【はじめてのジャーナリング】3分でできる心を整える書き方ガイド
今、多くの人が注目しはじめている「ジャーナリング」。自分の思考や感情をノートに書き出すこの習慣は、日常のセルフケアとして静かな広がりを見せており、モデルの長谷川潤さんがSNSで実践を紹介したことでも話題を呼んでいる。ジャーナリングとは何か、どう始めてどう続けていけばいいのか。その本質や魅力について、ウェルネスのパイオニアであり、新刊『本心に気づき、自分を生きる 書く瞑想(めいそう)ノート』(河出書房新社)を上梓(じょうし)した吉川めいさんに聞いた。
ジャーナリングは、自分とつながるための習慣
ジャーナリングとは、自分の思考や感情、体験を正直に書き出す行為のこと。日記とは異なり、心に浮かんだことをそのまま書くことで自己理解が深まり、ストレスが軽減されたり、心の健康が促進されたりしていく。不安や焦り、漠然としたモヤモヤなどがわいて心がざわつくとき、ノートや紙に書き出すことで、自分自身に立ち戻るきっかけになるという。
「自分の中に潜む『言葉にならない気づき』を拾い上げる時間が、ジャーナリングの醍醐(だいご)味です。誰にも見せないからこそ、心の底から正直になれる。その体験が、大きな解放感をもたらすこともあります」と言う吉川めいさん。
ウェルネスのパイオニアであり、現代におけるマインドフルネスを提唱する吉川めいさん
吉川さんが「書くこと」を始めたのは15歳の頃。両親の離婚をきっかけに、怒りや悲しみなど複雑な感情を言葉にできずにいた。そんなとき、ノートにひたすら書き殴ったことで、気持ちが少し軽くなったという。
「誰にも言ってはいけないと自分自身にため込んでいたものをアウトプットできたら、スッキリしたんです。書き出した内容と、書いている自分、それを俯瞰(ふかん)して見ている自分との間に、距離が生まれたことで、出来事や自分を客観視できるようになったんです」
また、吉川さんは「怒りの奥には悲しみがあることも多い」と言う。表面的な感情だけでなく、もっと奥にある「本当の思い」に気づくためにも、書くことは役立つのだ。
ポイントは、上手に書くことではなく、心に浮かんだことをストレートに書き出すこと。そうすることで、意識していなかった感情や気づきが表面化し、心が自然と整理されていく。
どう始める? 紙とペンがあれば十分
吉川さんが実際に使ってきたノート
ジャーナリングに特別な道具や技術は必要ない。紙とペンがあれば、今この瞬間から始められる。
書くことに慣れていない人がこれから始めるなら、吉川さんは、まず、以下のような「問い」を入り口にすることをすすめている。
・今、何を感じている? ・今日の体の調子はどう? ・今、何が心に引っかかっている?
言葉が出てこなければ、「わからない」「何も思い浮かばない」と書いてもいい。むしろそれが、そのときの自分の正直な状態なのだ。
また、スマホなどに“入力”するのではなく「手で書くこと」の効用も重視している。
「ペンで書くという行為自体が、“今ここ”に自分を戻してくれます。スマホでは『……』のような感情の余白や、『イヤだ、イヤだ、イヤだ』などと同じ言葉を何度も書くといった心の動きを抑えてしまうんです。原始的な方法ですが、ペンを握ってノートに向き合うことで、完全に自分だけの世界になれるんです」
使うノートは、「書きたくなるもの」「手触りが心地いいもの」などを選ぶと、自然と続けたくなるという。ペンは持ちやすい細さや軽さもあるといい。書き方にルールはない。箇条書きでも、殴り書きでも、絵を描いたりぐるぐるっとらせんや記号を書いたりしてもいい。大切なのは、心の声をそのまま紙に置いていくことだ。