東京発、若手デザイナーたちがパリのランウェイへ
東京の若手デザイナーたちが、パリの舞台で存在感を放った。1月25日(現地時間)、パリ16区の現代美術館パレ・ド・トーキョーで開催されたファッションショーに、次世代を担う13組14人が集結。東京発のクリエイションを、世界に向けて発信した。
東京の若手デザイナーたちが、パリの舞台で存在感を放った。1月25日(現地時間)、パリ16区の現代美術館パレ・ド・トーキョーで開催されたファッションショーに、次世代を担う13組14人が集結。東京発のクリエイションを、世界に向けて発信した。
[INDEX]
東京をパリ、ミラノ、ニューヨーク、ロンドンと並ぶファッションの拠点へ。そんな狙いのもと、東京都が若手デザイナーの支援に取り組んでいる。日本を代表するデザイナーらを審査員に迎え、都内在住・在学の学生などを対象とした2つのファッションコンクール「Next Fashion Designer of Tokyo」「Sustainable Fashion Design Award」を2022年度から毎年主催している。
今回のショーは、都の取り組みの一環として行われたもの。パリのランウェイに挑むため、2023年度の両賞受賞者が2025年に本格始動。約半年間の準備期間を経て本番に臨んだ。演出やショーのディレクションには、パリ・ファッションウィーク公式スケジュールに11年・24シーズン連続で参加している「ANREALAGE(アンリアレイジ)」のデザイナー、森永邦彦さんが参画。あらゆる分野のプロフェッショナルが携わったショーには、プレスやバイヤー、セレブリティなど約350人が詰めかけ、熱気に包まれた。

ショーはランウェイ形式で行われ、各組4~6着ずつ、全75ルックが披露された。
赤間隆太郎さんが手がける「THE COVER」が見せたのは、「覆う」をテーマにした、立体的な構造美を持つ防護服。「多くのブランドは“どう見せるか”を考えるが、自分は“どう隠すか”を意識している」と、その独自性を語った。

「洋装に取り入れることで、着物を身近に感じてほしい」と話すのは、「結 帯コルセット」のデザイナー、猿田奈央さん。ブランド名の通り、日本の帯と西洋のコルセットを融合させたアイテムを展開する。ふくらみのあるスカートと軽やかな「帯コルセット」の組み合わせ、振り袖の素材を裏地に用いたミリタリージャケットなど、意外性のあるルックを展開した。

「AYAMI」は、着物を織り込んだ生地を用いたモダンなルックを一貫性のある形で表現した。デザイナーの西吉絢海さんは、「これまで個別にルックを発表する経験はあったが、“ブランド”として見せるのは初めて」とショーならではの演出の難しさを明かした。

ファッション分野において東京を取り巻く環境は、実はユニークだ。専門学校が集積するだけでなく、職人技術やテクノロジーにアクセスしやすい環境があり、サブカルチャーとの距離も近い。それでも森永さんは、「国際的に見せる場」という観点で、パリなど他都市との差を冷静に見つめる。東京の存在感を高めていくうえで、「海外で見せていく。その積み重ねが大事」と話す。

東京都の取り組みは、若手デザイナーが「世界とつながる場」を広げる試みだ。ランウェイの後には、即席のRe-See(展示会)の場が設けられ、来場者とデザイナーの対話が続いた。東京のクリエイティブシーンは今、世界とのつながりを模索しながら、少しずつ変わり始めている。
text: Shunya Namba @Paris Office
photos: 東京都提供
▼参加デザイナー・ブランド一覧(発表順、敬称略)@はインスタグラムアカウント
・立澤 拓都「TACKT」@tackt_tachizawa
・毛利 壽乃「JUNO MOHRI」@juno_mohri
・山岡 寛泳「KANEI」@kanei_design
・速水 美里「MISATO」@misato_25s
・松本 優美永「MABIE」@mabie_____official
・阿部 若菜「Wakana Abe」@the_tale_of_genji_vol_34
・非公開「FoLPER」@folper_official
・赤間 隆太郎「THE COVER」@thecover_akama
・田村 香奈「PERFUMA」@kanatamura_perfuma
・赤塩 葉月・岩間 夢々「ŌNAMENT」@onament_official
・末永 るみえ「Q+FLOW」@qplusflow
・猿田 奈央「結 帯コルセット」@yui_obicorset
・西吉 絢海「AYAMI」@nishiyoshiayami
リンクを
コピーしました