アンコールワットは早朝から活動が充実のカギ【藤﨑聡子のémoi style】
ワインジャーナリスト・藤﨑聡子さんがマリ・クレールデジタルで語る“émoi style(エモワ スタイル)”。ワインをテーマに世界を旅して感じたこと、味わったこと、見つけた心がときめくようなものなどを紹介していく。Vol.5は旅。アンコールワットの効率よい攻め方を実体験からお届けする。
ワインジャーナリスト・藤﨑聡子さんがマリ・クレールデジタルで語る“émoi style(エモワ スタイル)”。ワインをテーマに世界を旅して感じたこと、味わったこと、見つけた心がときめくようなものなどを紹介していく。Vol.5は旅。アンコールワットの効率よい攻め方を実体験からお届けする。
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先だって、1月のバンコク出張の際、4日ほど帰国を延長できることが分かった。4日で何ができるかと考え、アンコールワット行きを思いついた。バンコクから1時間弱で飛べるのだ。それからは旅行会社並みにリサーチ。いつか行きたいな、ではなく3週間後である。前情報も何もない。リサーチがカギになる。旅をする場合、2つの選択肢があると思う。計画性をもつか、その場のテンションに任せるか。私は計画性をもつほうを取ることが多い。もう一度来ることはできないかもしれない。それならば、寝る間を惜しんででも、めいいっぱい楽しみたい。これは、おそらく性格的なこともあると思う。
行くと決めたら、最初にすることはビザの取得。大使館、領事館で直接、申請すれば、翌日の午後から受け取れる。シェムリアップ空港に到着した際も申請できる到着ビザ(VOA-visit on arrival)は、やめておいた方が良い。軽く90分は行列に並ぶ。さらにイミグレーションで70分。イミグレーションに時間がかかるのは、審査が細かく、しかもゆっくりだから。まぁ、この空港を使うのは、アンコールワットへの観光客が大半だから焦る必要もないのかもと思った。これは実際見て分かったことのひとつである。
次は、空港からの移動手段の確保。2023年に空港の場所が変わったことで、個人旅行には不便になっている(なぜか大々的に宣伝されていない)。周囲には本当に何もない。いわゆる繁華街まで行くには、渋滞がなくても車で70分はかかる。トゥクトゥクは無理。道が舗装されていないところも多くスーツケースはNGだから。繁華街にある拠点となるセンターまでバスが出ているので、これが一番安い移動だが運行は2時間おき。到着からイミグレーション通過までの時間が読めないので、間に合うか不安になる。ここで待つ、など無駄な時間を過ごしたくないと思ったので、宿泊するホテルに車を手配してもらうのが安心で確実だと思った。GRAB(配車アプリ)もあるが、結果論としてそこまで機能的ではなかった。本当に、この空港からの移動は注意してほしい。ここで動けなければ、旅先の楽しいスケジュールも終わってしまうから。

空港からの移動で最初にやっておくべきことは、アンコールパスを購入すること。大きなセンターがあるので、運転手に立ち寄ってほしい、と伝える。私の場合は、車予約の際にホテルへ伝えておいた。アンコールワットの遺跡群はほとんど入場料が必要。このパスはそれらをカバーできる。1日37USドル、3日62USドル(2025年現在)。その場で写真を撮って、費用を払って5分待ったら受け取れる。遺跡付近のゲートでも手続きができるが、早朝はかなり並んでいたので要注意。
アンコールワットで一番大事なのは移動だ。メインの遺跡群を回るならトゥクトゥク。タクシーでも良いが流しがいない。であればトゥクトゥクをチャーターしたほうが効率がよいと思う。おそらく彼らは待つのに慣れている。90分後に降りたところで待ち合わせ、が通じる。このトゥトゥクにもいろいろあるのでホテルのコンシェルジュに予約をお願いし、その際に料金交渉までしてもらうのがベストである。支払いは現金のみなのでご用意を。
そうして朝5時出発、5時30分入り口到着。入場して、橋を渡って人がたくさんいるところまで行くのに20分、日の出を待つ。おそらくこれが基本の動き。日の出は6時30分過ぎだったけれど、とにかくすごい人ごみ。ペストポジションだろうな、と思う場所は黒山の人だかりである。5時30分では遅い、と思った……。でもこの絵を拝むことができたので大満足。

6時30分。先ほどよりは明るくなっている。そして、待っている人たちは半減している…… 。

6時50分。私はこれで終了。待つのに飽きたのもある。

この後は遺跡の正面からではなく、左の入り口から入って第一回廊からスタート。反時計回りに見学すると良い。だいたい2時間で回ることができる。このようなレリーフがずっと続く。

このメインイベントが終わったので、あとは気になった遺跡をかたっぱしから回ることにした。英語版のマップのほうが運転手に見せても、指示がしやすい。回ってみて分かったのは、午前中に、てきぱき動くこと。ランチから15時くらいまでは暑くて、とても無理ということだ。

どうしても食べたかったカンボジア料理があった。チュナンダイ。牛のスープでいただく鍋料理。きのこや野菜をたくさん煮込み、生卵を落とした少し辛いタレにつけていただく。このタレが苦手であれば塩、胡椒(こしょう)でスープとともに味わうことができるから安心してほしい。全貌(ぜんぼう)がこちら。

とてもやさしい味わい。深みを感じるスープ。チュナンダイは今まで食べたことがなかったのでこれが私の基本になる。シェムリアップは、観光地だからいろいろな国の料理があるけれど、ここでピッツァやパスタという選択肢は頭の中になかった。この鍋はこれで美味しかったので改めて味わってみたい。ちなみにチュナンダイを食べたい場合、ホテルのコンシェルジュに聞いて調べてもらうのが良い。いろいろなサイトをチェックしたが、なかなかヒットしてこなかったのもある。そう、ローカルな情報はローカルの方に聞くのが一番。こちらのお店は、トゥクトゥクのドライバーと話しながら探したレストラン。あ、作れるよ、メニューにはないけれどスープも材料もあるから、とオーナーがおっしゃってくださった。知られているメニューだけれど、スープの仕込みが大変なのかな……。ますます気になったチュナンダイである。
photos & text: Satoko Fujisaki
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藤﨑聡子

ワインジャーナリスト・撮影構成ディレクター。世界中の食とワインのペアリングについて編集者歴25年以上ならではの目線で追求し続けている。わかりやすい言葉を綴(つづ)ることで長年のファンが多い。SM Entertainmentグループの韓国を中心としたカルチャー情報サイト・PIVImではスーパーバイザーとしても活躍中。
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