松山ケンイチが語る「モミジ」の魅力。銀座・和光でポップアップも開催中!
Photo: TAKIO HORIKAWA
俳優の松山ケンイチと小雪夫婦が手がけるライフスタイルブランド「momiji(モミジ)」が、2回目となるポップアップを東京・銀座の和光本店4階で開催中だ。今回のポップアップでは、ブラザー協力のもと、パソコン上で作成したイメージを衣類に直接印刷できるプリンター「GTX」を会場に設置。松山をはじめ15人のアーティストが描いたアートをTシャツにプリントするサービスを提供する。そのほか、獣皮をアップサイクルしたブルゾンやバッグなどが並ぶ。会期は、6月28日まで。
二拠点生活から見えてきたもの
数年前に里山に移住した松山ケンイチと小雪。二人が現地で感じたこと、それは、「人が自然環境へ影響を与え続けている一方で、気候変動などにより個体数が増えた野生動物も生態多様性に影響を与えているということ」だった。駆除された野生動物の一部は食肉になるものの、皮は廃棄されている。その現実を目の当たりにし、立ち上げたのがライフスタイルブランド「momiji」だ。今回、ポップアップ開催に伴い松山にその思いを聞いた。
Photo: Yohei Fujii
──里山に移住して気づいたことは?
とあるハンターと出会って、害獣駆除の一連の流れを見学させていただいたことがあったんです。皮を剥いで内臓を出して……。それを二日間冷蔵庫に入れて熟成させて、それから骨を外して、真空パックにしていくんですよ。この時点で、ようやく僕らがよく見かける肉の形になっていました。
日々の生活で“肉”を購入する時は、スーパーや肉屋で買うじゃないですか? その“肉”はきれいなパックに入って売られているから、パックに入る前の“肉“がどんなものか知らないですよね。
こうやって仕留めた“肉”を食べると、ありがたみが全然違うんですよ。この体験をきっかけに、動物だったら仕留めるところから、魚だったら釣るところから、野菜作りなら種まきからやってみたいと思うようになりました。なんでもお金を稼げばなんとかなるではなく、お金がなくても自分自身の力で生きていけるという選択肢があることを知って、子供たちと一緒に学びながら生活していきたいと思ったんです。
──「momiji」を立ち上げるにあたっての思いを教えてください
鹿は明治時代に絶滅寸前まで激減しました。でも、その後すごく頭数が増えたんですよね。気候変動などで雪が降らなくなって鹿が生きやすい環境になったことが影響しているそうです。これって、僕ら、人間がもたらした事じゃないですか?
野性動物が増えすぎてしまって、対策が追いつかない……。そこに害獣駆除というものがあります。“肉”はジビエとして活用できても、鹿皮はなかなか活用できていない現状があるので、皮を廃棄するのではなく活用させたいと思って「momiji」を立ち上げたんです。
ブルゾン ¥440,000/Photo: TOGAVISION
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