×

2024年春夏ミラノコレクション

パリやミラノコレクション、オートクチュールなどの取材を長年続けているファッション・ディレクターの萩原輝美さんによるミラノの2024年春夏の最新コレクションリポート。注目のブランドをピックアップ。

2024年春夏ミラノコレクションは、先シーズンよりショーの数も増え、コロナ禍以前と同様の活気を取り戻しました。

フェンディ

グラフィカルな柄とシルエットでシャープに表現

コレクション初日に発表したフェンディの招待状は、真っ白いカートンに文字がエンボス加工で表されています。ショー会場に入るとピーカブーやセレリアなど、アイコンバッグの巨大な白いオブジェが点在していました。白い会場の中、優しい曲が流れてスタートしたコレクションは、ピュアで静かな雰囲気です。

ファーストルックは、茶褐色のI(アイ)ラインニットドレスです。ウエストの位置に帯ベルトのようにアイスブルーや白の切り替えを入れ、ベルト端はドレスに沿って揺れています。ほっそりとしたペンシルラインに流れるディテールが軽やか。グラフィカルな柄と切り替え、直線的なカッティングが印象的です。ニットと布帛(ふはく)を組み合わせ、先シーズンと同様にスタンダードアイテムにひねった着こなしを加えたエレガンスなルックが並びました。気負いなく着こなしたいスタイリングです。

パッチワークを施したレザーやシェアミンクのコートなど、メゾンの技術がエレガンスを演出します。

リアルな中に「フェンディのルーツとなるローマの街、ローマの女性の自由に生きるエレガンスをデザインしたかった」とアーティスティックディレクター、キム・ジョーンズはコレクションについて語っています。

【パリ発】2023-24秋冬オートクチュール。手仕事の技と独創性が生み出すスタンダードアイテムがトレンドに。注目4ブランドに密着

リンクを
コピーしました