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ホテル「シックスセンシズ京都」でかなう、心身共にリトリートする旅

京都を訪れる目的のひとつに「身体と心を休める」を追加したくなる。そんな宿泊体験がかなうホテル「シックスセンシズ京都」が日本に初上陸した。自然派ラグジュアリーと銘打つ同ホテルは、サステナビリティーとウェルネスを大きなテーマに、空間デザインも含めて徹底した心身への癒やしを体感できる。色づく秋の京都を満喫する前に、知っておきたい「シックスセンシズ京都」の中身をご紹介したい。

シックスセンシズは、1995年にインド洋のリゾートからスタート。周辺環境や地域社会と調和した開発と運営、そしてサステナビリティへの積極的な取り組みが高く評価され、自然派ラグジュアリーリゾートの先駆者的存在へと成長した。2019年からはインターコンチネンタルホテルズグループ(IHG)の傘下となり、現在26軒のリゾートとホテルを展開。シックスセンシズ京都は、ローマに続く都市型リゾートホテルと位置付けられている。

文化が華やいだ平安時代の“雅”な空間を独自に解釈したロビー

閑静な東山区に立地し、妙法院、京都国立博物館、蓮華王院(三十三間堂)なども徒歩圏内。そんな落ち着いたエリアにひっそりとたたずむシックスセンシズ京都に、一歩足を踏み入れると、桃山時代から歴史を継ぐ焼物「楽焼」によるタイルを504枚使用した屏風が目をひくロビーが広がる。描かれているのは、源氏物語の舞台の一つ、レイキ(霊気)発祥の地となる鞍馬山だ。

シックスセンシズ京都のコンセプトは、日本独自の芸術文化が花開いた平安時代。“雅”の概念が生まれた当時の工芸や芸術にみられるデザイン様式を、伝統的な装飾や民話などを取り入れながら再解釈し、優雅で洗練された空間を生みだしている。

屏風の向かいには日本最古の漫画とも言える、京都・高山寺の国宝絵巻「鳥獣人物戯画」を鉄版で表現したアート、正面を向けば、折り重なるように作られた日本庭園が迎える。建築デザインを手掛けたシンガポールのデザイン会社「BLINK Design Group」のファウンダー、クリント・ナガタが「素材感が感じられるシンプルで美しいデザインと遊び心を表現しました。アートや折本をイメージした天井、優しい曲線を持つ家具、そして窓から見える中庭が、旅の始まりと終わりを演出する空間となっています」と語るように、日本らしいのに新鮮で、日本人であってもこの滞在への期待が高まる。

ロビーではウェルカムドリンクと合わせて粉末のお香、塗香(ずこう)が差し出される。天然の香原料だけを吟味してつくる香老舗「天香堂」が独自で配合したもので、手のひらで香りを広げ心を整えて、空間へと調和する感覚が誘われていく。

自然に包まれているような客室で、快適な睡眠を

各客室の入り口には、古来から神の使いとも言われる狐のお面が目印。機知に富む日本のモチーフとしてサイサージとして採用され、再生紙を利用した手漉き和紙で作られた。一室一室、狐の表情が異なることも、遊び心をのぞかせる。

部屋の中に入るとロビー同様、中庭の緑豊かな風景が窓の外に広がる。植物や自然光、水などの要素を効果的に反映したバイオフィリックデザインを取り入れられたもので、客室だけではなく、共有施設でもこうした自然とのつながりを感じられるのも特徴の一つ。全81室のなか、ほとんどの客室からは中庭が眺められ、8室のスイートのなかには伝統的な日本庭園の中庭付きの「プレミア スイート ガーデン」といったスペシャリティー・スイートの用意も。

客室デザインは、木材を中心にした温かみのあるミニマルで落ち着いた空間。そこに、伝統的な手彫りの木皿をモチーフにした壁掛けの燭台や、京都の銅で編まれたベッドサイドランプ、寝室のベッドボードには赤い漆で仕上げたパネルを設え、ディテールに日本らしさを散りばめながらモダンで、新鮮に仕上げられている印象だ。

ベッドルームには深い眠りへと誘う「Sleep With Six Senses(快適な安眠環境を提供するシックスセンシズ式快眠プログラム)」にのっとり、ハンドメイドによる特注のオーガニックマットレス、温度調整枕、羽毛布団、コットンのシーツを完備。さらに睡眠を最適化したいゲストに向けて、睡眠計測デバイスや専用のスリーププログラムも用意されている。

