「竹富島景観形成マニュアル」を忠実に守り、集落のような景観を見せる「星のや竹富島」

次がメインの肉料理。和牛を泡盛酒粕のクルートで包み焼きにした。赤身肉が泡盛酒粕の甘い香りを纏い、陶然とする。クラシックなベアルネーズソースが上品な味わいに絶妙にマッチする。特別な料理にワインも変化球を楽しんでみたい――。そんな下心を見透かしたようにワインのサービス担当者の出してきたのが、カリフォルニア・ローダイ地区のジンファンデル。マイケル・デイヴィッド・ワイナリーのセブン・デッドリー・ジンス2018は少量のプティ・シラーで風味を調えているが、ジンファンデルの造り手としてポピュラーで、どちらかと言えばカジュアルな一本。実は個人的にも愛飲している。「そう来たか」と、意表を突く選択にうれしくなった。ブルゴーニュのグランクリュでは当たり前すぎるのだ。紫色のベリー系の果実がギュッと詰まったような 衒いのないワインが正直な料理に合わないわけがない。
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実はこれだけでは終わらなかった。和牛のクルートに泡盛の酒粕が使われていたので、もしかしたら泡盛も合うのではとつぶやくと、ソムリエの表情が「待ってました」とばかりに晴れやかになった。「白百合」「泡波」、そして「八重泉」……。八重山地方を代表する多彩な泡盛が小さな酒杯に注がれて次々と出された。牛肉と泡盛の組み合わせは初めての経験だが、結構いける! 蒸留酒なのに食中酒としても十分通用するというか、地元の人たちはそうしてきた。国内外問わず、イノベーティブ系のレストランでペアリングを頼むと、リストの中に必ずといっていいほど日本酒が入るようになった。これからは特色のある泡盛もオンリストされそうな予感がしているのは自分だけだろうか。

そしてコースは終盤に。アヴァン・デセールのジーマミーのブランマンジェに続いて、「パイナップルのバシュラン仕立て ココナッツとスパイスのアクセント」で締めくくった。「バシュラン」とはメレンゲにアイスクリームやホイップクリームを挟んだフランスの伝統菓子。ただ、甘いだけでなく、パルメザンチーズのほのかな塩味やディルやスパイスの香りをアクセントにしていて、「別腹」という例えが嘘ではないことを実感した。
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「島人(しまんちゅ)の朝ごはん」と題した朝食も楽しい。「島の九品朝食」「ゆし豆腐粥朝食」「海風(うみかじ)・ブレックファスト」「シリアル・ブレックファスト」から選ぶことができる。連泊を前提としているため、朝食の選択肢も多様だ。