「砂糖依存症」から脱するための効果的なテクニック
2024.7.8

kasia2003 / iStock.com
甘いものを食べることに罪悪感を持つ必要はないが、過剰な摂取は大問題。「甘いものがやめられない!」状態から抜け出すためにも、気付かぬうちに「砂糖依存症」にならないためにも、砂糖との上手な付き合い方を心がけたいものだ。マリ・クレール インターナショナルのフランス版デジタル記事よりお届け。
2024.7.8

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甘いものを食べることに罪悪感を持つ必要はないが、過剰な摂取は大問題。「甘いものがやめられない!」状態から抜け出すためにも、気付かぬうちに「砂糖依存症」にならないためにも、砂糖との上手な付き合い方を心がけたいものだ。マリ・クレール インターナショナルのフランス版デジタル記事よりお届け。
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甘いものを食べることは、バランスのとれた食生活の一部としてなら問題はない。しかし、砂糖の摂取が手に負えなくなってきたら、ときに見つけにくいこともある「砂糖依存症」を断ち切るために、あるテクニックを実践してみる価値はあるかもしれない。
甘いものが大好きになると、すぐに負のスパイラルが生じる。朝食から夕食まで、間食、デザート、ソーダやフルーツジュース……要するに、甘いもの旋風が巻き起こる。
「砂糖依存症(砂糖中毒)」という言葉は、特にSNSで広く使われているが、この診断は科学界や医学界では依然として議論の的となっている。砂糖は麻薬と同じように報酬回路を活性化させるが、カナダの科学通信社『Agence Science-Presse』は、「中毒」ではなく「習慣」と呼んでいる。
依存症の専門医で栄養士のJuliette Hazart(ジュリエット・アザール)氏によれば、『中毒』の度合いを知るには、甘いものが好きなのか、コントロールが利かないのか、区別することから始める必要があるという。 「脳のレベルでは、たとえ誘惑に負けてはいけないと自覚していても、なお衝動を感じ、ほとんど抑えられない欲求や押しつけがましい考えとなって表れるのです」と彼女は中毒性の衝動を説明する。
“中毒”の分析内容と強度によって、砂糖の消費を調整するために用いる方法は異なる場合がある。重度の場合は、医療専門家の介入がのぞましい。彼らはこの現象を抑えるために、血液検査や適切な食事療法を指導してくれるだろう。
それ以外の人は、甘いもの好きでも「砂糖依存症」でも、砂糖の摂取量をコントロールするのに役立つ簡単なテクニックがいくつもある。

砂糖中毒と規制について語るとき、私たちは一般的に、食事の時間以外にお菓子を1パック食べたり、アイスティーを飲んだりする「つまみ食い」を思い浮かべる。しかし、このような衝動は、すでに砂糖の摂取量が多いという結果の一部でもある。なぜなら「砂糖は砂糖を生む」からだ。
このように糖分を無性に欲する気持ちを上手にコントロールするには、ラベルを読み解いて隠された糖分を見つけることを学ぶ必要がある。「砂糖はどこにでもあるということを認識しなければなりません。グルコース(ブドウ糖)、スクロースなど“ose”で終わる名前を覚えれば、スーパーマーケットでラベルを読めるようになります」とアザール医師は言う。そして彼女は、砂糖が原材料リストの最初の3つに入っていれば、その商品には砂糖がたくさん含まれていることになると付け加えた。
専門家は、メーカーが砂糖をアスパルテーム(低カロリーの人工甘味料)などの甘味料に置き換えていることがある『低脂肪』製品も、必ずしも推奨されるものではないと指摘する。しかし、甘味料は大きな議論を呼んでいる。健康への影響も十分には知られていない一方で、甘味を永続させることには貢献している。

