「子爵」とは何? Netflix『ブリジャートン家』の貴族階級と爵位を解説
2024.6.12

Netflixシリーズ「ブリジャートン家」シーズン1~3独占配信中
19世紀の英国社交界を舞台としたNetflixの大ヒットシリーズ『ブリジャートン家』。2024年6月13日に配信開始となるシーズン3パート2に備えて、シーズン1から登場人物をおさらいするとともに、気になる英国の貴族階級について詳しく解説。マリ・クレール インターナショナルのオーストラリア版デジタル記事よりお届け。
2024.6.12

Netflixシリーズ「ブリジャートン家」シーズン1~3独占配信中
19世紀の英国社交界を舞台としたNetflixの大ヒットシリーズ『ブリジャートン家』。2024年6月13日に配信開始となるシーズン3パート2に備えて、シーズン1から登場人物をおさらいするとともに、気になる英国の貴族階級について詳しく解説。マリ・クレール インターナショナルのオーストラリア版デジタル記事よりお届け。
[INDEX]
伯爵と侯爵の違いがわかるだろうか?

『ブリジャートン家』では、シーズンごとに新しい貴族の地位が登場するようだ。これまでに公爵と公爵夫人、子爵と子爵夫人が現れ、そして今回は伯爵と侯爵が英国上流社会に降り立った。では、これらの称号にはどのような意味があるのだろうか?
上流社会では(そしてイングランドの一部の社交界では)、貴族のランクがすべてだ。どれだけ土地を所有しているかということ以上に、貴族は階級によって社会的習慣のあらゆる側面が決まる。誰と結婚できるか、どこで働けるのか(あるいは働けないのか)などを含めて。どこで寝られるかは新しく貴族になったモンドリッチ(※)に聞けばいいだろう。
編集部注※シーズン3で貴族になり、夫婦の寝室問題をはじめ、貴族のルールに悩まされるというエピソードがある。
このシーズンでは、元ボクサーで紳士クラブのオーナーに転身したウィル・モンドリッチとその妻アリスが、(彼らの息子を通じて)ケント卿夫妻の土地と爵位を相続する。かつてアリスの大叔母だった夫人は死後、モンドリッチ夫妻の長男ニコラスに遺産を譲り、ニコラスは男爵となった。
これが何を意味するのか気になる方のために『ブリジャートン家』、そしてすべての時代劇ドラマがそのストーリーの中で使用しているイギリスの貴族制度について、詳しく解説する。

貴族制度の頂点に立つのは、主要な役割を担う国王と王妃、そしてその後継者であるプリンスとプリンセスだ。これらが何であるかは説明するまでもないだろうから、より細かい称号を、階級順に詳しく説明しよう。
1. Duke & Duchess 公爵と公爵夫人

「Duke(公爵)」は貴族の最高位であり、しばしば広大な領地と「公領」と呼ばれる小さな統治区域を伴う。
ほとんどの称号と同様、この爵位は公爵と公爵夫人の子どもが継承する。しかし、国王や王妃から与えられることもある。英国の伝統では、王室の男性(とその妻)が結婚した後に与えられることもある。例えば、ウィリアム皇太子とキャサリン皇太子妃は結婚と同時にケンブリッジ公爵夫妻となり、ヘンリー王子とメーガン妃はサセックス公爵夫妻となった。
すべての公爵夫妻が王室の直系血族というわけではないが、通常は王室の近親者であることが多い。
公爵や公爵夫人に声をかけるときは、「Your Grace(ユア・グレイス)」という言葉を使う。
⚫︎『ブリジャートン家』における公爵と公爵夫人
サイモン・バセット、ヘイスティングス公爵(シーズン1)
ダフネ:ブリジャートン家の長女、現ヘイスティングス公爵夫人(シーズン1、2)
2. Marquess & Marchioness 侯爵と侯爵夫人

「Marquess(侯爵)」、またはフランス語で「Marquis」は、2番目に高い貴族の階級である。伝統的に侯爵は「辺境地区」を所有し、国境防衛の責任を負っていた。この称号は相続されることもあるが、国王または女王によって任命されることもある。例えば、「Earl(伯爵)」は「Marquess(侯爵)」になることができ、また、侯爵から降格することもありうる。
侯爵の女性形は「Marchioness」侯爵夫人である。
侯爵、侯爵夫人を含め、「Duke(公爵)」と「Duchess(公爵夫人)」より下のすべての階級は「Lord(ロード)」または「Lady(レディ)」と呼ばれる。.
⚫︎『ブリジャートン家』における侯爵
ロード・サマダニ:ブリジャートン家の三女フランチェスカの求婚者のひとり(シーズン3)
3. Earl & Countess 伯爵と伯爵夫人

