を生かした仕上がりはさわやかな印象。かんきつ系の香りと味わいをしっかり感じることができます。余韻も長く、もう一口欲しくなる味わい。白身魚のカルパッチョが面白いペアリング。塩の加減でワインのボリュームが広がり、レモンを搾るだけでもおいしさが広がります。
まずはこの2本を、気負わず飲み比べてみてください。どちらが正しい、ではなく「どちらが自分にしっくりくるか」。その感覚こそが、ワインを楽しむうえでの自分の軸になっていきます。
そして、そのときに合わせた料理や過ごした時間も、きっと心地よい記憶として残るはず。ワインは覚えるものではなく、記憶を重ねていくもの。そんなふうに向き合えたとき、選び方は自然と洗練されていきます。 まずは「今日はシャルドネで」と、自分の意思で選ぶことから。その一歩が、ワインのある時間を、より自分らしく、そして少しずつ理解が深まっていくと思います。
Information
WINE TO STYLE
tel. 03-5413-8831
https://www.winetostyle.co.jp/
text: Satoko Fujisaki
唯一無二の品種「甲州」【三澤彩奈のワインのある暮らし】
日本ワインの魅力に再注目。「日本のワインを愛する会」が一般社団法人としてリスタート
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