糖分の追跡を続けるために、おやつ、デザートまたはスナック菓子を手作りするのは名案だ。これは、自分がどれだけ糖分を摂取しているのかを自覚するのにも役立つ。
かなり自然な方法で、自分のおやつを作れば、「加工された糖分の多い食品を、徐々に自然な甘さの食品に置き換えることができる」。たとえば新鮮なフルーツやドライフルーツだ。
「また、シナモン、バニラエッセンス、アーモンドパウダーなどを加えることで、デザートに違った風味を加えることもできます」と栄養士は言う。ケーキ作りをするとき、砂糖を使っていないコンポートやバナナを加えて白砂糖の代わりにするなど、いろいろなテクニックがあることは言うまでもない。
しかし、砂糖を悪者扱いすることではないということに留意すべきである。喜びは健康的な食生活に不可欠な要素だ。バランスの取れた食事と美味しい甘いデザートを一緒に食べることは完全に可能である。
「甘いものを食べる権利があると自分に言い聞かせれば、甘いものを食べすぎることはなくなります」と、「直感的食事法」(ダイエットの考え方を否定し、空腹感と満足感に対する体の反応にフォーカスした食事法)を専門とするパリの管理栄養士Fabienne Pommera(ファビエンヌ・ポメラ)氏は、甘党にささげる記事の中で説明している。「砂糖はドラッグではなく、適切な割合で摂取すれば体に良い食品です」と彼女は付け加えた。
だから、コーヒーと一緒にひとかけらのチョコレートを楽しむことに問題はなく、心のやましさをなくすためのデザート断ちをやめてしまっても何の問題もない。
食欲に関しては、腸内細菌叢(そう)の不均衡に根ざしている可能性がある。これは、カリフォルニア工科大学が2022年11月29日に『Current Biology』誌で発表した研究によって実証された。
研究者らは、腸内細菌叢の劣化(特に「抗生物質の集中使用」の結果として)が「甘いものの過剰摂取」につながる可能性を発見した。

米サイト『Healthline』によると、あまり知られていないが、砂糖の摂取を減らし、欲求と闘うための定番テクニックがある。
・おなかいっぱい食べる
上記サイトでは、甘いものを無性に食べたくなる場合の多くは、十分な満腹感を得られない食事の反動であると説明している。「おなかがすいているときに甘いものが食べたくなったら、すぐにヘルシーな食事をとるのが一番です。キッチンにヘルシーなスナックやフルーツをストックしておきましょう」
・熱いシャワーを浴びる
また、その専門サイトによると、「砂糖が欲しくてたまらない人の中には、熱いシャワーを浴びたり、お風呂に入ったりすると解消されるという人もいます。(中略)背中や肩にお湯をかけ、体を温めて、少なくとも5分から10分は入浴しましょう」
・散歩に出かける
食欲は、閉じこもって退屈していることに起因することもある。そこで『Healthline』は、散歩に出ることをすすめている。「目的は2つあります。第一に、欲している食べ物から離れることができる。第二に、運動はエンドルフィンという脳内の快感物質を放出し、砂糖への渇望を取り除くのに役立つ」
・食後に買い物をする
先述の栄養士によるもうひとつのヒントは、食べたら買い物に行くことだ(1日をどう計画するかによっては、必ずしも簡単ではないが)。これは(砂糖への欲求を抑えると同時に)「衝動買いを抑えるのに役立つ」と彼女は説明する。
特に甘いものが好きで、それに関連する病気がないのであれば、いきなり甘いものを食べるのをやめるのは、避けたほうがいいと専門家はアドバイスしている。「味蕾(みらい)を再生させるために、1週間は砂糖を加えたものを食べないようにしてみてはどうでしょう。そうすれば、味蕾が敏感ではなくなります。その後、新鮮なフルーツや、砂糖を使っていないコンポートにこだわることで、少量であれば、再び砂糖を取り入れて、楽しむことができます」と説明。砂糖を悪者扱いする必要はないことを強調した。

注意点として、ANSES(フランス食品環境労働衛生安全庁)は1日あたりの糖類摂取量は(加工食品に含まれる砂糖や甘味料の隠れ摂取を含め)100g以下に、砂糖入り飲料の摂取は1日あたりコップ1杯以下とすることを推奨。しかし、ANSESは「成人および青少年の20~30%」がこれを超える糖分を摂取していると推定している。
WHO(世界保健機関)は、「1日あたりの砂糖の摂取量を総エネルギー摂取量の5%未満、つまり1日あたり約25g(ティースプーン6杯)未満に減らすことが、さらに健康的である」としている。
(WHOは2002年以来、1日あたりの砂糖の摂取量を総エネルギー摂取量の10%未満にすることを推奨していたが、2015年に新ガイドラインとして上記を発表した)
※( )内編集部注
This article was originally published on Marie Claire FRANCE
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