女子サッカー人気、急上昇! 英国で盛り上がる女性ファン文化を徹底検証
2025.8.20

Eurasia Sport Images / Getty Images
2025年のUEFA欧州女子選手権(女子ユーロ)でサッカー女子イングランド代表が連覇を果たし、英国では女子サッカー人気が最高潮の盛り上がりを見せているという。女性サッカーファンも急増中で、ファンコミュニティーも拡大しているそうだ。そのファン文化に注目したマリ・クレール インターナショナルのUK版デジタル記事より、一部編集してお届け。
2025.8.20

Eurasia Sport Images / Getty Images
2025年のUEFA欧州女子選手権(女子ユーロ)でサッカー女子イングランド代表が連覇を果たし、英国では女子サッカー人気が最高潮の盛り上がりを見せているという。女性サッカーファンも急増中で、ファンコミュニティーも拡大しているそうだ。そのファン文化に注目したマリ・クレール インターナショナルのUK版デジタル記事より、一部編集してお届け。
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満員のスタジアムから、SNSで話題になる観戦パーティーまで、女子サッカーファン文化の新たな波は、より大きく、より誇り高く、そしてこれからも消えることはない。
今年は、実に素晴らしいスポーツの夏になりそうだ。歴史を刻んだライオネシス(メスライオンを意味するライオネスの複数形で、イングランド女子代表の愛称)のユーロ優勝から、ラグビーの強豪で世界的なアイコンであるイローナ・マーハー選手(米女子ラグビーセブンズ代表)が女子ラグビーの試合観客動員記録を塗り替えたことまで、すべてを後押ししているものが一つある。それはファンだ。
スイスで開催され、史上最多観客動員数を記録した女子ユーロ2025から、TikTokのフィードを埋め尽くすサッカーユニホームまで、女性ファンたちはこれまで以上に大声で、大胆に、そして喜びにあふれ、堂々と存在感を示している。彼女たちは試合日程に合わせて休暇をとり、公式グッズを普段着としてスタイリングして、誰もが参加しやすく、支え合える、楽しいコミュニティーを築いているのだ。
Visaの最新データによると、女子ユーロ2025の開幕週に国際的な消費が27%増加し、開催都市全体(全8都市で行われた)で旅行、エンターテインメント、小売の支出が増加した。しかし、数字だけでは測ることが難しいものがある。それは文化的な変化だ。女性ファンは単にサイドラインから応援しているだけではない。彼女たちはスポーツの体験そのものを再定義している。
その影響は必ずしも抵抗なく受け入れられるわけではない。イングランド女子代表の歴史的な勝利にもかかわらず、ジェス・カーター(アフリカ系アメリカ人の父とイギリス人の母を持つ英女子代表選手で、今大会の準決勝前、人種差別的な中傷を受けてきたことを理由にSNSから一時的に距離を置くことを発表した)のような選手たちは人種差別的な嫌がらせに今なお直面しているだけでなく、ライオネシスの功績に異議を唱える男性たち(ネット上には女性サッカーに対する嫌悪や否定的なコメントも見受けられるという)いる。しかし(大きな試合が行われるたびに)何度も繰り返し、より力強く表れるものが一つある。それはファンの存在だ。
そして、これはサッカーだけではない。「イローナ・マーハー効果」以降の女子ラグビーの観客数急増から、F1のファンガール現象まで(UK版『マリ・クレール』によると、現在F1ファンの40%が女性で、今年はF1史上初の女性レースエンジニアも誕生したそう)、女性ファン文化が盛り上がりを見せており、私たちはそれを心から歓迎している。しかし、その変化が最も力強く、最も目に見える形で表れているのがサッカーだ。
この夏、記録を塗り替えた女子ユーロ2025は、ライオネシスにとっての勝利だっただけではなく、彼女たちを応援しに大勢で駆けつけたファンたちにとっての勝利でもあった。スイスの満員のスタジアムから、TikTok でトレンドになっているベリーチェーン(腰やおなか周りに巻くチェーンアクセサリー)と合わせたサッカーユニホームの着こなしまで、女子サッカーファンの増加はもはやニッチな現象ではなく、ムーブメントとなっている。
そして、それは決して新たに始まったことではない。女性はこれまでもサッカーの試合に足を運んできた。「私たちは常に自分たちの道を切り開いてきました」と、英女性サッカーファンのプラットフォーム「This Fan Girl」のソーシャルプロデューサー、ローレン・ブライアント氏は言う。「私たちはよりオープンで、よりクリエイティブです。アート、ファッション、音楽、美容などを通じてファンコミュニティーを表現しています。そしてこうした文化のクロスオーバーが、これまでサッカーを自分たちの領域とは考えたこともなかった、新たなファン層にとっての入り口となっているのです」
ファンアートや観戦パーティーのディナークラブなど、サッカーファン文化は変化している。「女子の試合でファンたちに埋め尽くされた観客席を見ると、はっきりと違いがわかります」とブライアント氏は続ける。「もはや、同じユニホームを着て、群れを成すようなメンタリティは存在しません。すべては個性重視で、各自が試合に足を運び、応援することの意味を定義しています」
こうしたさまざまな方法での応援が、ファンを文字通り遠くまで連れて行ってくれた。ライターで、ウェールズ代表サポーター、モーガナ・コモラフェ氏は、イングランド対ウェールズの試合を観戦するためにスイスを訪れた(その試合のレビューを女性スポーツサイト『Constancy Sport』に寄稿している)。「ウェールズが予選を通過した瞬間、これは行かなければならないと思いました」と彼女は言う。「今回のユーロがなかったら、すぐにスイスに行くようなことはなかったでしょうね。でも私たちはそれをきっかけに、まるごと旅行にしてしまいました。試合は、その旅のハイライトでしたね」
地元イングランドでも、パブや観戦パーティーに記録的な人数が集まった。「私たちは英国各地でイベントを開催しました」と、スポーツにおけるジェンダー平等に取り組む非営利団体「Her Game Too」共同創設者、エイミー・クレメント氏は語る。「特に女性たちが、心から歓迎されるような場で自分たちのチームを応援するために集まる姿を見るのは、本当に感動的でした」
多くのファンにとって、この新たなエネルギーは感情的な影響をもたらした。「ピンクのチュチュを着た小さな女の子がアレッシア・ルッソ(英女子代表選手)のユニホームを着ているのを見て、涙が止まりませんでした」とクレメント氏は付け加える。「男子の試合では絶対に見られない光景です。その瞬間が私の心に残っています」
この喜び、コミュニティー、創造性の融合が、女子サッカーファンの新たな波を定義づけるものとなった。そして、これはまだ始まったばかりだ。
This article was originally published by Dionne Brighton on Marie Claire UK
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