photo: ©DAICI ANO
圧巻のスケールで開催されている回顧展「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」展が話題だ。1,100点を超える貴重なアーカイブ資料とともに、メゾンの豊かな伝統と創造性を堪能できる同展。今回はディオールと日本の深い絆、さらにメゾンの真髄であるオートクチュールの世界に焦点を当てた展示空間に迫る。
幼少期から生涯を通して、葛飾北斎や喜多川歌麿の浮世絵など日本文化や芸術に影響を受けてきた創設者クリスチャン・ディオール。日本とメゾンの特別な関係は1953年、大丸および鐘紡とパートナーシップを結び、欧米のクチュリエとして初めて日本でコレクションを発表したのが始まりだ。
同年には帝国ホテルでファッションショーを開催し、1959年には当時の皇太子妃となる美智子さまのウェディングドレス3着をデザイン。その固く結ばれた絆は、今日に至るまで70年にも及ぶ。

そんなストーリーを物語るセクションでは、繊細で情緒的な日本文化に着想を得た数多くのクリエイションが展示されている。両者の間で交わされた手紙やスケッチ、ショーの資料など、初公開となる貴重なアーカイブ資料も見応え充分だ。
さらに日本のランドスケープと「ディオール」のドレスのシルエットをモチーフに、“ねぶた”の技法を用いて作り上げた建築家・重松象平による空間演出にも注目したい。

