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「寝る姿勢」が健康に与える影響は? メリットとデメリットを検証

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寝ている時の姿勢は、睡眠の質に影響し、“安眠”の鍵を握ると言われている。「寝る姿勢」には大きく5つのタイプがあり、一般的にあおむけが理想と言われているが、実はどの姿勢にもメリットとデメリットがあるそう。これを機に、自分にとってベストな「寝る姿勢」はどれか、チェックしてみては? マリ・クレール インターナショナルのイタリア版デジタル記事よりお届け。

左向き、うつ伏せ、あおむけ……心臓の位置がいかに、どれくらい健康に影響を与えるのだろうか。寝る姿勢は健康に多大な影響を与え、幸福と睡眠に関わっている。例えば、左向きで寝ると悪い夢を見るリスクが高くなり、逆に右向きで寝ると消化によいとされている。また、寝ている時の姿勢は翌日の顔のみずみずしさにも影響するので、十分に注意してほしい。ここで一般的な5つの「寝る姿勢」の長所と短所を紹介しよう。

睡眠 寝姿勢
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→ 左向きで寝る

メリット:慢性的な胸焼けに悩んでいる人は、左向きに寝るとかなり楽になる。医療アドバイス・プラットフォーム2.0のbabylonhealth.comの責任者、マシュー・ノーブル博士が英紙『Daily Mail』のインタビューで次のように述べている。「夜間に胸焼けの症状は悪化します。体の左側を下にして寝ると、体内の酸性物質の量を最小限に抑えられるようです。これにより不快感が緩和されます」

デメリット:トルコのワン地域にあるユズンジュ・ユル大学で実施された研究によると、体の左側を下にして眠りにつく人のほぼ50%が悪夢を経験するという。これは、右向きで眠る人の14.6%と比較してのことである。

→ あおむけで寝る

メリット:あおむけに寝て、頭を枕にのせて、足を伸ばすと、腰痛が緩和される。同時に、この姿勢は何時間も顔が枕に押し付けられるのを防げるので、顔にも良い。

デメリット:あおむけで寝ると、睡眠時無呼吸症候群のリスクが非常に高くなる。重力の影響で舌が後ろに下がり、のどを塞いでしまうため、絶えず呼吸が妨げられてしまうのだ。また、睡眠中に歯ぎしりをする人にはおすすめできない。

→ 胎児の姿勢で寝る

メリット:『Daily Mail』のインタビューを受けた整体師のエイミー・ホープ氏は、これが安眠のための理想的な姿勢であると述べている。「胎児の姿勢で寝ることで、背骨が“呼吸”することができ、寝返りを打つ時の柔軟性が高まります」。胎児の姿勢で寝ることを好む人は、温かな家庭や家族の支えを頼りに生活することが多い人でもある。

デメリット:頭痛に悩む人には、もっともおすすめできない姿勢である。実際に、首が圧迫されることで、痛みが増すからだ。肩や背中にとっても同様で、苦しくないようにするなら、良い枕の(重要な)サポートが必要である。注意:低すぎる枕は使わないこと。

→ 右向きで寝る

メリット:高血圧に悩む人のための姿勢といえる。(右向きの)利点とは? 心臓のスペースが広く感じられるので、心臓にかかる圧力が少なくなる。それゆえに心臓に問題のある方にもおすすめだ。また、右側を向いて寝ると、脳、脊柱、神経系への負担が軽減されるため、アルツハイマー病のリスクを避けることができる。

デメリット:妊娠中、特に妊娠後期では、右向きの姿勢は避けるべきである。ニュージーランドのオークランド大学が妊婦の「睡眠」習慣を調査したところ、全310人の妊婦のうち、155人は左側を向いて寝ていることがわかっており、(右向きで寝ることが)妊娠の結果に影響を及ぼしているのは、もっとも悲痛なことだ。

→ うつ伏せで寝る

メリット:「フリーフォール(自由落下)」の姿勢としても知られ、消化を助け、他のどの姿勢よりも大それた夢を見ることが多くなる。

デメリット:首の筋肉と神経に気をつけて。(うつ伏せ寝の)リスクは? 激しい頭痛で起き上がることになる。

Translation & adaptation: Akiko Eguchi

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