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クラフツマンシップを過去から未来へつなぐボッテガ・ヴェネタ【2023年秋冬コレクション】

オートクチュールやパリ、ミラノコレクションの取材を続けているファッション・ディレクターの萩原輝美さんによる最新コレクションリポート。今回はクリエイティブ・ディレクターのマチュー・ブレイジーによる「イタリア三部作」を締めくくるショーを発表した「ボッテガ・ヴェネタ」について。

「ボッテガ・ヴェネタ」のショー会場には、古代ローマ時代の走る人のブロンズ像とアーティスト、ウンベルト・ボッチョーニの未来派の彫刻が並びました。イタリアの過去、現在、未来を融合しようと試みたコレクションです。

ショーはリラックスしたスリップドレスからスタートしますが、メンズはパジャマスーツにネクタイを締め、ユーモアたっぷりです。繊細なレースのアンサンブルは、クラフツマンシップを継承した上質感が漂い、ルームソックスのようなレザーを手編みで編んだシューズがモダンです。 

ブランドの神髄であるレザーアイテムは、柔らかなナッパレザーにギャザーたっぷりのスカートが広がるしなやかなドレスや、量感たっぷりの型押しレザーのロングコートなどがメンズ、ウィメンズでスタイリッシュに登場しました。 

小花刺しゅうのジャージードレスの重ね着は、リアルなアイテムなのに新鮮なバランスです。 

他にも、シャツやコートの重ね着で色のコントラストを演出したり、レイヤードの着こなしがポイントのコレクション。 

大きなフルーツモチーフがプリントされたパステルカラーのレザーアンサンブルは、タックたっぷりのスカートがアートピースのように美しいフォルムを作っています。 

text: Terumi Hagiwara

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