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Lifestyle

中川政七商店の「大日本市」これから来そうな和アイテム~キッチン編 

かわいいデザインや気の利いた機能をもつ和のグッズを次々と世に送り込んでくる中川政七商店による合同展示会「大日本市」。毎日使うキッチン用品だからこそ、本当に気に入ったモノと出逢いたいです。

自分用だけでなく、お土産などでも重宝される和のアイテムで人気を集める高い中川政七商店は、「日本の工芸を元気にする!」をビジョンに掲げています。優れた工芸の生産者を全国に紹介しようと、「大日本市」という形で合同展示会を開いています。一般公開されていないのがとても残念ですが、取材を許されましたので、代わりに中の様子をリポートします。

大日本市をリポートする2回目となる今回の記事では、キッチンで使うグッズを中心に取り上げます。新しい技術を取り入れたり、ちょっとした工夫をしてみたりと、よりどりみどりで、日常を楽しく演出してくれそうです。

初回のお役立ち編はこちらから。

紹介した商品は、中川政七商店の店舗で取り扱っている場合もありますし、一部の小売店やネット通販で購入できます。気になったらぜひ探してください。

漆器を毎日使う RIN&CO.

漆器はとてもステキですが、手入れが大変というイメージがあります。我が家のように、その昔に気合を入れて買ったものの、しまいっぱなしという方もいると思います。1793年創業という越前漆器の老舗「漆琳堂」(福井県鯖江市)が、気軽に毎日使えるように、工法やデザインを一から見直し、展開しているのが「RIN&CO.」というブランドです。

「気軽に」の答えの一つが、食洗機で洗えるということ。福井県、福井大と連携して開発した「越前硬漆」が堅い塗膜を作っているので、漆がはがれないのです。また、漆器は表面がツルツルしているのが一般的ですが、漆を塗った時にできる刷毛目(はけめ)がくっきり残っています。一度塗り上げた後は塗り直しできない「刷毛目技法」という高度な技法なのですが、細かい傷がついても目立たないので、安心して使えます。

外観は、たいていの和食器の底にある「高台(こうだい)」と呼ばれる丸い脚がないので、すっきりとしています。淡い青や赤の色づかいは北欧調で、「イッタラ」とかに近い印象さえあります。「RIN&CO.」の「RIN」は、「Reason In Northland」の頭文字から来ていると聞いて、なるほどと一瞬納得したのですが、Northlandは北欧ではなく、一応、北陸のことだそうです。
RIN&CO.には、漆器以外にも、白九谷や木工、和紙などもあります。

見せる包丁 DYK

出したりしまったりが多いキッチン用品。収納場所も限られますし、壁などのフックに掛けて置いておくのが手っ取り早いのですが、すると、機能だけでなくデザイン面が大事になってきます。大工道具や電動工具などを展開している高儀(新潟県三条市)が、しょうゆ差しから鉄道車両までを幅広く手がけるプロダクトデザイナーの鈴木啓太氏らを迎えて、イチから立ち上げたブランドが「DYK(ダイク)」です。

包丁は、牛刀、パン切り包丁、三徳包丁、小型三徳包丁、ペティナイフの5種類。いずれも柄がステンレス、刃がモリブデンバナジウム鋼で、継ぎ目がない一体成形です。洗いやすいですし、何より、流れるようなラインにほれぼれします。

持ってみると、意外と軽いと実感します。柄の部分が中空になっているためで、一番重い牛刀で170gです。柄には独特の丸みがあり、握りやすく自然と力が入ります。切れ味は当然ばっちりです。色は、黒とシルバー、今年の秋からはブラウンが加わります。キッチンの雰囲気に応じて選ぶことができます。


フライ返しは通常の3倍の磨きをかけたというオールステンレス製。通常より一回り大きめのサイズですが、持っていて疲れない軽さになっています。先端が斜めになっていて、ひっくり返すだけでなく、細かく切りやすい設計になっています。

箸から竹林を救う ヤマチク

自宅で食事をするたびにお世話になるのが箸。近年は輸入木材製やプラスチック製が増えているようですが、地元で採れた竹を使った箸作りを貫いているのが、ヤマチク(熊本県南関町)です。日本各地に古くから竹林はありますが、使い道が乏しいために放置され、荒れてしまった地域は少なくありません。箸を竹に切り替えることで、里山を守ることにつながってくれたらいいですよね。

竹箸の最大の魅力は、とにかく軽いことです。他の木と異なり、しなりがきくので、操作しやすく、お子さんやお年寄りにも喜ばれます。改めて使ってみれば、なぜ日本人が昔から箸を竹で作っていたのか納得できます。

全く塗装していない「素地」は素朴な味わい。「ウレタン」は塗装を加えることで、耐久性を高めています。「漆塗り」は竹本来の色合いに、独特のツヤが加わっています。持ち手の形も、角が手に当たらずに持ちやすい丸、安定感がある四角、その中間の三角とありますし、長さのバリエーションも豊富です。

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これから来そうな和アイテム~お役立ち編 中川政七商店の「大日本市」:https://marieclairejapon.com/lifestyle/12453/

Profile

戸塚光彦

読売新聞では主に経済部の記者。人々がどんなモノをどのくらい買うのかがわかる総務省の「家計調査」を愛読。家庭でも買い物は主担当。キッチン回りでは、ふるさと納税の返礼品でもらったカトラリーがお気に入り。一方で、良かれと思って購入したホットケーキをまん丸に作る輪、ビールの泡をきれいに作る器具、餃子をきれいに包む型などは、「迷品」との烙印を押された。

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