日本との絆を称える「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」展、東京都現代美術館で開催
2022.12.26

©DAICI ANO
「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」展が、東京都現代美術館で開催中。貴重なクチュールピースの数々はもちろんのこと、日本開催ならではの特別な演出も見どころだ。会期は2023年5月28日まで。
2022.12.26
©DAICI ANO
「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」展が、東京都現代美術館で開催中。貴重なクチュールピースの数々はもちろんのこと、日本開催ならではの特別な演出も見どころだ。会期は2023年5月28日まで。
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2017年、「ディオール」の70周年を記念して、パリの装飾芸術美術館で開催された「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」展。メゾンの豊かなクリエーションの軌跡をたどることができる話題の展覧会がついに東京都現代美術館に上陸した。
フロランス・ミュラーのキュレーションと、国際的な建築設計事務所であるOMAのパートナーをつとめる建築家の重松象平による空間演出で、日本文化を感じられる特別な構成に。東京都現代美術館の収蔵作品とのコラボレーションも必見だ。
この回顧展では、メゾンの創始者であるクリスチャン・ディオールが影響を受けた芸術から、彼の庭園に対する愛、デザインに影響を与えた日本の豊かな創造性への憧れなど、75年以上続くクリエーションの情熱に焦点が当てられている。
1947年、クリスチャン・ディオール初のコレクションで披露された新しいシルエットは「ニュールック」と称され、ファッション史に革命を起こした。この「ニュールック」を象徴する「バー」スーツをはじめ、イヴ・サン=ローラン、マルク・ボアン、ジャンフランコ・フェレ、ジョン・ガリアーノ、ラフ・シモンズ、マリア・グラツィア・キウリといった歴代のクリエイティブ ディレクターが手掛けた珠玉のピースがテーマに沿って展示される。これらの貴重なアーカイブのほとんどが日本初公開だ。
本展覧会のメインテーマである「ディオールと日本」と題された展示室では、両者の深い関係や歴史を示す多数のアーカイブを見ることができる。他ブランドに先駆けて日本進出した「ディオール」は、1953年に鐘紡(カネボウ)、大丸と契約し、帝国ホテルでショーを開催。当時発表された五つのルックや、マリア・グラツィア・キウリが初のオートクチュール コレクションを東京で発表した際に披露されたドレスなど、日本からインスピレーションを得たルックも集結している。
展覧会のメインビジュアルを手掛けた写真家の高木由利子の作品も、会場の随所に展示。今回のプロジェクトのために、120点にも及ぶ「ディオール」のクチュール ドレスをパリで撮り下ろし、ムッシュ ディオールが愛した花を撮影に用いることでオマージュをささげた。モデルには1輪の花を持たせ、モデルが着用できない繊細なヘリテージピースを着せたマネキンの顔に花をあしらい、両者につながりをもたせたという。
幼少期から両親が所有していた庭で過ごし、自然美に魅了されてきたムッシュ ディオール。彼が愛した花をモチーフにしたドレスを集めた展示室の装飾を手掛けたのは、切り絵アーティストの柴田あゆみ。色鮮やかなドレスが並ぶ空間を、無数の真っ白な花びらで彩っている。
東京都現代美術館 050-5541-8600(ハローダイヤル / 9:00-20:00 年中無休)/ 03-5245-4111(代表)
クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ
会期: 2022年12月21日(水)~2023年5月28日(日)
休館日: 月曜日(1月2日(月)、1月9日(月)は開館)および12月28日(水)~ 1月1日(日)、1月10日(火)
開館時間: 10:00~18:00(展示室入場は閉館の30分前まで)
会場: 東京都現代美術館 企画展示室 1F / B2F 〒135-0022 東京都江東区三好4-1-1
観覧料: 一般¥2,000 / 大学生・専門学校生・65 歳以上¥1,300 / 中高生以下無料
主催: 公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館
特別協力: クリスチャン ディオール クチュール
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