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甘えてもいいの? 駐車場の片隅に暮らすお母さん猫「チャイさん」が心を開くまで

保護猫の現状と課題

日本国内では、犬や猫の殺処分数は減少傾向にあるものの、未だに毎年多くの猫が保護を必要としています。「多頭飼育崩壊」という、飼い主が適正に飼育できる数を超えてペットが増えてしまい、経済的にも破綻しペットの飼育ができなくなる状況で手放したり、他にも近年は飼い主の高齢化による飼育放棄などが要因としてあります。

環境省のデータによれば、殺処分されるのは犬よりも猫が多く、その背景には野良猫問題や飼育放棄などが大きな要因とされています。

地方では特に野良猫が増えやすく、TNR活動(Trap・捕獲/Neuter・不妊手術/Return・元の場所へ戻す)や保護活動の強化が求められています。キャットローフでは、保護猫の譲渡活動に加え、こうした課題にも積極的に取り組むことを目指しています。

「保護猫の心を開かせるには、愛情を注ぎ続けることが必要です。チャイさんが徐々に変わっていったように、すべての猫が安全で穏やかな暮らしを送れるように活動を続けたいです」と増田さんは語ります。

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「なでて」と自ら甘えてくれるようになった ©「保護猫チャイさんの日常」
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こんなにのびのびできるようになった ©「保護猫チャイさんの日常」

心を開いて一歩ずつ

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お姉さん猫のメイさんと過ごすチャイさん ©「保護猫チャイさんの日常」

現在のチャイさんは、一緒に保護されたお姉さん猫のメイさんにくっついて過ごすのが日常。人にはまだ完全に心を許していませんが、メイさんとの絆は深く、他の猫たちとも距離を縮めつつ、カフェ内での生活を少しずつ楽しんでいるそうです。

「保護猫はそれぞれ異なる過去を持ち、人への警戒心もさまざまですが、愛情を注ぎ続けることで少しずつ心を開いてくれます。チャイさんもそのひとつの証しです」と増田さん。

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©「保護猫チャイさんの日常」

カフェの理念は「野良猫が悪者にされない社会を作り、すべての猫が安全な環境で暮らせるようにすること」。チャイさんのように、困難な状況から救われた命が、やがて誰かの心に温かい光を灯す日が来る。その物語に触れたとき、私たちにもできることがあると感じるはずです。

今日もチャイさんは、新しい世界へと歩み出しています。

text: Tomoko Komiyama

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