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独占! 英・エリザベス女王の“ファッション外交”の腕前を専門家が解説。生誕100周年の展覧会が開催に

Patrick Riviere / Getty Images

2022年9月に逝去したエリザベス女王の生誕100周年(4月21日が誕生日)を記念した、過去最大規模のファッション展「Queen Elizabeth II: Her Life in Style(エリザベス2世:スタイルに体現された人生)」が2026年4月10日〜10月18日(現地時間)、英バッキンガム宮殿のキングス・ギャラリーにて開催。ヴィクトリア女王時代から受け継がれてきた洗礼式用のレースドレス、1953年の戴冠式で着用したドレスや1947年の結婚式でまとったウェディングドレスなどの貴重なアイテム約300点のうち、半数以上が初公開とのことで世界的に話題を呼んでいる。マリ・クレール インターナショナルのアメリカ版デジタル記事よりお届け。

エリザベス女王はいかに外交を芸術へと昇華し、自らの流儀を貫いたのかを王室ファッション史家が解説

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「サルトリアル・ディプロマシー(服装による外交)」とはファッションを外交の手段として用いる手法であり、まさに王族らしい装いのあり方だ。ファーストレディや女性外交官もこのソフトな外交手段を有利に活用できるが、王室の女性たちは、身に着けるものによって敬意や愛国心を伝えることにたけているようだ。

その長期にわたる歴史的な治世と、報道、写真、映像メディアの発展のおかげで、エリザベス2世は、自身の装いを通じて「ファッション外交」を極めた最初の王族となった。英国王室の美術品コレクションを管理する機関、ロイヤル・コレクション・トラストで国王の美術品管理官を務めるキャロライン・ド・ギトー(Caroline de Guitaut)氏は、米版『マリ・クレール』の独占インタビューで「(女王はファッション)外交という概念を芸術の域にまで高めた」と語っている。

「私はこのコレクションを何十年も研究してきました。そしてもちろん国王の美術品管理官として、王室のファッションも職務の範囲に含まれていますので、日常的に目にしています」とド・ギトー氏は語り、亡き女王のワードローブの至るところに「色によるものであれ、仕立てや素材、あるいはモチーフによるものであれ」ファッション外交の例が見られると振り返る。エリザベス女王はファッションの選択に極めて慎重で、柄や生地、デザインを自ら選ぶことが多く、特定のテーマやデザインを服装に取り入れるようリクエストすることもあった。

「エリザベス女王は英国史上最も多くの国を訪問した君主で、政府の要請による海外訪問を行っていました。特に英連邦諸国において、頻繁に見られたものです」とド・ギトー氏は説明する。こうした活動により、女王は世界中でその「ファッション外交」の腕前を披露することができたのだ。オーストラリアのワトル(同国の国花)、カナダの国旗に描かれているメイプルリーフ(カエデの葉)、あるいはインドで着用したサリーを彷彿(ほうふつ)とさせる縦長シルエットのドレスなど、女王はファッションを通じて、これらの国や文化への敬意、称賛、そして配慮のメッセージを送った。

「現代のロイヤルファッションにも、その要素は見られると思いますが、表現の仕方は異なっています」とド・ギトー氏は語る。ウェールズ公妃ことキャサリン皇太子妃やカミラ王妃といった現代の王室メンバーもファッション外交を実践しているが、女王ほど堂々とした風格を持っているわけではないと説明する。「女王は自らの流儀でそれを体現していました。それは非常に、非常に特別なことだったと思います」

エリザベス女王のファッション外交の手腕は、現在行われているロイヤル・コレクション・トラストの展覧会「Queen Elizabeth II: Her Life in Style」で紹介されている。公式訪問での装いから、英国を構成する各地域を表す複雑なビーズ細工が施された戴冠式のドレスまで、ド・ギトー氏とそのチームが手がけた展示からは、ファッションを外交の手段として活用した女王の姿勢がはっきりと見てとれる。

※(  )内編集部注

translation & adaptation: Akiko Eguchi

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