“出来たて”の和菓子をコース仕立てで提供する「九九九」がオープン

Lifestyle

2025.02.20

“出来たて”の和菓子をコース仕立てで提供する「九九九」がオープン

昨年11月、“出来たて”の和菓子とお茶のペアリングでぜいたくな茶寮体験を提案する「九九九(くくく)」がオープンした。和菓子職人が目の前で仕上げる“出来立て”には、ショーケースや箱入りの和菓子にはない、温度や質感の豊かさが感じられる。和菓子の最前線ともいうべき“いま”をご紹介。

Index

“茶聖”と称された千利休への深い敬意が込められた「九九九」

出来たての和菓子ならではの温度や質感を引き立てる、お茶のペアリング

“ライブ感”にこだわった、変化に富んだ和菓子コース

和菓子の“いま”を表現する、作りたての練り切り


“茶聖”と称された千利休への深い敬意が込められた「九九九」

九九九_内観
カウンター8席。茶室の要素を取り入れた空間

「国立新美術館」から徒歩1分。ここが港区であることを忘れてしまうかのような隠れ家を訪れた。

日本の伝統文化をまとめた歳時記に基づいた和菓子とお茶を、コース仕立てで提供する「九九九」。店名には、“茶聖”と称された千利休への深い敬意が込められていると言う、菓子司の藤田凱斗さん。

九九九1
料理長でもある藤田さんは、製菓学校で洋菓子を学んだのち、地元・三重県の和菓子店で7年修業を積んだ菓子職人

「千利休というと、お茶文化を作った方と思われがちですが、正しくは、もともとあったお茶文化を大成させた方で、茶の湯を通じて人々に心の安らぎと美意識をもたらしました。私たちも、もともとある和菓子を、“ライブ感のあるコース”仕立てで愉(たの)しんでいただくことで、新たな和菓子文化として大成していきたいという想いがあり、崇敬する千利休から一つ少ない『九九九』と名付けました」

洋菓子界でもお皿の上で仕上げるデセールのコースは定着しているが、“作りたて”の和菓子コースとなれば、職人にとっては腕の見せどころだ。

九九九2
「馥郁(ふくいく)の花」+「九九九ノ煎茶 侘び」

出来たての和菓子ならではの温度や質感を引き立てる、お茶のペアリング

はじまりは、撮影した2月に咲き始める梅の花を塩漬けにし、錦玉(きんぎょく)に仕上げたひと品。「馥郁(ふくいく)」と冠する通り、寒い時期に咲く梅の強い香りを閉じ込めており、菓子切りのクロモジも梅の枝のように添えられている。

合わせるお茶は、梅の香り高さを引き立てるよう、苦みのある煎茶「侘び」。「九九九」のお茶は、あくまで和菓子を引き立てるために、口内でのマリアージュを狙った合わせや、相乗効果を考えてペアリングしていく。

九九九_茶02
茶士の森裕介さんは、都内のバーで14年間、バーテンダーとしてお酒に向き合っていた異色の経歴の持ち主。お茶の世界へ飛び込み、「九九九」ではノンアルコールのティーカクテルを提供することも

茶葉のベースとなるのは、2か所のお茶農家から特別に仕入れた煎茶。出来たての和菓子ならではの、温・冷さまざまな温度帯や豊かな質感を愉しむため、「九九九」オリジナルのブレンド茶が数種類用意されている。

九九九_03
卵白を入れてふわっと軟らかく仕立てた「うぐいす餅 羽二重 黄な粉」。一般的に市販のうぐいす餅は緑色に着色されたものも多いそうで、「実際のうぐいすも鮮やかな緑色ではないですし、九九九では深煎りの黄な粉をまぶしています」と藤田さん
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