節目の年、土屋太鳳が想いを発信し続ける。“今”を未来につないでいきたい
2025.2.27

2008年に映画『トウキョウソナタ』でデビュー。凜としたまなざしと気品で無二のオーラを放ちながら、話題作に次々と出演。俳優として着実にキャリアを重ね、輝きを増す土屋太鳳の姿は、見る者に鮮烈な印象を残す。そして、出世作の舞台となった被災地へ心を寄せ、自身のSNSに綴られる平和と安寧を願う想いもまた、ひたむきな言の葉となり、我々の心を照らす。
2025.2.27

2008年に映画『トウキョウソナタ』でデビュー。凜としたまなざしと気品で無二のオーラを放ちながら、話題作に次々と出演。俳優として着実にキャリアを重ね、輝きを増す土屋太鳳の姿は、見る者に鮮烈な印象を残す。そして、出世作の舞台となった被災地へ心を寄せ、自身のSNSに綴られる平和と安寧を願う想いもまた、ひたむきな言の葉となり、我々の心を照らす。

「よろしくおねがいします」と穏やかに挨拶(あいさつ)を交わしながら撮影スタジオに現れた土屋太鳳。その佇まいは、テレビやスクリーンで見るよりもはるかに小柄で華奢(きゃしゃ)でありながらも、目を奪われるような繊細さをまとっていた。ヘアとメイクを仕上げ、「ジョルジオ アルマーニ」の最新作を着用した姿でカメラの前に立った瞬間、その場の空気は一変。まるで舞台の幕が上がったかのような圧倒的な存在感と瑞々しい迫力に、思わず目を見張った。
「デビューからこれまで、ずっと綱渡りのように日々をつないできた感があります。いただいた役を懸命に演じつつも、自分を必要としてくれる作品が次もあるか常に不安で、危機感は今でもあります。ただ最近は、そういう緊張感もお芝居をしていくうえでは大事なことだと感じています。緊迫感やプレッシャーは、長い人生の中では誰しもが体験するもの。演じながらそんな感覚と付き合ってきたことで、少しは成長できたかなと思っています」
デビュー後は、雑誌のモデルなども経験しながら、数々のオーディションで魅力的な役を獲得。なかでも、19歳の時に抜擢されたNHK連続テレビ小説「花子とアン」でのヒロインの妹役、さらに2020人の中から選ばれた翌年放送の同「まれ」でのヒロイン役は、自身の中でもターニングポイントとなった作品だと振り返る。そして、2024年秋に放映され話題となったTBSテレビ日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」での百合子役は、近年演じた中でもひときわ印象深かったと語る。
「『花子とアン』では多くの方から声をかけていただけるようになり、『まれ』ではやっと土屋太鳳という名前に読み仮名をつけなくて大丈夫になりました。『海に眠るダイヤモンド』は、最初にお声がけいただいた時は、百合子という役をお断りしようと思っていたんです。彼女が背負うものが私には大きすぎるような気がして……。でも、世界で起こっている様々な出来事や、『まれ』の舞台である能登の震災に接することで、命に対する思いや家族への愛情、人とつながることの大切さが身にしみて。そんな感情を役で表現できればいいなと思い、お受けしようと決めました。今では、20代最後の年に百合子という役を演じられて良かったと、心から満足しています」

現在、Instagramフォロワー数289万人を誇る彼女のSNSには、オフショットや新作の告知などとともに、社会の話題などが数多く盛り込まれ、災害への備えや平和への願いなどもストレートに綴られる。そこには未来へバトンをつなぎたいと願う、彼女なりの姿勢が垣間見える。
「今の社会で起こっていることを知ることは、とても大事だと思っています。なぜなら、“今”をきちんと未来につないでいくことが、現代を生きる私たちの責任だと思うからです。どれだけ自分のしたいことができて、幸せな空気を吸えているか。私が演じるのは生身の人間の姿だからこそ、日々の出来事からインプットしながら、多彩な表現につなげていければいいなと」
その細緻な表現力は今回のファッション撮影でも発揮された。昨年、ミラノとパリで「ジョルジオ アルマーニ」と「ジョルジオ アルマーニ プリヴェ」のショーを観た感動をもとに、デザイナーの生き方にまで丁寧に思いを巡らせる。
「優しいピンクが好きなので、今日着用した衣装の素材とともに、柔らかな気持ちになれました。アルマーニさんが手がける服はタイムレスでエレガント。ご本人の人生が細部にまで表現されているかのような気がしました」
30歳という節目の今年。ライフステージの変化がありつつも、周りの協力を仰ぎながら仕事と両立していきたいと語る。5月には人間の普遍的なテーマを描く『マクベス』で、マクベス夫人を舞台上で演じる。彼女が未来へとつなぐひたむきな情熱は、これからも続いてゆく。

ジョルジオ アルマーニ ジャパン tel: 03-6274-7070
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©︎marie claire/photos: TAKAY / styling: Daisuke Fujimoto / hair: KENSHIN〈Epo Labo〉/ make-up: Asami Taguchi〈Home Agency〉/ realization: Satoko Hatakeyama
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