プリンセス天功、命をかけたイリュージョンと夢
大阪城公園で開催中の食の祭典『大阪グルメEXPO2025 supported by SUNTORY』(主催・大阪市)にて、プリンセス天功がイリュージョンショーを披露している。華やかさとスリル、そして感動を兼ね備えた唯一無二のステージの裏には、命をかけた挑戦と、尽きることのない好奇心があった。世界を舞台に活躍し続ける天功さんが語る、舞台裏のリアルと未来への夢とは。
大阪城公園で開催中の食の祭典『大阪グルメEXPO2025 supported by SUNTORY』(主催・大阪市)にて、プリンセス天功がイリュージョンショーを披露している。華やかさとスリル、そして感動を兼ね備えた唯一無二のステージの裏には、命をかけた挑戦と、尽きることのない好奇心があった。世界を舞台に活躍し続ける天功さんが語る、舞台裏のリアルと未来への夢とは。
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「大阪を盛り上げたいと思って来ました。小さなお子さまから大人まで、みんなが楽しめるショーを作っています」
そう語るのは、世界を舞台に活躍するイリュージョニスト・プリンセス天功である。現在、大阪城公園で開催中の『大阪グルメEXPO 2025』のステージ「宴UTAGE」にて、特別公演を行っている。
「今回は“間近で見られるイリュージョン”を意識して構成しました。大阪の方って足も速いし、反応も早い。だから、ショーもテンポよく、一瞬で驚きが連続するように作っています」
派手さや仕掛けだけではなく、観客一人ひとりの感情をていねいにすくい取るような演出が、彼女のステージにはある。
「子どもたちは絶対に涙が出る、そんな一瞬も入れています。感激で涙する瞬間です。みなさんそれぞれ感じることは違うけれど、全員が一体になれるような、そんな計算をしています」

年間300ステージを世界各地でこなす天功さん。その活動は、スケールもクオリティーも群を抜いている。ニューヨークの著名な劇場であるラジオシティ・ミュージックホールで開催されたイースター(復活祭)を祝う特別なステージショーに、外国人として初出演を果たしたり、インナー公演という、ごく一部の選ばれた人のためだけの公演も行ったりしている。
「海外でのステージは、国賓として扱われることもあって、現地のタレントさんとコラボしたり、言葉の壁を越えてショーを作っていくのはすごく楽しいですね」と語る。
その一方で、舞台裏では命の危険と隣り合わせの経験もある。
「水槽に手錠や鎖をつけられたまま沈められて、客席の後ろから出てくるという脱出イリュージョンがあるんですが、風邪をひいていた日に水を飲んでしまって。意識を失い救急搬送されたことが5回あります」
煙を吸い込んでICUに運ばれ、血液交換を受けたこともあるという。そんなとてつもなくハードな状況でも、彼女は舞台に立ち続けた。
「テレビ局の方に“事故扱いになると放送できないから、すぐに出てきてください”って言われて。医者が止めるのを押し切って、一筆書いて病院を出ました」
そこまでできる原動力は何だったのか。
「視聴率のために頑張れって、言われていたんです。今の感覚では絶対に問題になるようなことも多かったけれど、当時はそれが当たり前だった。今思えばすごく厳しかったですね」

幼い頃は体が弱く、日本では治療が難しいとされる病気の治療のため、アメリカで手術を受けた経験もある。その後、「どうせ長くは生きられないのだから、好きなことをしなさい」と家族に背中を押され、芸能の世界に進んだという。
そんな天功さんのキャリアは、運命的な偶然から始まった。
「もともとは女優志望で、森繁劇団(俳優の森繁久彌さんが主宰を務めた劇団)に入る予定だったんです。でも、初代・引田天功さんが倒れたとき、引田天功さんの会社の社長とうちの家族がいとこだった関係で、『代わりを』という話がきて。マジックもイリュージョンも一切知らなかったのに、1週間で覚えて、代役のステージで1時間半のショーをやることになったんです」
当時、まだ16歳だった。
「怖いとか、やりたくないって思う間もなかったですね。初代が病院のベッドから『やって』と言っていたのが気の毒で。私も幼い頃に大きな病気を経験していたので、よけいにそう感じたのかもしれません。だから『やります』と引き受けました」
天功さんは、アメリカではアニメ化され、バービー人形にもなったことから、アメリカの契約に則って活動をしている。生涯をかけて「2代目・引田天功」として、舞台に立ち続けていくのだ。
インタビュー中の彼女のそばに、小さなぬいぐるみがあった。それは、天功さんが家族であり仕事のパートナーと呼ぶホワイトライオンの「キング」がモデル。キングは現在、1歳半になったという。
「最初は手のひらサイズだったのに、今は体長3メートル、体重150キロ。でも、お手もおかわりもするし、スケボーもできる。性格は犬寄りで、人懐っこいんですよ」
キング専用のスケートボードを特注しており、キングと一緒に山を4キロ走るのが日課なんだとか。
「名前を呼ぶと『ニャオニャオ』って返事するんですよ。草むらに隠れていても、『オテ!』と言うと手が上がるので、すぐ見つけられます(笑)」 。ホワイトライオンのキングは、ショーへの出演だけにとどまらず、女子プロレス団体のコミッショナー就任や、駐横浜韓国総領事館の「韓日親善名誉領事」としての任命にも広がっている。

「プリンセス天功イリュージョン」公開概要
日時:6月11日(水)~6月17日(火)
会場:大阪城公園 太陽の広場内 宴UTAGEステージ
チケット料金:6月公演 3,500円(お食事券付き)
詳細・チケット:https://osaka-gourmet-expo.com/stage/range?from=2025-06-11&to=2025-06-17#scTop
プリンセス天功(Princess Tenko)
マジック界の最高峰を極めた女性イリュージョニスト。1990年、マジック界の最高栄誉米国「マジシャン・オブ・ザ・イヤー」を女性で初受賞。1994年にはNYでロングラン公演、ラスベガスや欧州、アジア、日本などで世界ツアーを成功させた。1995年、米国でアニメ「Tenko and the Guardians of the Magic」の主人公として登場し、Mattel社から人形も発売される。壮大なイリュージョンとファッション性を融合させた唯一無二の存在。
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