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木梨憲武モデルも! イタリア生まれのソファ「マレンコ」名品モノガタリ

時流には流されないが、時をしなやかに受けとめ、そして時代を超えて愛される。暮らしを彩るそんな名品の数々を紹介する連載。今回はイタリアで誕生してから半世紀あまり、日本のライフスタイルにもなじむ温かみあるフォルムが魅力のソファ「マレンコ」をピックアップ。

異才のクリエイターの一瞬のひらめきが形に

1971年、家具メーカーのアルフレックスから日本発売されて以来、建築家やデザイナーをはじめ、時代に敏感な多くの人々を魅了してきた「マレンコ」。コロンとしたクッションを組んだようなシンプルなフォルムといい、思わず身を委ねたくなる包容力といい、唯一無二の存在感だ。

デザインしたのは製品名にもなったイタリア人のマリオ・マレンコ。アルフレックス以外にもポルトローナ・フラウやB&Bイタリア、アルテミデなど名だたるブランドのデザインを手がけている。

しかも多才で知られ、本職のかたわら喜劇俳優やTVタレントとしても活躍するなど、異色のクリエイターだ。そんな彼が事務所の同僚と話しながら一瞬で描いたスケッチから誕生したのがこのマレンコだという。

俳優としても活躍したデザイナーのマリオ・マレンコ
彼が一瞬で描いたというスケッチ

ロゴスタンプ入りの張り地が大人気

その独特の形状に加え、当時おしゃれな人たちの心をとらえたのが、発売当初はカバー下のソファ本体に張られていたスタンプ入り生地(ヌード地)だ。その素材感やロゴスタンプが放つ「工業製品のような武骨さ」がカッコいいと、ヌード地のままで使う人が続出。

そこで1994年にスタンプ入りの麻カバーを正式に製品化したところ大ヒットし、マレンコのアイコン的な表情として一番の人気のあるカバーとなった。

「マレンコ」1人掛け[W1100×D970×H660×SH390mm] ¥320,100〜(アルフレックスジャパン)

また、シートに使用するモールドウレタンの発泡はアルフレックスの要ともいえる技術だ。その堅牢(けんろう)なモールドウレタンを柔らかなウレタンが包む構造により、丈夫さとクッション性を両立させ、「長く快適に使えるソファ」をかなえた。 発売以来、座り心地や耐久性、メンテナンス性を追求しつづけ、100回以上の仕様改良がされているのもロングセラーの秘密といえる。

「マレンコ」3人掛け[W2480×D970×H660×SH390mm] ¥737,000〜(アルフレックスジャパン)
お問い合わせ先

アルフレックスジャパンhttps://www.arflex.co.jp

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