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「ボッテガ・ヴェネタ」新クリエイティブディレクターのマチュー・ブレイジーによる初コレクションを発表

今シーズンから「ボッテガ・ヴェネタ」のクリエイティブディレクターに就任したマチュー・ブレイジー。ファーストコレクションが2月27日(日)4時AM~(日本時間)に発表された。

「ボッテガ・ヴェネタ」の2022年ウィンターコレクションがミラノで発表された。新たにクリエイティブディレクターを務めるのはマチュー・ブレイジー。

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マチューはブランドについて、次のように言及している。「ボッテガ・ヴェネタは実用性を兼ね備えたレザーグッズを中心に取り扱っています。バッグはどこに行くときも共にあるという考えに基づいています。タイムレスなファッションさえも超越したスタイルであり、これは静かな力の一部です。」

白のタンクトップにデニムを合わせ、カリメロバッグを肩に掛けたファーストルックは、まさに究極のタイムレスを実現している。シンプルに見える一方で、細部までイタリアの職人による伝統的な工芸を用いているところは「ボッテガ・ヴェネタ」ならでは。デニムはヌバックに写実的にプリントを施して再現され、バッグにはハンドメイドでレザーを編み上げた”イントレチャート”(ブランドのシグネチャーモチーフ)がステッチを施すことなく作られている。

キーファブリックのヌバックをはじめ、ウールフランネルからカラフルなヘリンボーン、ボディに合わせて作られた三重プリントの織地、 21世紀の合成繊維ジャージーに重ねた18世紀の織機で作られたリーバーレースに至るまで、多様な素材を巧みに操っているところも見どころの一つ。カラーは、白、黒、ブラウン、ネイビーのベーシックカラーに対して、鮮やかなイエローやパープル、ブルーやレッドなどの差し色のバランスが絶妙で、コレクション全体を洗練された印象に仕上げている。

イタリアの魅力的でセクシーな女性から、恋人に借りたビジネスシャツを纏っているかのような少女や、ジェンダーレスなスーツを着こなす男女まで、様々な人物像を描きながらも、ブランドのスタイルが貫かれている。

ウンベルト・ボッチョーニの1913年の彫刻『空間における連続性の唯一の形態』からインスピレーションを得たセットアップが描く構築的なシルエットも印象的。美しいドレープを描くスカートは裾からフェザーを覗かせてドラマティックに。ユニークなニットウェアは、子供時代を想起させるノスタルジックな雰囲気が魅力的だ。度々登場したレザーのピローバッグも、コレクション全体にアクセントを添えている。

作り手と着用者のコミュニケーションを重要視した本コレクション。服を着てどのように動き、どのように暮らし、どのように物語を紡ぐかは、最終的には着用者次第だからこそ、その意思に従うように促し、配慮するのが作り手の役目だという。

新生「ボッテガ・ヴェネタ」のクリエーションはまだ始まったばかり。どんな新しい世界を見せてくれるのか、今後も目が離せない。

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