【大阪・関西万博】開催エリアの魅力を知れるNo.1の関西館
混雑している会場でも、かけこみで十分楽しめる要素は満載! 迷っている余裕はないので、狙いを定めて訪れたいさまざまなNo.1をご紹介する。
混雑している会場でも、かけこみで十分楽しめる要素は満載! 迷っている余裕はないので、狙いを定めて訪れたいさまざまなNo.1をご紹介する。
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これまで知らなかった海外のパビリオンも楽しいけれど、日本の素晴らしさに改めて気づかせてくれるパビリオンも訪れておきたい。「意外な面白さがあった」と評判が高いのが関西パビリオン。滋賀、京都、兵庫、奈良、和歌山、鳥取、徳島、福井、三重の9府県が出展参加している。
関西には、京都市・宇治市・大津市にわたる「古都京都の文化財」や「古都奈良の文化財」、熊野古道のような「紀伊山地の霊場と参詣道」など、ユネスコの登録世界遺産が6件、文化庁が認定する日本遺産が32件も登録されている。各地域のお祭りや能、狂言、文楽などの無形文化財も多い。それらを1か所で感じることができ、旅した気分を味わえるのが関西パビリオンなのだ。
なかでも、ユニークな体験ができる3つの県をご紹介したい。関西パビリオンは事前予約もしくは当日予約が必要なので、オフィシャルサイトで確認を。
「和歌山百景」をテーマに出展している和歌山県。県が誇る文化・芸術・自然・産業と、それに携わる人たち、そして神話の時代から神々が鎮まる特別な場所としての魅力を上質な空間で表現している。

中央には、紀伊山地の巨木を彷彿とさせる映像装置「トーテム」から流れる映像に囲まれるように、田辺竹雲斎が手がけた竹細工による大きな樹木のインスタレーションが訪れる人を歓迎する(中央の展示は週替わり等で入れ替わる)。トーテムは、紀州塗りで仕上げられているのも特徴だ。
ここでは、ぜひ緑あふれる土地の美しさを味わえるカウンターを目指したい。カウンターバーとチェアは紀州材を使用している。

提供されているメニューは「Wakayamaの森と恵みのペアリングセット」。切り株のような器に宝石のような6つの小さな美味が盛りつけられている。この器は桐製で、和歌山県にある「家具のあづま」が制作した。それに合わせた2種類のドリンクから1つ選び一緒にいただく趣向だ。いわばアフタヌーンティ。
手がけたのは、パティシエの加藤峰子さん。2024年にはAsia’s 50 Best RestaurantsのAsia’s Best Pastry Chefを受賞している逸材だ。
和歌山県には、みかん発祥の地であり、お菓子の神さまで知られる「橘本(きつもと)神社」があり、和食に欠かせない醤油(しょうゆ)のルーツもある豊かな食文化が育まれてきた土地。加藤さんはその土地に根ざす食材の味わい深さを引き出し、長年受け継がれてきた伝統を生かして丁寧に仕上げた6品を用意した。
「福田屋」や「うすかわ饅頭 儀平」の上生菓子、「郷土銘菓処 ふく田」の錦玉羹、「うすかわ饅頭 儀平」の求肥餅、「角濱ごま豆腐総本舗」の胡麻豆腐、「四季の味ちひろ」のじゃがいもの砧巻きと梅きんとんだ。選べるドリンクも、「観音山フルーツガーデン」の煎茶、柑橘のドリンクか桃、檜のドリンクである。グルテンフリーとヴィーガンに対応(綿玉羹を除く)している点も評価されている。
鳥取県といえば、砂丘を思い出す人がほとんどではないだろうか。それ以外は、すぐには思い出すことは難しいかもしれない。全国の魅力度ランキングで、毎年下位の記録を更新していることで知っている人もいるかもしれない。

しかし、この地を旅したことがある方なら、いたるところに鳥取県出身の有名人にちなんだ名前が多くあることに驚くはずだ。空港からして「鳥取砂丘コナン空港」や「米子鬼太郎空港」の名がつき、境港市には「水木しげるロード」がある。そう、鳥取県は国内屈指の「まんが王国」。『名探偵コナン』を生んだ青山剛昌(ごうしょう)や、『ゲゲゲの鬼太郎』の水木しげる、『孤独のグルメ』の作画者・谷口ジローの出身地なのだ。
それ以外にも、文豪・島崎藤村も絶賛した「浦富海岸」(ちなみにここのクルーズは面白い)、世界屈指のラジウム泉「三朝温泉」、中国地方最高峰で“伯耆(ほうき)富士”とも呼ばれる「大山(だいせん)」がある。民芸を伝える地としても有名だ。
食文化も豊かで、「二十世紀梨」や「松葉ガニ」「らっきょう」は定番だ。個人的な感想ではあるが、筆者がこれまでに食したカニの中で、鳥取の松葉ガニの美味しさトップは不動のもの。透き通った味わいで、体の中が浄化されるような気持ちになった。朝食にカレーを食べる文化や「鳥取にスタバ(スターバックスコーヒー)はないけれど、スナバ(砂場コーヒー)はある」という言葉で有名な喫茶文化などもユニークだ(現在は、鳥取県にもスターバックスコーヒーは存在する)。
また、どの市町村からも天の川が見え、流星群の時期でなくても流れ星が見えやすいことから「星取県」を名乗っているほど夜空の美しさには目をみはるものがある。

こうした眠っている鳥取の魅力を来館者が「とっとり魅力名探偵」となって掘り起こすのが鳥取コーナーだ。探すのは本物の鳥取砂丘を床に敷き詰めた「鳥取無限砂丘」。砂丘の上を歩きながら、虫眼鏡形のデバイスをかざして100種類以上の県の魅力アイテムを集めていく。童心に戻って、案外夢中になってしまう。砂丘にプロジェクションマッピングで再現される星空や砂丘の風紋も幻想的で、帰るころには「一度、鳥取を旅してみよう」という気持ちになっていること間違いない。

阿波指物や阿波和紙など、今も受け継がれている徳島県の伝統工芸品は数多い。なかでも、「阿波藍」は有名で、全国で活動する藍染職人のほとんどが徳島の工房で修業をしているほどだ。日本の藍染の原点であるといっても差し支えないだろう。

徳島県のブースでは、藍染でも重要なエレメンツである「水」をテーマにした展示を行っている。天井には藍染された布で「鳴門の渦潮」をイメージしたオブジェを掲げ、水の流れを表している。ほかにも、日本三大秘境の一つである祖谷(いや)に架かる「かずら橋」をはじめ、自然や伝統芸能「阿波おどり」などをプロジェクションマッピングで体感できる。

ハイライトは、藍染体験。最初に、2本の紐(ひも)を木ばさみで挟んで、二つの樽(たる)に用意された染色液につけていく。順番に90秒ほどつけたら、90秒ほど空気にさらすのを繰り返す。次に水の入った樽に紐を入れて洗ったら、水気をとる。つねにスタッフのアドバイスを受けながら進められるので安心だ。

2本ある理由は、1本は会場内にある機に結んで奉納し、1本はお守りとして持ち帰るため。藍は殺菌作用があることからも、古来、魔除けとされてきた。願いを込めながら自分で染めれば、何よりも心強いお守りになってくれそうだ。
photo: Tomoko Hagimoto text: Rica Ogura
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