Netflix映画『レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-』独占配信中
いよいよ10月31日の衆院選の投票日に向け、選挙戦がスタートした。コロナ禍が長引くなか、政治に関心を持つようになった人も少なくないのでは? そこで、選挙を前にぜひおすすめしたい、政界に生きる女性たちを描いた映像作品をご紹介!
1作目の『女神の見えざる手』に続き、紹介するのは、政治家を志し厳しい選挙選に挑む女性たちにスポットを当てたドキュメンタリーだ。
2018年、史上最多の女性、有色人種、政治未経験者たちがアメリカ連邦議会下院議員選挙に立候補した。『レボリューション—米国議会に挑んだ女性たち—』は、民主党予備選挙を戦った4名の女性候補者たちを追ったドキュメンタリーである。
中核となるのは、ブロンクス出身のヒスパニック系アメリカ人、アレクサンドリア・オカシオ=コルテス(通称AOC)。ウェイトレスとして働きながら労働者階級の生活向上を実現するため立候補。11期を目指すベテラン現職議員を破って史上最年少下院議員となり、一躍時の人となった。
そのほか、ウェストバージニアにある炭鉱の街で生まれ、権力者によって地域住民の生活と健康が脅かされるさまを見て育ち、鉱業会社との癒着で利益を得る上院議員に対抗して出馬したポーラ・ジーン・S。人口の半数以上がアフリカ系米国人で、そのほとんどが貧困層であるミズーリ州セントルイスで暮らし、2014年に起きた警察官による黒人男性射殺事件をきっかけに立ち上がった看護師で牧師のコーリ・ブッシュ。そして、娘が保険に加入していなかったため医師に検査を拒否された末亡くなったことから、複雑過ぎる保険制度を改正するため役員待遇を受けていた会社を辞めて立候補したエイミー・ヴィレラの選挙戦を追う。

AOC自身が「1人を当選させるには100名が出馬するしかない」と語るように、アメリカですら権力の後ろ盾がない女性が現職から議席を奪うのは至難の業。数多くの女性が立候補することで大きなムーブメントを起こし、それでようやく改革を受け入れやすい地区で立候補した人が当選できる、というのが現実だ。
それでも彼女たちは、たとえ地元が保守的な土地柄であろうと、社会の問題は自分で解決できるという強い信念を持ち、富と権力を占有して市民の生活に目を向けない白人富裕層社会に立ち向かう。自分ひとりが何をしても世の中は変わらないし、と斜に構えがちな日本人のひとりとして反省させられる。
しかも彼女たち、外見などそっちのけで髪振り乱して活動するマッチョな人だと思ったら大間違い。特にAOCのいでたちは、ほどよくクールでセンスよし。しなやかに世界を変える女性のファッションも要チェックだ。

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香月友里
かづき ゆり。フリーライター。出版社の編集者を経てライターに。同居する5匹の犬猫たちにお仕えしながら、映画とドラマと演劇とJ-POPにどっぷり浸る日々を送る
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