私がライフスタイルブランドを立ち上げた理由。HAA代表池田佳乃子さんの挑戦
2023.11.22

30歳で東京・別府の2拠点生活をスタートし、湯治文化を広めたいとライフスタイルブランド『HAA』を立ち上げた池田佳乃子さんにインタビュー。
2023.11.22
30歳で東京・別府の2拠点生活をスタートし、湯治文化を広めたいとライフスタイルブランド『HAA』を立ち上げた池田佳乃子さんにインタビュー。
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今でこそリモートワークという言葉が定着し、都市と地方などを行き交うデュアルライフを楽しむ人も増えてきたが、池田さんが2拠点生活を始めたのはコロナ禍前の2018年。
「その頃は、まだ周りに2拠点生活をしている方はいなかったですね。地元に貢献できるような、地域を活性化できるような何かをしたいと悶々としていたんですが、『それなら、住んでみればいいんじゃない?』と夫に言われたのがきっかけでした」
そのひと声が後押しとなり、結婚半年のタイミングで夫を東京に残し、1人で2拠点生活を始めたそう。別府に拠点をつくってから各地を巡り、その中で出会ったのが、鉄輪温泉の湯治場。
「身を置くことで見えてきたことがたくさんあり、そのひとつが湯治文化です。実は大分出身でありながら、“湯治”や“湯治宿”という文化にはほとんど触れずに育ったんです。地元にこんなすてきな文化があるなんて、と再認識し、鉄輪温泉でプランナーとして活動をスタート。女将さんたちと、どうやったらこの地を盛り上げることができるかイベントなどを開催。空き宿を活用した温泉入り放題のコワーキングスペースも作りました。この経験から“湯治というライフスタイルをもっと広げていきたい。そのためには、何ができるのだろう”と考えるようになり、湯治をコンセプトにしたライフスタイルブランドを2021年7⽉に⽴ち上げました」
「ブランド名の『HAA』は“は~”と読みます。お⾵呂に⼊ったときに誰もが思わず出てしまう最初のひと呼吸が由来。私自身、東京と大分を行き来する中で、大分に着くとちょっとホッとするような、“は~”と呼吸するような瞬間があります。
会社を長めに休んで湯治場に訪れる方たちとお話しする機会があり、その方々と東京でお会いすると“せっかく別府で整ったのに、東京に戻るとまたリズムが戻ってしまう”という声が。そこで、湯治場という非日常の空間から都心での暮らしに戻ったときにも、深呼吸できる時間を提供していきたいと強く思うように。私もそうでしたが、都心部で生きている人たちは日々忙しくて、休み方を忘れてしまっているように感じます。少し心休まるような、休み方を伝えられるようなブランドになれればいいなと思います」
池田佳乃子(いけだ・かのこ)
株式会社HAA代表取締役 ⼤分県別府市出⾝。⼤学卒業後、映画会社、広告代理店を経て、2018年より別府にある湯治場「鉄輪温泉」でプランナーを務める。2021年に株式会社HAAを設⽴。「⽇常に、深呼吸を届ける」をミッションにライフスタイルブランドHAAを立ち上げる。
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