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ジャガー・ルクルト、創業地のジュウ渓谷に「ル・シャレー」を復元。招待制の施設に

1833年、スイスのジュウ渓谷で創業したマニュファクチュール「ジャガー・ルクルト」が、同地にあった19世紀の農舎を美しく改装し、「ル・シャレー(伝統的な山小屋)」として復元。グランド・メゾンを訪れたゲストをもてなす場所として活用し、希少な体験を提供する。

すべての高級腕時計と置時計を、自社工房内で手作業にて設計、開発、装飾、製造している「ジャガー・ルクルト」。約2世紀にわたり、時計職人たちはジュウ渓谷の自然と調和し、自身を取り囲む要素からインスピレーションを得て、メゾンの遺産と地域の伝統との深いつながりを育みながら作品を制作してきた。

「ル・シャレー」が位置するのは、モン・トンドル西側の高度1360m。「ジャガー・ルクルト」の本拠地であるル・サンティエのマニュファクチュールから車で10分足らずの場所で、手つかずの森や牧草地に囲まれており、牛の鈴の音、松の木に吹くそよ風の音、時として現れる鹿の群れの気配しか感じられないほどの静寂に包まれている。また、眺望も素晴らしく、ル・サンティエや、ジュウ湖を見渡すことができる。

建物は、かつて農夫が所有していたもので、夏の間に畜牛を高所の牧草地に移動させるために利用されていた。スイスのジュラ地方にある典型的な「ル・シャレー」は、馬小屋、納屋、チーズ製造場から構成されており、今回の復元でもその伝統をたたえ、元の木材の多くは丁寧に洗浄・修復されている。

メインのオープンプランの納屋は、中2階のラウンジエリアから見渡すことのできるダイニング、エンターテインメントのスペースに。作りたてのチーズを乾燥させるために使われていた熟成庫は、ゲストのためにシェフが特別なメニューを用意するキッチンに生まれ変わった。ジュウ渓谷の季節の材料や伝統的なレシピを中心に、この地域のヴァシュランなどの特別なチーズを使ったメニューなどが提供される。

内装は、シンプルでありながらも空間の美しさを大切にしたデザイン。伝統的なピラミッド形の煙突(チュイエ)が設置されている。

なお、同施設を利用できるのは、「ジャガー・ルクルト」から招待されたゲストのみ。グランド・メゾンは、「ル・シャレー」の物理的な復元を支援するだけでなく、ゲストをもてなす場所としての新たな役割を創出することで、歴史的な遺産を何世代にもわたって保存することに貢献している。

text: Tomoe Tamura

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