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「ラデュレ」CEOのメラニー・キャロン 「日比谷の真ん中でパリを味わって」

4月27日に「ラデュレ 日比谷店」がオープンした。ラデュレは1862年にパリで創業し、美食を通してパリの文化を伝えてきた。その歴史や美学が凝縮されているのが、サロン・ド・テを併設するこの店だ。オープンのために来日したメラニー・キャロンCEO(最高経営責任者)が語る「ラデュレ」の魅力とは。

日比谷はラデュレとマッチ

ラデュレ 日比谷
歩道に面した店(ラデュレ提供)

メラニー・キャロンは高級ホテルやマーケティングの世界でキャリアを積み、2021年にメゾン・ラデュレのCEOに就任。2023年にはシェフ・パティシエのジュリアン・アルバレスとともに「ウジェニ-」という新商品を全世界で発売。2024年1月にはパリ・シャンゼリゼ店を全面改装するなど、「ラデュレ」の新時代を築いている。

――なぜ日比谷という場所を選んだのでしょうか。
日比谷は関心のある地域でした。近くに劇場があり、歩道があるので、車が入ってこない。散策している人が多いのも魅力です。高級なエリアで「ラデュレ」というブランドにマッチしています。

2023年8月末に閉じた三越銀座店のサロン・ド・テは、とても多くの人たちに愛されていました。この日比谷という場所にも、これまでのなじみの人たちが訪ねてきてくれてティータイムを楽しんだり、プレゼント用のお菓子を買って行ってくれたりするとうれしい。

――ラデュレというブランドの特徴は。
ラデュレは160年の歴史のあるメゾンで、世界に知られているフランスのパティスリーです。現在、世界20か国に進出していますが、フランスのパティスリーとしてこれほどの数を誇るのは「ラデュレ」だけです。それだけに、フランスの広告塔にならなければと考えています。日本は、私たちのブランドが、イギリスに次いで進出した国。日本人はラデュレのことをよく知っていて理解もあり、私たちが大きくなっていくきっかけともなっていきました。

パリの伝統と現代が融合した店内

ラデュレ
パリの雰囲気が楽しめる店内(ラデュレ提供)

――日比谷の店で、新しさはどんな形で表現されているのでしょう。
時の流れとともに、人の好みも変わっていきます。そこでインテリアも時代に合わせて変えていきました。例えば、床は寄せ木風になっていますが、これはパリのアパルトマンではよく使われている伝統的な床です。また椅子もパリで昔から使われていたものからインスピレーションを得ました。また明るい照明など、クラシックな部分に現代的な要素を加えました。また、壁紙のモチーフはこの店だけしか使っていません。世界に130店舗ありますが、椅子に使う布地などもそれぞれに異なっています。

――20か国で展開していると、国によってお客さんの反応は違うのでしょうか。
違うことがありますので、それぞれの国のシェフ・パティシエが、その国に合わせた味に仕上げていきます。その国の人たちの好きな要素を加えていきます。例えば、イチゴのケーキは日本限定です。日本人はイチゴが好きで、お菓子にも非常に多くのイチゴが使われているので。

ラデュレ
ラデュレの世界が目と舌で楽しめるアフタヌーンティー(ラデュレ提供)

――今後、日本でサロン・ド・テを増やす予定はありますか。
将来的にサロン・ド・テを併設する店を増やしたいと考えています。日本の人たちは、サロン・ド・テでの経験を大切にしてくれます。どんなお皿を使っていたか、どんなサービスを受けたか。インテリアはどんな感じだったか。洗練されたものを感じ取る繊細さと感性が優れているのです。店や商品の細部まで深く見てくれて、商品も時間をかけて選んでくれるからです。

ラデュレ

東京の店は、様々な世代の方々がサロン・ド・テにやってきます。80代の女性とその娘が来たかと思うと、若い女性同士も来店する。「母が来ていた」という人もいました。こうした光景を見るのがうれしい。ラグジュアリーブランドとは世代から世代へと受け継がれていくものですから

シェフ・パティシエ ジュリアン・アルバレスが語るお菓子

ラデュレ

「インテリアとも重なるところがありますが、新たなレシピを考えるときに、アイデンティティーとなるものに、新たな要素を加えます。例えば、限定マカロンの『ココ・シトロネル』は、ココナツをまぶした2つのマカロン・コックに、レモングラスが香るココナツ風味のクリームを挟みました。また、同じくマカロンの『ショコラ・オリーブ』は、ほのかにオリーブオイルが香るダークチョコレートのガナッシュを挟みました。様々な試作を繰り返しながら、とてもおいしく仕上げました。またイスパハンとタルト・ショコラもフランスの伝統を壊さないように、しかもラデュレ風にしました。私たちが心がけているのは歴史。ラデュレらしい味わいも壊してはいけない。今まで以上においしいと思ってもらえるものを作っています」

text: 宮智 泉(マリ・クレールデジタル編集長)
photo: Tomoko Hagimoto

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