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学校のホールがショー会場【マリ・クレールデジタル編集長のパリコレ日記】

2026年春夏のパリ・ファッションウィーク(パリコレ)が9月29日から10月7日まで開催されました。期間中、パリ市内各所でショーやプレゼンテーション、またイベントなども数多く行われました。ファッションだけでなく、街で見かけた面白いモノやコトをつれづれなるままにつづります。

ラコステ

朝一番のショーはラコステ。会場は17区にあるリセ・カルノー。作家や音楽家、政治家らを数多く輩出した有名な学校です。ショーはこのホールが使われました。1895年、鉄とガラスで作られた名建築と言われる美しいホールです。

ここを今回のショーでラコステは「ロッカールーム」に仕立てました。招待客が座る椅子は、タオルを積み重ねたようなもの。

クリエイティブ・ディレクターのペラジア・コロトロスはスポーツにエレガンスや軽やかさを組み合わせ、テーラードコートなどにまで服の範囲を広げ、オーバーサイズのポロシャツなど、ポロシャツも再解釈。ラストでは透明感のあるコートに花の刺しゅうを加えるなど、繊細さも演出されていました。

エルメス展示会

エルメスの雑貨の展示会はエルメス本社で。バッグやスカーフはもちろんのこと、ライフスタイルを彩る品々が並びます。カラフルでどこかユーモアやウィットにも富み、暮らしを豊かにしてくれる。そんな品ばかり。

エルメス

中でも、かっこいいなあと思ったのは、レコードプレーヤーでした。

ジュンコ・シマダ

今回のテーマは「TATEYAMA」。島田順子さんの原点といえる場所、千葉県館山がインスピレーション源です。

 「パリにいるときも、東京にいるときにも、 デザインするときにまず思い出すのは、館山の海岸から見る海越しの夕日や富士山、 船上から見える館山の街や青い空。この場所は、時を経てもなお、幼き日の光景を鮮明に思い出させてくれる私の原点。この海のように、私は変わらないし、変われないのです」とリリースに記しています。ドットやストライプ、チェックなどアイコニックな柄を使って、夏の海辺で過ごすためのワードローブがそろいます。

服を見ていたら、島田さんが登場。「昨晩は眠れなかったのよ」と言いながら、お元気そう。いつも島田さんのスタイルはかっこいいなあと思います。島田さんの後ろにある富士山の写真は館山から撮ったものだそうです。

アクリス

アクリスの会場はパレ・ド・トーキョー。そして、テーマは「COLOR AND LINE」。クリエイティブ・ディレクターのアルベルト・クリームラーが、2023年にチューリッヒのハウス・コンストルクティフ美術館で開催された展覧会で出会ったのが、アメリカのアーティスト、レオン・ポーク・スミス。

「そこにあった作品《Seven Involvements in One》は、空間を堂々と支配しながら、鮮やかで、精緻で、そしてどこか自由。 脈打つようなエネルギーと、型にはまらない大胆さを備えた、自立するオブジェとして強く印象に残っています」とコレクションノートに記されています。

会場にもこの作品を模したものがありました。

単色、あるいは大胆な色遣いを、構築的なデザインと様々な最高品質の素材を通して知的なスタイルに美しく落とし込んでいます。毎回見ていて思いますが、アクリスというブランドは単色使いが見事です。

text: 宮智 泉(マリ・クレールデジタル編集長)

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