高さ8.5メートル、重さ5トン。中央の岡本作品が背景の自然と絶妙にマッチし、宿泊客を非日常へいざなう
十和田八幡平国立公園内を流れる奥入瀬渓流は特別保護地区であり、国指定の天然記念物であり、特別名勝にも指定されている。そんな特別な場所に唯一建つリゾートホテルと聞けば、誰もが泊まってみたいと思うのではないか。実際、ホテルに一歩足を踏み入れた瞬間から、日常とは異なる時間と空間に包まれる。

例えば、館内のロビーとラウンジにそれぞれ設けられた大暖炉。いずれも岡本太郎が手がけている。東館の「ロビー 森の神話」は1991年に制作したブロンズ製の作品で、奥入瀬渓流に生息している生き物が自然と共生している様子を表現。西館にある「ラウンジ 河神」は96年制作で彼の遺作だ。高さ10メートル、重さ7トンのアルミ合金製の大型作品で、渓流の水しぶきが水の妖精「ニンフ」に変わっていく様子を表現している。この作品を観るためだけに、このホテルに宿泊するファンもいるのだとか。冬になると薪が焚かれ、より幻想的な雰囲気になるという。そんな話を聞いていると、冬の季節に再訪したくなってくる。
