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芸術の秋に足を運びたい、デザインの展覧会3選

改修されたミシュランビル(レストラン「ビバンダム」とザ・コンランショップ、1987年改修) Courtesy of the Conran family, Conran Foundation and Conran IP LTD.

少しずつ涼しくなってくる秋は、ゆっくりと美術館やギャラリーで芸術を楽しみたい季節。今回は、デザインにフォーカスしたおすすめの展覧会3選を紹介する。

東京ステーションギャラリー「テレンス・コンラン モダン・ブリテンをデザインする」

コンランが手がけたレストラン「ブルーバード」(1997年開店)
Photo: Alex Pareas, Courtesy of Conran and Partners

イギリスの生活文化に大きな変化をもたらし、デザインブームの火付け役にもなったサー・テレンス・コンランの人物像に迫る日本で初めての展覧会「テレンス・コンラン モダン・ブリテンをデザインする」が、2024年10月12日(土)から2025年1月5日(日)までの期間、東京ステーションギャラリーで開催される。

戦後まもなくテキスタイルや食器のパターン・デザイナーとして活動を始めたコンランは、1960年代、ホームスタイリングを提案する画期的なショップ「ハビタ」をチェーン化して成功を収め、起業家としての手腕を発揮。そして、1970年代から展開した「ザ・コンランショップ」におけるセレクトショップの概念は、日本を含む世界のデザイン市場を激変させた。

コンランと彼がデザインした「コーン・チェア」、1952年撮影、レイモンド・ウィリアムズ・エステート蔵 Photo © Estate of Raymond Williams

本展は、パターン・デザインした食器やテキスタイルなどの初期プロダクト、家具デザインのためのマケット(模型)、ショップやレストランのためのアイテム、発想の源でもあった愛用品、著書、写真、映像など300点以上の作品や資料に加え、彼から影響を受けた人々のインタビューを交えながらさまざまなコンラン氏の魅力を知るものになっている。

コンランがデザインしたトラベルケース「トラベル・ザ・ワールド」(グローブ・トロッター製)、2019年、個人蔵

「テレンス・コンラン モダン・ブリテンをデザインする」
会期:2024年10月12日(土)〜2025年1月5日(日)
会場:東京ステーションギャラリー
住所:〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-9-1(JR東京駅 丸の内北口 改札前)
開館時間:10:00~18:00(金曜日~20:00)
※入館は閉館30分前まで
休館日:月曜(ただし10月14日、11月4日、12月23日は開館)、10月15日(火)、11月5日(火)、12月29日(日)~2025年1月1日(水)
入場料:一般1,500(1,300)円/高校・大学生1,300(1,100)円/中学生以下無料
※( )内は前売料金(9月1日~10月11日オンラインチケットで販売)
※障がい者手帳等持参の方は200円引き(介添者1名は無料)
※オンライン www.e-tix.jp/ejrcf_gallery/(前売券・当日券)または当館1階入口(当日券)でチケット販売
公式サイト:https://www.ejrcf.or.jp/gallery/

21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3「六本木六軒:ミケーレ・デ・ルッキの6つの家」

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「Loggia 387」ウォールナット材(2015)  Photo by Michele De Lucchi

2024年9月20日(金)から10月14日(月・祝)までの期間、21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3では、 現代イタリアを代表する建築家・デザイナーでアーティスト、ミケーレ・デ・ルッキの展覧会「六本木六軒:ミケーレ・デ・ルッキの6つの家」が開催される。

同展覧会は、デ・ルッキの創作活動の一つである彫刻「ロッジア」シリーズより、 すべて初公開の作品によって構成されるもの。

2018年、21_21 DESIGN SIGHT で交わされたデ・ルッキと三宅一生との対話をきっかけに始動した本展は、ギャラリー3の空間のためのプロジェクトであり、会場には木製3点、ブロンズ製3点の「ロッジア」=6つの家(セイ カーゼ)と名付けられた彫刻作品が、ドキュメンタリー映画監督である Victor Kossavoskyが撮った制作過程の映像作品とともにインスタレーションされる。デ・ルッキは、会場のある六本木の地名が、かつて存在した6軒の武家屋敷に由来するという一説を知り、作品「6つの家」との間に偶然の一致を見いだし、本展を「六本木六軒」と名づけたという。

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Photo: Giovanni Gastel

実在する場所について考える一つの方法であり、人々が他者と、都市と、あるいは自然と共に生きる助けとなる、健全な建物とはなにかを模索する場となる展覧会をぜひ、堪能して。

六本木六軒:ミケーレ・デ・ルッキの6つの家」
会期:2024年9月20日(金)〜 10月14日(月・祝)
会場:21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3
住所:〒107-0052 東京都港区赤坂9-7-6
開館時間:10:00〜19:00
休館日:火曜
入場料:無料
※六本木アートナイト特別開館時間9月27日(金)、28 日(土)10:00 〜22:00
公式サイト:https://2121designsight.jp/gallery3/roppongi_rokken/

タカ・イシイギャラリー 京都「Affinités」

Vintage furniture by Pierre Jeanneret at Jousse Entreprise / Courtesy of Taka Ishii Gallery

タカ・イシイギャラリー 京都では、パリにある20世紀のデザインとアートのギャラリー「Jousse Entreprise」協力のもと、ル・コルビュジエ、ピエール・ジャンヌレ、シャルロット・ペリアン、ジャン・プルーヴェのデザインによる家具の展覧会「Affinités(アフィニテ)」を開催中。展覧会タイトルのフランス語「Affinités」は「親和性」「親密さ」などを意味し、フランスと日本の関係性や今回参加するデザイナー同士の友情を表している。

ビジネスの枠を超え、お互いへの尊敬の念、共有する理想、そしてデザインの未来に対するビジョンを共有する4人の巨匠たち。彼らは建築と家具デザインの両分野で可能性の限界を押し広げ、最終的には20世紀の建築とデザインの様相を総体的に再定義した。また、彼らはそれぞれ異なる形で日本と関わりを持ち、戦後日本の重要な時期に、日本と西洋デザインの架け橋として貢献したことでも知られている。

本展では、個人あるいは共同でデザインされた、4人の巨匠たちによる代表的な家具を厳選し、150年の歴史を有する町屋に繊細に配置。プルーヴェとペリアンが共同で手掛けた「Separation from Africa」をはじめ、ペリアン、ル・コルビュジエ、ジャンヌレが1929年にデザインした有名なトーネットチェア「Siège à Dossier Basculan」(モデルB 301)など、貴重な作品が展示される。

Vintage “Compas” Table and Standard Chairs by Jean Prouvé at Jousse Entreprise. Courtesy of Taka Ishii Gallery / Photo: Adrien Dirand

「Affinités」
会期:開催中〜2024年10月19日(土)
会場:タカ・イシイギャラリー 京都
住所:〒600-8442 京都府京都市下京区矢田町123
開館時間:10:00〜17:30
休館日:日曜 〜水曜、祝祭日
入場料:無料
公式サイト:https://www.takaishiigallery.com/jp/archives/32790/

text: Kurumi Fukutsu

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