「Earl(伯爵)」は、実生活ではあまり耳にすることはないが、かなり高い地位である。イギリス以外のヨーロッパでは「Count(伯爵)」と呼ばれている。
伯爵はかつて一地方の統治権を持っていたが、現在はもはや、その称号は存在しない。しかし『ブリジャートン家』の時代には、かなり重要なものだっただろう。
面白い事実:「Earl」には女性形がない。その代わり、「Earl(伯爵)」の妻は「Countess(伯爵夫人)」と呼ばれる。
⚫︎『ブリジャートン家』における伯爵と伯爵夫人
アガサ・ダンベリー夫人(ヘイスティングス公爵の育ての親):シャーロット王妃から伯爵夫人の称号を与えられた。(シーズン1〜)
キルマーティン伯爵ジョン・スターリング:フランチェスカ・ブリジャートンのもう一人の求婚者(シーズン3)
4. Viscount & Viscountess 子爵と子爵夫人

第4の貴族階級は子爵である。ブリジャートン家がこの称号を得ていることでおなじみだ。
「Viscount(子爵)」はかつて「Earl(伯爵)」の補佐役だった。彼らもまた、小さな地域を統治する役割も担っていた。
⚫︎『ブリジャートン家』における子爵と子爵夫人
アンソニー・ブリジャートン子爵(シーズン1〜)
ケイト(旧姓シャルマ)、現ブリジャートン子爵夫人(シーズン2〜)
ヴァイオレット・ブリジャートン子爵夫人:死去したエドマンド・ブリジャートン子爵の妻(シーズン1〜)
5. Baron & Baroness 男爵&男爵夫人

最後に紹介するのが男爵だ。これは“肩書なし”に達する前の最後の称号である。
編集部注※中世イングランド王によって封土を授けられた封臣たちの呼び名で、のちに世襲爵位5等のうちの最下位に転化したと言われる。
⚫︎『ブリジャートン家』における男爵と男爵夫人
アーチボルト・フェザリントン男爵(シーズン1)(※)
ポーシャ・フェザリントン男爵夫人(シーズン1〜)(※)
ニコラス・モンドリッチ男爵:ウィル・モンドリッチの長男で、母親の親族から爵位を相続した。(シーズン3)
編集部注※シーズン3の主役のひとり、ペネロペ・フェザリントンの両親で、父親はシーズン1で死亡

その他の登場人物について、爵位がなくても、まだ紳士や淑女になることはできる。例えば、ブリジャートン家の他の子どもたちのことを考えてみよう。彼らは厳密には爵位を持っていないが(まだ!)、子爵(先代)の息子や娘であることに変わりはない。
ブリジャートン家をまとめると
母:ヴァイオレット・ブリジャートン子爵夫人(亡くなったエドムンド・ブリジャートン子爵との間に以下、8人の子どもがいる)
長男:アンソニー・ブリジャートン子爵(シーズン2で結婚し、妻はケイト・ブリジャートン子爵夫人)
次男:ベネディクト・ブリジャートン、称号なし
三男:コリン・ブリジャートン、称号なし
長女:ダフネ・ブリジャートン(シーズン1でヘイスティングス公爵サイモン・バセットと結婚し、現在はヘイスティングス公爵夫人)
次女:エロイーズ・ブリジャートン、称号なし
三女:フランチェスカ・ブリジャートン、称号なし(まだ!)
四男:グレゴリー・ブリジャートン、称号なし
四女:ヒヤシンス・ブリジャートン、称号なし
translation & adaptation: Akiko Eguchi
『セックス・アンド・ザ・シティ』続編シーズン2配信開始。エイダンの復活やサマンサのカメオ出演に注目!
戴冠式直前! ドラマ「ザ・クラウン」で見るチャールズ新国王への道のり
Netflixシリーズ『ブリジャートン家』
ジュリア・クインの全米ベストセラー小説を原作とするNetflixのオリジナルシリーズ。19世紀初頭のロンドン社交界を舞台に、名の知れたブリジャートン家の8人きょうだいが、それぞれの愛と幸せを追い求める姿を描く。シーズン1~3独占
https://www.netflix.com/title/80232398
This article was originally published on Marie Claire AUSTRALIA
リンクを
コピーしました