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ここがすごいよ、ニューヨークの美術館。「子ども大歓迎!」「入館料は自由」「アートが近い!」【NY通信】

ブルックリン在住の日本人イラストレーターMAIKO SEMBOKUYAが、ニューヨークで見つけた人、モノ、コトを、イラストとともにお届けするこの連載。今回は、ニューヨークが誇る美術館について。「子ども歓迎!」「入館料はあなた次第!?」。日本とは少し違うニューヨークの美術館事情をお届けします!

物価高に治安の悪化……etc. 前回はネガティブなニューヨークの現状をお伝えしましたが、1か月たった今も、その状況はあまり変わっていないように感じます。

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あいかわらずホームレスは多いですし、窃盗の増加でセキュリティーを配置し始めたお店もあります。そんな暗いニュースが多い最近のニューヨークではありますが、そうはいってもニューヨークには魅力があるから、居続ける人や訪れる人が多いのでしょうね。

ニューヨークの魅力のひとつとして、人々がアートに気軽に触れられること、アーティストが表現する場が多いことが挙げられるのではないでしょうか。一歩外に出れば、アート作品のなかに足を踏み入れたようなもの。壁のグラフィティーであったり、公園や駅のホームでの音楽家の演奏だったり……。

そして、ニューヨークには素晴らしい作品を収蔵した美術館がいくつもあり、多くの人が気軽に訪れられることは、ニューヨークの大きな魅力のひとつだと思います。

メトロポリタン美術館

ニューヨークの美術館の平均的な入館料は日本よりも高いのに、どうして多くの人が訪れるのでしょう? たとえば世界三大美術館のひとつである「メトロポリタン美術館」は、2019年の1年間で647万人もの来場者があったといいます。

よく知られている素晴らしい作品を収蔵していることももちろんですが、来場者が多い理由のひとつに、入館料に“Pay what you wish(望むだけ支払う)”のシステムがあるということは大きいでしょう。

「メトロポリタン美術館」だけでなく、このシステムを取り入れているニューヨークの美術館は多くあります。特定の曜日だけ、最低限はこのくらいお支払いください、と定める美術館もありますが、これによって多くの人に素晴らしい作品を鑑賞できるチャンスを与えてくれます。

ちなみに「メトロポリタン美術館」は、ニューヨーク在住であればいつでもこの“Pay what you wish”で入館が可能なので、数日に分けて鑑賞したいときはとてもありがたいです。また、子どもは入館無料の美術館も多いので、躊躇(ちゅうちょ)なく子ども連れで芸術鑑賞ができますね。

とてもありがたい”Pay what you wish”のシステムですが、素晴らしい作品を後世に残していくために、お仕事を持つ大人であれば、ある程度の額はお支払いするのがいいと思っています。

子どもの来館がウェルカムな雰囲気なのも、ニューヨークの美術館の特筆すべき点です。入館料が無料という特典のほかにも、子どものためのアクティビティーが用意された美術館はいくつもあります。

Profile

Maiko Sembokuya

センボクヤマイコ、イラストレーター。千葉県生まれ。テンプル大学 タイラースクールにて絵画科を専攻。手描きにこだわり、手描きをベースに制作。美容、ヘルス、食、音楽など、国内外の雑誌や広告等でイラストを手がける。www.maikosembokuya.com

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