「リカバリーウェア」で知られる「TENTIAL(テンシャル)」のパジャマやシックスセンシズオリジナルのジュートヨガマットなど、徹底的に客室でくつろげるために選び抜かれたアメニティーのバリエーションにも注目してほしい。

カスタムメイドのメニュー、アクティビティ…極上のスパ

シックスセンシズの醍醐(だいご)味の一つが、その土地その土地に合わせた独自のスパだ。京都では「禅」思想と伝統的なヒーリング手法、最先端の科学を融合した独自のメニューを提供している。約40種のバイオマーカーを用いた「ウェルネス スクリーニング」で体の内側を測定し、その結果をふまえ個々のコンサルテーションを通してメニューを提案していく。

スパのメニューは40種類ほど。気の流れを整え、調和へと導く「阿吽(あうん)」や、熟練したセラピストに身を委ねる「おまかせ」など京都オリジナルのメニューも充実している。施術のはじまり、最後にはシンギングボウルの音が体の芯にまで響き、まさに第六感へと力強い振動が伝播し、新しく目覚めるような感覚を得られる。

施設内には室内プールは、サウナ付きの温浴施設のほか、心身の状態を整える京都府内唯一の「WATSU(ワッツ)/水中ボディワーク」専用プールや、最先端機器を活用して疲労回復を図る専用エリア「バイオハック リカバリー ラウンジ」も併設。さらに、日替わりで予定されるヨガなどの宿泊者向けのウェルネスアクティビティや、天然由来の材料を使ってスキン&ボディケアアイテムを手作りする施設「アルケミーバー」などがあり、一日中いても、飽き足りないほどにメニューが充実している。

日本の二十四節気に合わせた旬の食を楽しむ

食事は、オールデイダイニング「Sekki(節気)」へ。中庭に続く屋外スペースの芽吹きと調和するように、室内では青々とした質感をインテリアへと取り入れ、木の一生を表現したという気持ちのよい空間が広がる。中央には、茶文化や自然界を彷彿(ほうふつ)とさせる伝統的な岩庭の静謐(せいひつ)な美しさに呼応する割肌石が鎮座している。

シックスセンシズではどの施設でも極力に160km範囲内で食材を確保することを取り決めており、地産地消の食材を使ってメニューをシェフが考案する。京都では「Sekki(節気)」という名前の通り、日本の二十四節気に合わせてメニューを替え、旬な食材を味わうことができる。

京都の宇治の平飼い卵や地元農家の有機野菜に加え、ホテルのとなりに位置する豊国神社の敷地内に設けた畑やガーデンで採れる野菜やハーブも食材として取り入れ、朝はセミビュッフェ、夜はコースメニューをメインに、アラカルトにも対応する。また、6月からはグルテンフリーの「暦アフタヌーンティー」の提供もスタート。こちらでも二十四節気に合わせて2週ごとにメニューが変化する。

11月7日より提供される立冬のアフタヌーンティー。新酒造りの準備が始まる立冬に合わせて、酒粕や甘酒を使ったスイーツとセイボリーを用意する。

隣接する「Café Sekki(カフェ 節気)」では淹(い)れたてのコーヒーのほか、伝統的な発酵法による天然素材を使用したこだわりのスイーツやパティスリーがそろい、そのラインアップの幅広さについつい立ち寄りたくなる。

夜は“薬局”のような秘密のバーへ

最後に紹介したいのが、「カクテルバー Nine Tails(ナインテイルズ)」だ。夜な夜な狐たちがお気に入りの酒を楽しむ秘密の場所をコンセプトにつくられた、アンティークな薬局のようなデザインは、フォトジェニック。壁から天井までを覆う薬箱の引き出しや、照明のついた梅酒瓶、そして陶芸家の古田織部へのオマージュとして織部タイルが使われたバーカウンターが、オリエンタルな雰囲気を醸し出している。

ここではオリジナルのサステナブルなカクテルのほか、100種類以上日本全国から取り寄せた珍しい酒が豊富にそろうほか、お酒のアテになるような小料理も充実。お酒が飲めない人も楽しめるように、専属のバーテンダーが素材からこだわりぬいた、香辛料や自家製シロップを使用したユニークなモクテルなどとも出会える。深夜0時まで開店しており、宿泊者ではなくても来店は可能。ここでしか味わえないメニューの数々に、日付が変わるまで心ゆくまで浸ってほしい。

text: Mio Koumura

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シックスセンシズ 京都 
住所:京都府京都市東山区妙法院前側町 431
電話番号:075-531-0700(ホテル代表)
公式サイト:https://www.sixsenses.com/jp/kyoto
※レストラン・バー・スパはビジター利用可能

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